第100回日本陸上競技選手権が行われていた先週末は、イギリス、フランス、イタリア、南アフリカ、ポーランドなどでも国内選手権が開催され、オリンピック代表が続々と名乗りを挙げているようです。
日本選手権の模様も、IAAF(国際陸連)のHPに紹介されています。
世界に通用する選手としては、新井涼平(Shohei Araiと誤記)、野澤啓佑の2人が紹介され、ほかに話題として男子100mのケンブリッジ飛鳥、女子200mの福島千里、そして何といってもラスト・ステージを迎えることになった室伏広治について、長々と記述されています。
話題性は別として公平に見渡した場合、日本のトラック&フィールドではIAAFの見立てどおり、新井と野澤のレベルは最も大きな期待が寄せられてしかるべきものでしょう。
特に野澤が5月に記録したPB48秒67は今季世界ランク2位。今年の世界のヨンパーはいつになく低調で、王国アメリカは相変わらずマイケル・ティンズレー、バーション・ジャクソン、カーロン・クレメントらのオールドタイマー頼り、昨年世界選手権であっと言わせたニコラス・ベット(KEN)やクルソン(PUR)、バンジル(RSA)といったあたりもパッとしません。ダイヤモンドリーグでも、日本の国内大会とさして変わらないレベルでのレースが続き、48秒台なら確実にトップ3入り、しかも毎回上位の順位が入れ替わるという有様です。すでに3回48秒台で走っている野澤の安定感が、際立ちます。
もちろん全米選手権では47秒台~48秒前半のタイムが続出してくることが予想されますし、オリンピックまでには大きく勢力図が変わってくることでしょう。しかしながら、野澤のこの安定ぶりは本番でその域に近づくことさえ期待できるもので、日本ヨンパー陣の悲願であるオリンピックでの決勝進出は、大いに可能性を感じさせます。
あとは、怪我をしないよう、本番までの1か月半を順調に過ごしてほしいと願うばかりです。
↓ http://www.iaaf.org/news/report/japan-champs-arai-nozawa
(IAAFホームページより)