昨日の「デカネーション」の模様が、IAAFのHPでもニュースとして紹介されています。
例によって、拙い和訳ではありますが…戸田選手のビッグ・サプライズについても軽く触れられています。
(本文、写真とも
https://www.iaaf.org/news/report/decanation-2016-lemaitre-lavillenie-bascouより)

2016リオ・オリンピックの陸上競技でフランスにメダルをもたらした6人が、火曜日(13日)にマルセイユのスタッド・デロートで開催された毎年恒例の「デカネーション大会」に全員顔をそろえ、ホスト国としてチームに8年ぶりの総合優勝を呼び込んだ。
今回の参加チームは、フランス、NACAC(アメリカス)、中国、ウクライナ、日本、そして混成インターナショナル・チーム。アメリカス・チームもオリンピック・メダリストらがなかなか強いところを見せたにも関わらず、最終的にフランスが6ポイント差の115対109で優勝を飾った。

DecaNation-200m

オリンピック銅メダリスト、クリストフ・ルメートルは200mでフランスに1位のポイントをもたらした。ルメートルは20秒23(-0.4)で快勝、ゴールでは日本の原翔太とアメリカのNCAA三冠王ジャリオン・ローソンに数メートルの大差をつけた。
「いい気分でシーズンを締めくくれた」と、ルメートルは語った。「フランス・チームのために貢献することができて、満足してるよ。シーズンのこの時期としては、タイム的にも安定している。あといくつか試合があれば、もう少しいい記録にいけたかもしれないけど、まあ不満はないね」

2人のオリンピック銀メダリスト、ルノー・ラヴィレニとケヴァン・マイヤーが、ともに棒高跳に出場した。ラヴィレニにしては珍しく、5m00という低いバーから試技を開始。リオの十種競技で最終2位になったマイヤーは、同じバーをクリアするのに3回の試技をかけ、それ以上の高さは越えられなかった。
ラヴィレニはその後、同僚のスタンレー・ジョセフと日本の山本聖途がまだ残っている中で、5m70を2回失敗してプレッシャーに晒された。だが世界記録保持者がこの高さを3回目に成功すると、競争相手は脱落していった。ラヴィレニはさらに5m80に成功し、5m90を3度落として競技を終えた。
「今夜のいちばんの目的は、試合を楽しむことと、観客の皆さんに喜んでもらうことだったんだ」と、ラヴィレニは言う。「絶好調というわけではなかったけど、5m80を跳んで終えることができたのはとてもハッピーだ。この大会は、いつも注目してくれて、精一杯応援してくれるフランスのファンの皆さんといつも以上に交流できるのがいいね」

 

マイヤーは、今週末にタランスで行われる『デカスター大会』に向けての調整で今大会に参加し、オリンピック・チャンピオンのライアン・クラウザーが優勝した砲丸投にも出場して、14m40で7位になった。アメリカの王者は20m61を投げて優勝し、また先立って行われた円盤投にも出場、59m13で2位になっている。

ヨーロッパ選手権覇者のディミトリ・バスクは、110mHで2位にちょうど0.5秒の差をつけて優勝した。オリンピック銅メダリストでもあるバスクは、タイマーを13.24で止め、フランスにもう一つの貴重な勝ち星をもたらした。

同じくフランスのメリナ・ロベール-ミションもまた、快勝だった。オリンピック銀メダリストの彼女は、1投目からリードを奪うと3投目に61m40のベストを投擲して優勝を決めた。
「シーズン最後の試合だと思ったら、なんか調子が狂っちゃったわ」とロベールミションは言った。「マルセイユのお客さんたちに喜んでもらえたなら、いいんだけど」

アメリカス・チームは女子400mと男子100mでもトップを占めた。NCAAチャンピオンのコートニー・オコロは、51秒06でトラックを1周。一方、アサファ・パウエルは-1.9m/sという強い向かい風と格闘の末、10秒20でレースを制した。

この夜最大のサプライズは、男子2000mで起きた。日本選手権1500mチャンピオンの戸田雅稀が5分14秒39で、オリンピックで3つのメダルを持っているマイディーヌ・メキシベナバの5分16秒05に1秒以上の差をつけて優勝したのだ。戸田はレースの序盤から逃げて次第に大きな差を築き、他のランナーたちがその差を挽回しようとした時にはすでに遅過ぎた。

(ジョン・マルキーン)