豊大先生流・陸上競技のミカタ

陸上競技を見続けて半世紀。「かけっこ」をこよなく愛するオヤジの長文日記です。 (2016年6月9日開設)

ダフネ・スキッパーズ

開幕から好記録連発!~DLドーハ大会


2018年のIAAFダイヤモンドリーグ(DL)がいよいよ開幕、オリンピックも世界選手権もない中間年に世界の陸上界はどう動くか、注目のシリーズがスタートしました。

まず、女子円盤投の女帝、サンドラ・ペルコヴィッチ(CRO)がPBにあと3㎝と迫る71m38の大投擲で相変わらずの無敵ぶりを発揮すると、男子やり投では昨年来しのぎを削るトマス・レーラーとヨハネス・フェテル、さらにはアンドレアス・ホフマンを加えたドイツ勢3人で90mスローの競演。
ここ2年間、クリスチャン・テイラー(USA)の独擅場が続いてきた男子三段跳では、ペドロ・ピチャルド(CUB)が 久々に18mラインを脅かす大ジャンプを繰り出し、すぐさまテイラーもこれに迫って3年前の開幕戦を思い出させるハイレベルなマッチレースを展開。

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 400mHのリーダーに躍り出た22歳のサンバ

トラックでは、400mHの新星アブデルラーマン・サンバ(QAT)が47秒57のカタール新記録でカーロン・クレメントやバーショーン・ジャクソン(ともにUSA)らの旧勢力をぶっちぎり、地元の大喝采を浴びました。

女子100mには、リオ2冠のエレイン・トンプソン(JAM)に世界選手権200m連覇のダフネ・スキッパーズ(NDL)、今季室内シーズンから好調のマリー・ジョゼ・タルーにミリエル・アウレ(ともにCIV)、LJとの二刀流ブレッシング・オカグバレ(NGR)と役者が揃いました。レースはタルーが中盤から抜け出し、10秒85(+1.5)はこれまたPBにして今季世界最高。トンプソンは3着ながら10秒93とまずまずながら、スキッパーズはいいところなく、今季この種目は今回不参加のアメリカ勢を絡めて、大混戦となりそうです。


「ポスト・ボルト」が注目された男子200mでは、2年前のU-20世界選手権100mチャンピオンのノア・ライルズ(USA)が19秒83(+1.3)のPBで快勝、調子の上がらないラミル・グリエフ(TUR)やアンドレ・ドグラス(CAN)を置き去りにしました。



好記録にはなりませんでしたがレースとして面白かったのは女子の100mHです。

一昨年の世界新記録と無敵状態から昨年は今一つパッとしなかったケニ・ハリソンをはじめ、アメリカのハードル・スターがズラリと勢ぞろい。中でも注目は、ドーピングに関する規則違反で昨シーズン出場停止を食らっていたリオ女王のブライアナ・マクニール(旧姓:ローリンズ)。復帰するや否や12秒43のWLを叩き出していましたが、終盤ハードリングを乱してハリソンに差されてしまいました。
それにしても、WRホルダーと五輪女王の、ハードリング・フォームも好対照な二人の対決は、さらには世界女王サリー・ピアソン(AUS)も交えて何度も見たいものです。

さて、DLがCS放送で全戦生中継されるようになって数年、毎年チーム(スポーツ・メーカー)のユニフォームがどう変わるのかを見るのが、開幕戦のお楽しみです。
圧倒的な選手数を誇るNIKE軍団は、今季は渋い深緑系。昨年のロンドン世界選手権チャンピオンだけは、ロゴ以外は純白で、ひときわ目立ちます。
そんなチャンピオン・ユニの選手たちの中で、浮かない表情が何度も画面に映し出されたのが女子棒高跳のカテリナ・ステファニディ(GRE)。
昨季無敗で19連勝を続けてきた堅実無比のボウルターが、どうも助走を狂わせている様子で、身体が上がらない跳躍が続きました。3月の室内世界選手権に続いてライバルのサンディ・モリス(USA)と競ることもなく完敗、久々に復活してきた同国の先輩にして2015年のDLチャンピオン、ニコレッタ・キリアポウロウにも上回られ、5位に終ったのは少々深刻です。
ま、私的にはヒイキのモリスが勝って、万々歳なんですけどね…。
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PBとなる5m01に失敗して余裕の苦笑いのモリスと、片隅で黄昏るステファニディ

漸13種目中種目で今季世界最高記録が誕生した今大会のクライマックスを演じたのは、地元のスーパースター、ムタズ・エッサ・バルシム(QAT)。
例によって駆け引きなしに、バーがかけられて順番が回ってくるからにはパスすることなく次々とクリアしていく、その段階から一人異次元の高さを空中遊泳する圧巻のパフォーマンスです。最後は食い下がったエディン・ガザル(SYR)を振り切ると一気に2m40に上げ、これを一発でクリアすると、マットに直立しながらビブを引きちぎるお得意のガッツポーズを決めて見せました。
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昨年まで5年連続で達成してきた2m40超えを第1戦で早くも達成、かつてのライバルたちが次々と凋落していく中で、今季はバルシムの一人劇場となりそうな雰囲気です。

なお、今季DLは昨季同様、第13戦までの順位ポイントの累計で、上位8名(種目により12名)が第14戦・15戦に振り分けられる各種目ファイナルへの出場権を獲得、そこでの勝者がシリーズ・チャンピオンとなる方式で行われます。
以下に、ドーハ大会の3位までのリザルト(DL対象種目のみ)を掲載しておきます。

<男子>
◇200m(+1.3)
 ① 19"83 ノア・ライルズ USA ※MR/PB
 ② 19"99 ジェリーム・リチャーズ TTO
 ③ 20"11 ラミル・グリエフ TUR

◇400m
 ① 43"87 スティーヴン・ガーディナー BAH ※WL/MR/NR
 ② 44"50 アブダレル・ハロウン QAT
 ③ 44"92 アイザック・マクワラ BOT

◇800m
 ① 1'45"21 エマニュエル・コリル KEN
 ② 1'45"60 エリジャ・マナンゴイ KEN
 ③ 1'46"51 ニコラス・キプコエチ KEN

◇400mH
 ① 47"57 アブデルラーマン・サンバ QAT ※WL/DLR/MR/NR
 ② 49"08 バーショーン・ジャクソン USA
 ③ 49"46 カイロン・マクマスター IVB

◇走高跳
 ① 2m40 ムタズ・エッサ・バルシム QAT ※WL
 ② 2m33 メイド・エディン・ガザル SYR
 ③ 2m30 ドナルド・トーマス BAH

◇三段跳
 ① 17m95 ペドロ・パブロ・ピチャルド CUB ※WL
 ② 17m81 クリスチャン・テイラー USA
 ③ 17m21 アレクシス・コペリョ AZE

◇やり投
 ① 91m78 トマス・レーラー GER
 ② 91m56 ヨハネス・フェテル GER
 ③ 90m08 アンドレアス・ホフマン GER

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<女子>

◇100m(+1.5)
 ① 10"85 マリー・ジョゼ・タルー CIV ※WL/PB
 ② 10"90 ブレッシング・オカグバレ NGR
 ③ 10"93 エレイン・トンプソン JAM

◇1500m
 ① 3'59"92 キャスター・セメンヤ RSA ※WL/NR
 ② 4'00"99 ネリ・ジェプコスゲイ KEN ※PB
 ③ 4'01"41 ハビタム・アレム ETH

◇3000m(5000mカテゴリ)
 ① 8'29"05 カロリン・キプキルイ KEN ※WL/PB
 ② 8'29"09 アグネス・ティロップ KEN ※PB
 ③ 8'30"51 ハイヴィン・キエン KEN ※PB

◇100mH(+0.5)
 ① 12"53 ケンドラ・ハリソン USA
 ② 12"58 ブライアナ・マクニール USA
 ③ 12"75 シャリカ・ネルビス USA

◇棒高跳
 ① 4m84 サンディ・モリス USA ※MR
 ② 4m64 ホーリー・ブラッドショー GBR
 ③ 4m64 ケイティ・ナジョッテ USA

◇円盤投
 ① 71m38 サンドラ・ペルコヴィッチ CRO ※WL/DLR/MR
 ② 66m82 ヤイメ・ペレス CUB
 ③ 63n80 デニア・カバジェロ CUB

ガトリンまた惨敗~DLユージーンは波乱続出


IAAFダイヤモンドリーグ第3戦のユージーン大会『プレフォンテイン・クラシック』が27日(日本時間28日早朝)に行われました。

大会名となっているプレフォンテインとは、1970年代に地元オレゴン大学のヒーローとして一世を風靡したスティーヴ・プレフォンテインから採られています。彼は1972年のミュンヘン・オリンピック5000mで4位と健闘したもののメダリストではなく、10000との2種目で優勝したラッセ・ヴィレン(FIN)やマラソン金メダルのフランク・ショーター(USA)に比べれば世界的にはさほど名のある選手ではありませんでしたが、常にフロントランナーとしてぐいぐいレースを引っ張るスタイルで、国内では大変な人気を博しました。ミュンヘンの3年後に交通事故のため24歳で夭折し、その名はこの大会の冠となって、世界最高峰のワールドツアーの一つに残されているのです。

この大会の名物種目となっている「バウアーマン・マイル・レース」(ロナルド・ケモイが優勝)に名を残しているビル・バウアーマンは、プレフォンテインを育てた陸上競技のヘッドコーチであり、ナイキの創業者の一人として知られる人物です。
さらに、バウアーマンの恩師であるビル・ヘイワードは、この大会の会場であるオレゴン大学グラウンドに「ヘイワード・フィールド」という名を残しています。
いわば、3代にわたる師弟関係の物語が、この大会を由緒あるものに仕立て上げているわけですね。
2021年には、この場所で世界選手権が開催される予定です。現在最大で20000人程度を収容できるに過ぎない、日本の大学のグラウンドと同じような空の開けたスタジアムが、どのように変貌していくのかが興味深いところです。

また、この大会で特徴的なものが、選手が装着しているビブスです。
通常ビブス(ナンバーカード)は、固めの化繊布や防水コーティングした紙製のもので、安全ピンもしくはボタンクリップでランニングウェアに装着します。ところがこの大会に限っては、少し小さめのカード(番号はなくPREの3文字とナイキのシンボルロゴ、個人名のみ)が、まるであらかじめ選手のユニフォームにプリントされているかのように、ピタッと貼り付いているのです。
トラックの出場者でも、走高跳の選手のように前面だけの装着。したがって、この大会では選手のIDナンバーはありません。(腰ナンバーのみ)
考えてみれば、ナイキのお膝元ですから、そうした「大会ロゴと個人名をあらかじめプリントしたウエア」を契約選手全員に配布するくらいのことは簡単にできるでしょうが、少数派とはいえ他社契約選手やナショナル・ユニフォームでの参加選手には、そういうわけにもいきません。
テレビの画面越しによくよく見れば、どうやらウエアと同調する程度に柔軟な素材の布製で、ぴったりと貼り付けられているらしいことが伺えます。というか、そう解釈するほかありません。
それにしても、今どきの材質のウエアにあれほど密着して貼り付くとはどんな接着剤を使っているのか、またどの選手も綺麗に身体の真ん中に曲がることなく装着しているのはいかなるわけか、とても不思議です。

まあ。そうした大会にまつわる付加的なあれこれに思いを巡らせながらTV中継を視ているうちに、ふと気付くと随分な割合で大番狂わせが起こっていました。


オープニング・レースの女子400mHでは、昨年全米予選からリオ・オリンピックまで見事なシンデレラ・ストーリーを築いたダリラ・ムハマドが中盤からガタッとペースダウンし、5着に敗退。優勝は五輪3位のアシュリー・スペンサー(USA)。2着には前半飛ばしたシャミーア・リトルが粘りました。リトルはトレードマークのオヤジ眼鏡とおバカ・リボンをマイナーチェンジして、少し雰囲気が落ち着きましたね。ムハマドもロングヘアを束ねて、大人の雰囲気にイメチェンです。


ケニ・ハリソン、ブライアナ・ローリンズの2大女王が不在の女子100mHは、昨年鳴かず飛ばずだったジャスミン・ストワーズ(USA)が12秒59(+0.8)で快勝。キャスリン、アリの両メダリストは6着・7着に沈みました。

主役を200mの方に持って行かれながらもキャンベル‐ブラウン、アウレ、アイー、フェイシー、バートレッタといいメンバーの揃った女子100m(ポイント対象外)は、モロレイク・オカイノサン(USA)が大穴の優勝。記録は+2.1で10秒94。

そして男子100mでは、アメリカの23歳ロニー・ベイカーが9秒86(+2.4)で優勝。川崎で日本勢の後塵を拝したスー・ビンチャン(CHN)が9秒92で続き、公認の風速ならばPBを更新していたでしょう。
アンドレ・デグラス(CAN)は4着、第1戦ドーハで惨敗していたジャスティン・ガトリンはまたもや5着といいところなし。例年、DLでは絶対的な強さを見せつけながら本番の世界選手権やオリンピックでボルトの壁に敗れ続けてきたガトリンが、今季はスロー調整で8月のロンドンに合わせている過程なのか、それとも年齢的な衰えか、一過性の不調か、まだ判断はつきません。

さらに、この日のメインイベントと言ってもよい豪華メンバーによる女子200m。昨年のユージーンでもトンプソン、スキッパーズの2強をまとめてぶっ倒したトリ・ボウイが、今度は21秒77(+1.5)のPBで文句なしの快勝。400mチャンピオンの“ダイビング・フィニッシュ”ショーナ・ミラー‐ウイボが大外から2着に突っ込んで、「2強」は3着・4着と形無しでした。

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 女子200mの1・2着はAdidas勢。

フィールドでも、女子走高跳はオリンピック・チャンピオンのルース・ベイティア(ESP)が4位に敗れ、2m03というハイレベルなレコードで勝ったのはマリア・ラジツケネ(旧姓クチナ。現在IAAFに承認されていないロシアのため国名はANAと表記。何の略号なのかは分かりません)。北京世界選手権の優勝者ですから番狂わせでもないんですが、今年のロンドンには出場可能なんでしょうか?

とどめは最終種目のバウアーマン・マイル(DL1500mカテゴリ)でアスベル・キプロプ(KEN)がなんと完走選手中最下位に撃沈。リオでの惨敗から、立ち直りの兆候は見えません。

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中継はありませんでしたがユージーン大会は前日26日も一部種目が行われており、女子3000mSC(対象外)では世界記録保持者のルース・ジェベト(BRN)が3着と沈み、セリフィン・チェプティーク・チェスポル(KEN)が歴代2位の8分58秒78で優勝。ジェベトは昨年19歳でオリンピックと世界記録の頂点に立ちましたが、こちらはなんとまだ18歳。ジェベトも9分03秒で走っていますから決して不調だったわけでもなく、この種目が新たな局面に突入しっつあることを伺わせます。

また同じく26日に行われた女子5000mでは、ゲンゼベ・ディババが14分25秒22で圧勝。どうやら、今季は彼女の元気な走り、世界記録へのチャレンジが見られそうな予感です。

アプセット続きのトラックで無敵王者ぶりを発揮したのは、男子5000mのモー・ファラーと女子800mのキャスター・セメンヤ。ともに寸分の隙なし。
男子三段跳ではクリスチャン・テイラーが自己記録に迫る18m11(+0.8)のビッグジャンプで圧倒したかに見えながら、同門のウィル・クレイも18m05(+2.4)で追いすがり、リオに続く冷や汗ものの勝利となりました。

次回DLは6月9日のローマ大会。
桐生祥秀の次戦を「日本学生個人選手権か?」なんて書いてましたが、このDL第4戦にエントリーしているようです。楽しみですね。


2017DLがスタート!


header2017-v2

時系列的にはこっちを先に展望すべきでした。
いよいよ今季のIAAFダイヤモンドリーグ全15戦が、カタール~ドーハのスハイム・ビン・ハマド・スタジアムで開幕します。
まあ展望と言いましても、4月23日の投稿で結構なところまで書いちゃってますんで、あとは見てのお楽しみ、ということで、いつものように実施スケジュールと主な出場選手をご紹介しておきます。

(スケジュールは日本時間で紹介。太字はリオ五輪優勝者)

24:00 女子砲丸投(M.カーター,A.マールトン,Y.レオンチュク)

24:15 女子棒高跳(E.ステファニディ,S.モリス,Y.シルバ,N.ビュヒラー)

24:45 男子走高跳(M.E.バルシム,A.プロツェンコ,R.グラバーツ,D.トーマス)

25:03 男子400m(L.メリット,T.マッケイ,S.ガーディナー,K.シバンダ)

25:05 男子やり投(T.レーラー,J.イェゴ,J.ヴァドレイヒ,新井涼平)

25:14 男子1500m(E.マナンゴイ,S.キプラガト,R.ビウォット,B.ブランケンシップ)

25:25 女子800m(C.セメンヤ,E.J.スム,M.N.ワンブイ,G.ディババ)

25:35 女子200m(E.トンプソン,D.スキッパーズ,B.オカグバレ,V.キャンベル-ブラウン)

25:45 男子三段跳(C.テイラー,A.コペイヨ,ドン・ビン)

25:50 女子100mH(K.ハリソン,N.アリ,S.ネルヴィス,S.オフィリ)

26:05 女子3000mSC(R.ジェベト,H.キエン,E.コバーン,H.グリビ)

26:25 男子100m(J.ガトリン,A.デグラス,A.パウエル,K.コリンズ)

26:35 男子400mH※nonDL(K.クレメント,N.ベット,LJ.ヴァンジル)

26:45 男子3000m(Y.ケジェルチャ,M.エドリス,T.ロンゴシワ,C.キプルト



まずは女子棒高跳。ステファニディ(GRE)とモリス(USA)の頂上決戦が早くも見られます。モリスぐぁんばれ!

同じく頂上決戦は女子200m。トンプソン(JAM)とスキッパーズ(NED)のライバル関係は北京世界選手権がスキッパーズ、リオ五輪がトンプソン。今年はどっちに傾くでしょうか??

男子やり投には新井涼平が参戦。昨年日本人最多ポイント獲得者です。こちらの種目も、五輪王者レーラー(GER)に銀の剛腕イェゴ(KEN)、DL覇者のヴェドレイヒと揃いました。リストは最大4名にしようと思ったので書き切れませんでしたが、テロ・ピトカマキ(FIN)やヨハネス・フェテル(GER)もエントリー。新井はぜひともトップ4を!

驚いたのは、ゲンゼベ・ディババ(ETH)の800m参戦です。IAAFの情報では公式記録を持っていませんので、この種目は初レースということなのでしょう。日本ではあり得ないような短い距離への転身ですけど、むかし、モロッコの名ランナー、サイド・アウィタが5000mから800mにシフトしていったケースを思い出します。今年は1500mを中心とした参戦になるということでしょうか?セメンヤには勝てないまでも、最後の直線まで勝負出来たら凄いですよ。

同じように、いつもは障害物つきで走っている3000mのフラット・レースにエントリーしているのがコンセスラス・キプルト(KEN)。こちらは、本業がプログラムにないのでこっちでいいやという感じですかね。

ボルトの最終章となる今季の男子100mは、新興勢力の筆頭アンドレ・デグラス(CAN)にとってのチャンスです。さすがに上がり目の期待できないガトリン、パウエルを相手の試金石がこのレースとなるでしょう。

あとはケンドラ・ハリソン!今季はまだ12秒56がSBとゆったりめの立ち上がりですが、ここで流れに乗れるか?

放送は明日の深夜24時45分から日テレG+で、25時頃から現地映像の生中継に入るはずです。



DL最終戦ブリュッセル大会の注目



2016IAAFダイヤモンドリーグのグランドファイナル、第15戦ブリュッセル大会が、9日(日本時間10日未明)に開催されます。
今年はオリンピックがあったため、選手によっては終盤の大会出場を見合わせるケースも目立ち、また一部の短距離種目などはシーズン全般を通じて、例年以上に有力選手の回避が目立つものがありました。
それでも、ファイナルとなるチューリッヒ、ブリュッセルの終盤2戦の雰囲気は格別。むしろ、DL戦線とオリンピック路線の性格の違いが実感されます。
今回も大会直前のエントリー・リストから、見どころをピックアップしてみましょう。

◆プログラムと主なエントリー(太字は得点順にシリーズ・チャンピオン有資格者)
8日17:00 女子砲丸投(アダムズ、カーター、マートン)

9日17:30 女子やり投(パラメイカ、ミッチェル、シュポタコヴァ)
 18:50 男子円盤投(マラホフスキー、ウルバネク、ミラノフ、シュトール、カンテル)
 19:08 女子三段跳(イバルゲン、リパコワ、パパクリストウ)
 19:38 女子棒高跳(ステファニディ、モリス、ブヒュラー)
 19:45 男子走高跳(ボンダレンコ,キナード,バルシム,グラバーツ,戸邉直人)
― ここから生中継 ―
 20:04 女子400mH(ドイル、テート、ヘイノヴァ、スペンサー)
 20:13 女子100m(トンプソン、スキッパーズ、ウィリアムズ、フェイシー)
 20:15 女子走高跳 ※対象外(ティアム、スペンサー、レフチェンコ)
 20:22 女子400m(マクファーソン、ヘイスティングス、オコロ)
 20:33 男子110mH(オルテガ、バスク、マルティノ-ラガルド)
 20:40 女子5000m(アヤナ、オビリ、キビウォト、ナウォヴナ、ロウベリー)
 20:45 男子走幅跳(ガオ・シュンロン、ラピエール、フォーベス、ローソン)
 21:05 女子100mH ※対象外(ロールダー、ストワーズ、ジョージ)
 21:12 男子1500m(キプロプ、マナンゴイ、マクルフィー、イギデル)
 21:23 男子200m(エドワード、ルメートル、マルティナ、ジェミリ、グリエフ)
 21:30 男子3000mSC(C.キプルト、B.キプルト、ジャガー、コエチ、メキシ-ベナバド)
 21:45 男子800m(ロティッチ、ボッセ、 キプケテル、クシュチョト、マーフィー)
 21:55 男子400m ※対象外(ボルリー3兄弟)

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今季はDLで2種目、オリンピックで3種目、合計5種目で世界新記録が誕生しました。年間に5つというのは、なかなか見ることのできないWRラッシュのシーズンと言ってよいでしょう。
ラストに「もういっちょう!」が期待されるのが、女子5000mのアルマズ・アヤナです。
リオ五輪では初日の10000mで超人的な世界新記録を独走で叩き出したことで、さすがのアヤナも相当なダメージを抱えたまま5000mに臨むことになり、結果信じがたいような終盤の失速を演じてしまいました。
今回は休養も十分、気候もそろそろ秋の気配(だといいんですが)、ということで、「6個目」への期待は高まります。ただ、5000mの世界記録はこれまでアヤナとゲンゼベ・ディババが再三挑んでは寸前のところで跳ね返されており、攻略は容易ではありません。適格なペースメイクと、アヤナ本人の体調がカギとなるでしょう。

注目選手が「世界新宣言」をしている種目がもう一つあります。男子3000mSCのコンセスラス・キプルトです。
今季5戦全勝でチャンピオン確定、オリンピック金メダルと無敵の状況にあるキプルトが狙うのは、サイフ・サーイード・シャヒーン(QAT)の持つ7分53秒63。いまだ8分を切っていない(PB=8分00秒12)キプルトとしては大胆な公言ともとれますが、実績から言ってそれだけの潜在能力は十分ということでしょう。
これに乗っかっていきたいのが、やはり悲願の8分切りを目指すエヴァン・ジャガーということになります。

多くの種目で年間チャンピオンが確定、もしくは趨勢が見えていますが、最後まで分からないのが男子走高跳です。今や「3強」となったうちのオリンピック&世界チャンピオン=デレク・ドルーイン(CAN)の出場はありませんが、DL王者の可能性を持つ4人が出場。ハイレベルの戦いを期待したいものです。
日本から唯一、戸邉直人(安藤財団)が出場。日本のDLパイオニアとして、オリンピック落選の憂さを晴らすべく、一度くらいは画面に映って欲しいところ。

「オリンピックの再戦」となるデッドヒートが期待されるのが、女子棒高跳。イシンバエワやサーらの時代を継承する新興勢力、カテリナ・ステファニディとサンディ・モリスの熱い一騎討ちが注目です。
無類の安定感を誇るステファニディは、今季PBを4m71から15センチ伸ばし、出場するどの大会でも確実にPB前後の記録を跳ぶ堅実性と勝負強さを発揮してきました。一方で、ステファニディにはいまだ感じられない5mジャンプへの可能性を持つ爆発力があるのが、美人ヴォルターとして人気急上昇中のモリスです。
文字通りの「頂上決戦」を期待しましょう。
Sandi Morris 02
https://www.iaaf.org/competitions/iaaf-diamond-league/news/sandi-morris-brussels

女子100mは、「新女王」エレイン・トンプソンの、輝かしい1年の締めくくりとなるでしょうか。100mでは分が悪いダフネ・スキッパーズも、来季以降ライヴァルとして渡り合っていくためには、勝てないまでも存在感をアピールするレースにしなくてはなりません。

ダイヤモンドレースの合間に、ポイント対象外の「サービス・レース」がありますが、地元選手のお披露目枠といった趣で、少々寂しいメンバー構成。最終レースでの「ボルリー兄弟そろい踏み」はご愛敬?
その中で、一つ注目したいのが女子走高跳のナフィサト・ティアム です。
リオ五輪では七種競技に優勝したベルギーのニュー・ヒロイン。七種の走高跳でカタリナ・ジョンソン-トンプソンとともに1m98という種目別世界最高記録をクリアしてみせました。もし走高跳に出場していれば(エントリーはしていました)、ルース・ベイティアとの優勝争いが十分に期待できたパフォーマンスです。伸びやかな四肢はまさにHJ専門選手のもので、かつてのハイデ・ローゼンダールやジャッキー・ジョイナー-カーシーのように、「混成と専門」の二刀流での活躍が期待されます。

放送は10日(土)2:45(9日26:45)からCS日テレG+で、3;00頃から現地映像が生中継される予定です。

 

DLファイナルに野澤啓佑参戦!~第14戦・チューリッヒ大会



世界は慌ただしい。休む暇もなく、明後日1日深夜(2日未明)には、ダイヤモンドリーグ第14戦・チューリッヒ大会が行われます。ダイヤモンドレース32種目のうち、半数の16種目で年間チャンピオンが決まる最終戦が行われます。

プログラム(時間は日本時間)と主なエントリー選手は次のとおり。選手の順番はDLポイント順で、太字の選手は年間王者が確定済です。(最終戦は1位20点、2位12点、3位8点、以下6点・4点・2点。年間王者となるには最終戦出場が条件となります)

 1:45 男子棒高跳 R.ラヴィレニ、ケンドリクス、バーバー、ティアゴ・ブラズ・ダ-シルバ
 2:05 女子走幅跳 I.スパノヴィッチ、ウゲン、リース、バートレッタ、モケナラ、クリシナ
 2:35 女子円盤投 S.ペルコヴィッチ、カバジェロ、ミュラー、ロベールミション
 2:45 女子走高跳 R.ベイティア、スペンサー、トロスト、リキンコ、デミレワ、ユンクフライシュ
― ここから生中継開始 ―
 3:05 女子400mH ※ポイント対象外 ペテルセン、ドイル、リトル
 3:05 男子砲丸投 T.ウォルシュ、コヴァックス、クラウザー、マイエフスキー、シュトール
 3:13 男子5000m M.エドリス、ケジェルチャ、ゲブリウェト、ロンゴシワ、タヌイ、ラガト
 3:34 女子200m D.スキッパーズ、フェイシー、アシャー-スミス、トンプソン、フェリックス
 3:41 女子1500m F.キピエゴン、ミュアー、バータ、ハッサン、セヤウム、シンプソン
 3:50 男子三段跳 C.テイラー、コペイヨ、カーター、ベナード、エヴォラ
 3:53 男子400m L.メリット、マクワラ、タプリン、ガーディナー
 4:00 男子やり投 T.レーラー、ヴァドレイヒ、ウォルコット、ヴェーバー、ピトカマキ
 4:02 女子800m C.セメンヤ、ニヨンサバ、サム、シャープ、ビショップ
 4:12 女子100mH K.ハリソン、ハーパー-ネルソン、ストワーズ、オフィリ、ロールダー
 4:20 男子100m B.Y.メイテ、パウエル、ロジャーズ、マルティナ、コリンズ、マクレオド
 4:28 男子400mH K.クレメント、クルソン、ベット、トゥムティ、マギ、野澤啓佑
 4:36 女子3000mSC R.ジェベト、キエン、アセファ、チェプコエチ、コバーン

放送開始前から始まるフィールド各種目では、すでに年間優勝が確定している種目が並びますが、いずれもトップランカー勢ぞろいという感じで目移りがします。特に注目は、男子棒高跳に、オリンピック・チャンピオンのティアゴ・ブラズ・ダ-シルバが最終戦にして初参戦すること。王者ラヴィレニにとっては千載一遇のリヴェンジのチャンスが、向こうからやって来てくれました。
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トラック種目では、女子200m、100mHを除いて年間優勝争いは大混戦。
最初の男子5000mは、モー・ファラーが1試合にしか出場しなかったことでエチオピアの若手勢にチャンスが生まれました。エドリスとゲブリウェトが22歳、ケジェルチャが19歳…顔を見ただけじゃ分かんないもんです。

女子200mは、すでに年間優勝を決めているスキッパーズとトンプソンの女王対決が実現しそうです。ローザンヌとパリでの走りを見た限りでは、トンプソンが引き続き波に乗っている感じがします。さらにはアリソン・フェリックスやヴェロニカ・キャンベル-ブラウンなどの参戦も、白熱のレースに華を添えてくれます。

女子1500mはフェイス・キピエゴンの独走気配でしたが、パリで鮮やかな逃走劇を決めたローラ・ミュアーが「待った!」をかけました。今度はキピエゴンも楽には逃がさないでしょうし、展開ひとつでどう転ぶか分かりません。

男子三段跳は、意外にもまだクリスチャン・テイラーの優勝が確定していませんが、4位以内なら自力確定ということで問題ないでしょう。今年のテイラーは同僚のウィル・クレイにはたびたび冷や汗をかかされたものの、18mを跳ばないと勝てないというほどのライヴァルには恵まれませんでした。

男子400mはウェイド・ヴァンニーケルクとキラニ・ジェームズが回避したためラショーン・メリットの独擅場になりそうです。


男子やり投は、イハブ・アブデルラーマン(ドーピング)とジュリアス・イェゴ(オリンピックで負傷)が脱落してしまいましたが、今季最も好況を呈した種目の一つでした。タレントが多彩で、一発の面白さもあり、またそこに日本の新井涼平が加わるといっそう興味深い試合が繰り広げられたものです。今回、その新井の参戦がないのは残念ですが、テロ・ピトカマキが久々に登場します。


女子800mは、キャスター・セメンヤの独り舞台でしょうね。今季は出場したすべてのレースで、まったく負ける姿を想像させない強さを見せ続けました。2番手にニヨンサバ、というのも定着してきたパターンです。

女子のMVP候補筆頭のケンドラ・ハリソンが、最終戦をどんな記録で締めくくるか?圧倒的な選手層を見せつけたアメリカ・チームから、オリンピックのメダル・トリオの参加がないのは少しガッカリです。その分ハリソンのぶっちぎりぶりを楽しみたいと思います。

男子100mはボルトはじめ、年間チャンピオンが有望だったガトリン、あるいはデグラスといったメダリストの名前がなく、ファイナリストもシンビネとメイテの2人のみ。元世界記録保持者のパウエルには失礼ながら、DL最終戦にしてはB級メンバーといった中で、面白いのは110mHのチャンピオン、マクレオドの参戦。9秒台の実力がどんなものか、楽しみはここですね。

そして男子400mH、野澤啓佑の勇気あるチャレンジに大喝采!…これです、これが日本の選手にどんどんやって欲しいことなんですよ。オリンピック前までは世界ランキング上位だった野澤も、気が付けばこのメンバーではシーズン7位、PBでは最下位。ですが、こうした経験を積み上げることで、世界と戦える実力を培ってほしいと思います。(ほとんどの選手が契約メーカーのユニフォームを着て出てくるDLには、所属のミズノとしても「もっとアピールせにゃならん!」と思ってるんでしょうね。何せ半分以上がブラック・ストライプのウェアに黄色/ピンクのシューズ履いて出てきますから)

最終戦・前半の締めくくりは、女子3000mSC。よもや中5日で世界記録更新を狙ってくるとは思えませんが、ルース・ジェベト、ハイヴィン・キエン、エマ・コバーンらの走りを堪能しましょう。

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