豊大先生流・陸上競技のミカタ

陸上競技を見続けて半世紀。「かけっこ」をこよなく愛するオヤジの長文日記です。 (2016年6月9日開設)

ショーナ・ミラー

ロンドン世界選手権展望 ④ ~頂上決戦を制するのは?


このシリーズを書くにあたり、定期購読している陸上雑誌なども参考にしているのですが、専門誌は毎月14日発売のため情報がせいぜい7月初旬止まりで、少し現状からずれている展望があるようです。その分、IAAFのHPなどからできるだけ最新の情報を取り込んでお送りしようと思っています。
さて今回は、2強あるいは3強と呼ばれるライバルによるハイレベルな優勝争いが期待される、勝負・記録ともに楽しみな種目についてご紹介しましょう。

◆ショーナvsアリソン/リオの再戦は執念の戦い
RIO022

「ダイビング・フォア・ゴールド」による決着が記憶に新しい、リオ五輪の女子400m。1着ショーナ・ミラー(現姓ミラー‐ウィボ=BAH)49秒44、2着アリソン・フェリックス(USA)49秒51。
この種目の第一人者としての地位を着々と築きつつあった新鋭ミラーが唯一人、前年の北京世界選手権決勝、リオの準決勝と先着を許していたのが、フェリックスでした。戦前の予想では日の出の勢いのミラーに分があるという見方が優勢だったにも関わらず、当人とすれば女子スプリント界に長く君臨するレジェンドの存在は、底知れぬ脅威となっていたに違いありません。現実に途中までは圧勝かと思われたレースの最後に忍び寄ってきたレジェンドの影に、追い詰められた末の乾坤一擲が、あのダイビング・フィニッシュでした。

私は、年齢(1985年11月生まれ)的なことや繰り返される故障との闘いなどから、アリソンはリオのあの400m、そして波乱と歓喜に彩られたリレー2種目を花道にするのではないか、と勝手に想像していました。けれども、そうはなっていません。
全米選手権では100m決勝最下位、200m決勝DNSといいところがありませんでしたが、北京大会の優勝によって出場権を持つ、今や「本業」となった400mでは、今季2レース目となったDLロンドンで49秒67と、あっさり今季ランク1位に躍り出ました。

一方のミラー‐ウィボは、5月から7月にかけて3戦して49秒77、86、80とまったく波のない順調なプロセス。またDLユージーンでは200mに出場して21秒91(+1.5)。このレースはトリ・ボウイ(USA)が21秒77のWLで優勝し、女王エレイン・トンプソン(JAM)が3着(21秒98)と敗れたもので、今季ベスト3を独占する好レースの一角を占めたわけです。
この一戦で200mでも優勝候補の一人に挙がってきたミラー‐ウィボはしかし、日程の問題(男子同様400mシリーズの途中に200m予選が組まれている)から400一本に賭けてくる公算大です。

アリソンよりも8歳半年下(1994年4月生まれ)のミラー‐ウィボには勢いと十分な伸びしろがあり、アリソンにはレジェンドと形容するにふさわしい、測り知れない底力がある。
いつかはミラー‐ウィボが凌駕することになるとはいえ、リオでの0.07秒差、というかダイビングで稼ぎ出したトルソー半分の差は、まだまだ決定的な二人の実力差とは考えられません。
今度こそ、目の上のタンコブたるアリソンを明確に破りたいショーナ・ミラー‐ウィボ。対して史上最多9個の金メダルに飽き足らず「まだまだやるわよ」の闘志漲るアリソン・フェリックス。今回、勝利への執念はどちらが優るのか?…
割って入るとすれば、全米を49秒72で制したクォネラ・ヘイズでしょうが、ショーナとアリソンにはサーニャ・リチャーズ・ロス(USA)が2009年に記録して以来絶えて久しい48秒台でのスーパー・バトルを期待しています。

◆ステファニディvsモリス/精密機械と一発屋の争い
女子棒高跳は、昨シーズンから勢力図が一変してしまいました。
長く続いたエレーナ・イシンバエワ(RUS)の支配が事実上終焉し、その好敵手を務め続けたジェニファー・サー(USA)にもかつての力強さはありません。
昨シーズン、前年年間女王となった同国のニコレッタ・キリアポウロウに代わってDL戦線を独走したのが、エカテリニ・ステファニディ(GRE)でした。シーズン序盤から試合ごとに僅かずつの自己新記録を積み重ね、リオ五輪前にそれは4m86にまで到達。驚くべきは、ほぼすべての試合で4m70以上、シーズン中盤からは4m80は外さないという、無類の安定感でした。

五輪直前、すでに室内記録4m95を持っていたサンディ・モリス(USA)が屋外でも4m93を跳んで、俄かにサーに代わるアメリカのエースとしてリオに乗り込むと、ステファニディと激しくマッチアップ。4m85の同記録ながらやはり「安定感」のステファニディに一日の長があって、無効試技数の差で1位ステファニディ、2位モリスという結果になりました。
ところがDL最終戦のブリュッセル大会、すでに年間女王を決め有終の美を飾ろうとしていたステファニディの目の前で、モリスは女子・屋外ではイシンバエワしか到達していなかった5mヴォールターの高みを征服、さらにバーを“禁断”の5m07(成功なら世界新記録)にまで上げ、それが決して不可能なトライではないところを見せたのです。

今季もステファニディの安定感は抜群で、DLはランキングトップでこそありませんが3戦3勝。対するモリスは2位、6位、4位と低迷。ステファニディには室内を含め4連敗です。
正確無比な安定性を誇るステファニディは、「本番」でも確実に4m80から85、あるいは自己記録を僅かに更新して4m90あたりを跳んでくるかもしれません。ただし、ローマで5m07にトライした跳躍を見る限り、まだ5m以上を跳ぶ準備はまったく整っていないと思われます。
もちろん、翳りが見えるとはいっても、サーやDLトップのヤニスレイ・シルバ(CUB)らの旧世代も侮りがたい実力は残していますし、最近不調ながらリオ銅メダルの実績を持つエリザ・マッカートニー(NZL)などの新興勢力も控えていますが、ステファニディの牙城を崩すには4m90以上を跳ぶ必要があります。
その可能性を濃厚に持っているのが、モリスです。5mを跳ぶ力は証明済みながら、4m60、70あたりのバーを落とす可能性も大いにあり、金もあれば表彰台を逃す可能性も少なくない、そこが彼女の魅力とも言えます。ブリュッセルの時のように勢いに乗ってしまえば、誰にも止められないでしょう。
正確無比か、一発の魅力か、どちらを応援しますか?私はもちろんモリスです。なぜなら…美人だから!
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(https://www.iaaf.org/news/preview/iaaf-world-indoor-tour-dusseldorf-preview)

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◆リース・バートレッタ・スパノヴィッチ/女子LJは三つ巴
女子走幅跳でも、リオ五輪で繰り広げられた激闘の再現が見られそうです。
3度の世界王座とロンドン五輪を制したブリトニー・リース(USA)、前回北京でその座を奪いリオでも守り切ったティアナ・バートレッタ(USA)、そして世界大会の金メダルは持っていないものの常にハイレベルで安定した成績を残し続けるイヴァナ・スパノヴィッチ(SRB)。

昨季は世界記録に迫る7m31(+1.7)、今季も7m13(+2.0)と、強烈な爆発力を誇るのがリース。ただ大試合ではしばしば取りこぼしもあって、前回大会はなんと予選敗退の憂き目に遭っています。
これに対してここ2年、本番での勝負強さを発揮してきたのが、バートレッタ。100mとのダブル出場は叶いませんでしたが、今回も400mリレーのメンバーには入ってくるであろう、そのスピードが最大の武器です。
スパノヴィッチは棒高跳のステファニディ同様、正確無比な助走で測ったように6m80~90台の安定した記録を出してくる精密機械タイプ。とはいえリオでは前2者のせめぎ合い(7m17と7m15)には及ばなかったものの、自身初の7m超えとなる7m08(+0.6)を記録。五輪後にはさらに7m10(+0.3)と伸ばし、今年は室内で7m24と、ビッグジャンプの潜在能力も十分にあることを証明して見せました。

それぞれに個性の異なる3選手による、7mオーバーの空中戦が見られるのが楽しみ。ちょっと心配なのは、スパノヴィッチの屋外シーズンインが7月に入ってからと遅れ、2戦目のDLロンドン(6m88で2位)で少し脚を気にする仕草を見せていたことです。棒高跳とは違って、私はこの種目では“精密機械”を応援しています。

◆イバルゲンvsロハス/絶対女王の牙城崩壊か?
ここ数年、女子三段跳はカテリン・イバルゲン(COL)の独り舞台が続いてきました。30以上積み重ねた連勝記録はいったんベテランのオルガ・リパコワ(KAZ)にストップされたものの、リオでは前評判どおりの圧勝。1年前は間違いなく「鉄板」のジャンルに位置付けられる存在でした。
そのリオ直前に突然15mオーバーを果たし、本番でも銀メダルに食い込んできたのが20歳(当時)の新鋭ユリマール・ロハス(VEN)。今季も6月初旬に14m96(-0.3)でWLに躍り出ると、DLローマでは常勝イバルゲンに土をつけ、続くモナコでも2センチ差に食い下がる戦いを繰り広げました。

なんといってもロハスの強みは、192㎝という長身を躍らせる雄大なジャンプ。粗削りながら、イバルゲンにとっての見果てぬ夢である世界記録すら視野に入る、途轍もなく豊かな素質です。
片やイバルゲンは、モナコでの大逆転を見ても、歴戦の勝利で積み重ねてきた勝負強さに衰えはありません。ただ、今季はそのモナコの14m86(-0.5)がSBで、それまでは14m中盤の記録がほとんど。パフォーマンス・レベルが幾分下降気味なのは否めないところです。
典型的な「新旧対決」はまた、コロンビアとヴェネズエラという陸上界ではあまりお馴染みでない南米の小国を代表する戦いでもあります。興味深く見守りたいと思います。

◆レーラーvsフェテル/90超えのドイツ勢決戦
ここまで女子、特に跳躍種目に偏りがちだった「注目の対決」ですが、男子で一つ挙げるとするならば、やり投ということになります。
リオ五輪覇者のトーマス・レーラーが93m90の大投擲でいきなり度肝を抜いたのが、DL緒戦のドーハ大会。以後どの試合でも90mラインを見据えた高止まりの成績を続け、この紛れの多い種目も今年はレーラーで決まりかな、と思われてきた矢先、7月に入って同じドイツのヨハネス・フェテルが94m44を投げ、レーラーから歴代2位の座を奪取しました。
今季両者の対戦成績はレーラーの5勝3敗。ともに85mを下回ったゲームはありません。
フェテルの90mスローは7月11日ルツェルンの1回だけですが、この日フェテルはなんと4回も90mラインの向こう側にやりを届かせており、レーラーの89m45を圧倒しました。
とはいうものの、他の対戦と同様に、「一発」の威力はフェテルでも、安定したハイ・パフォーマンスはレーラーという図式。順当ならばレーラー、ひっくり返るとすればフェテルの出来次第、ということになるでしょうが、そこはこの種目ならではのどんでん返しがいつ起こるか、分かりません。

やり投のイメージといえば、フィンランドなど北欧諸国を中心に、侮れない力の東欧諸国、そして近年ではケニア、トリニダードトバコ、エジプト、インドといった「えっ?」という国からの猛者の出現、そこに日本勢も何とか食い込みたいというような勢力図でしたが、ここへ来てドイツ勢が完全に支配権を握った感じです。ドイツの3番手には誰が出るのか分かりませんが、ラルス・ハーマン、ユリアン・ヴェーバー、ベルナルド・ザイフェルトなど、まだまだ実力者が続きます。
食い込むとすれば、DL覇者のヤクブ・ヴァドレイヒ(CZE)、ランク3位と復調気配のテロ・ピトカマキ(FIN)、5年前のロンドンであっと言わせたケショーン・ウォルコット(TTO)まででしょうか。
日本勢不在が残念ですが、楽しみな空中戦です。


あっ!本記事をアップした直後に入った情報です。
新井涼平選手(スズキ浜松AC)の追加出場が決まりました。私が予想したとおり、女子の斉藤真理菜選手(国士舘大)ともども繰り上がりによるインヴィテーションです。
女子100mHの木村文子(エディオン)、柴村仁美(東邦銀行)両美人選手も!こちらは予想外。
しっかり頑張ってもらいましょう。


ガトリンまた惨敗~DLユージーンは波乱続出


IAAFダイヤモンドリーグ第3戦のユージーン大会『プレフォンテイン・クラシック』が27日(日本時間28日早朝)に行われました。

大会名となっているプレフォンテインとは、1970年代に地元オレゴン大学のヒーローとして一世を風靡したスティーヴ・プレフォンテインから採られています。彼は1972年のミュンヘン・オリンピック5000mで4位と健闘したもののメダリストではなく、10000との2種目で優勝したラッセ・ヴィレン(FIN)やマラソン金メダルのフランク・ショーター(USA)に比べれば世界的にはさほど名のある選手ではありませんでしたが、常にフロントランナーとしてぐいぐいレースを引っ張るスタイルで、国内では大変な人気を博しました。ミュンヘンの3年後に交通事故のため24歳で夭折し、その名はこの大会の冠となって、世界最高峰のワールドツアーの一つに残されているのです。

この大会の名物種目となっている「バウアーマン・マイル・レース」(ロナルド・ケモイが優勝)に名を残しているビル・バウアーマンは、プレフォンテインを育てた陸上競技のヘッドコーチであり、ナイキの創業者の一人として知られる人物です。
さらに、バウアーマンの恩師であるビル・ヘイワードは、この大会の会場であるオレゴン大学グラウンドに「ヘイワード・フィールド」という名を残しています。
いわば、3代にわたる師弟関係の物語が、この大会を由緒あるものに仕立て上げているわけですね。
2021年には、この場所で世界選手権が開催される予定です。現在最大で20000人程度を収容できるに過ぎない、日本の大学のグラウンドと同じような空の開けたスタジアムが、どのように変貌していくのかが興味深いところです。

また、この大会で特徴的なものが、選手が装着しているビブスです。
通常ビブス(ナンバーカード)は、固めの化繊布や防水コーティングした紙製のもので、安全ピンもしくはボタンクリップでランニングウェアに装着します。ところがこの大会に限っては、少し小さめのカード(番号はなくPREの3文字とナイキのシンボルロゴ、個人名のみ)が、まるであらかじめ選手のユニフォームにプリントされているかのように、ピタッと貼り付いているのです。
トラックの出場者でも、走高跳の選手のように前面だけの装着。したがって、この大会では選手のIDナンバーはありません。(腰ナンバーのみ)
考えてみれば、ナイキのお膝元ですから、そうした「大会ロゴと個人名をあらかじめプリントしたウエア」を契約選手全員に配布するくらいのことは簡単にできるでしょうが、少数派とはいえ他社契約選手やナショナル・ユニフォームでの参加選手には、そういうわけにもいきません。
テレビの画面越しによくよく見れば、どうやらウエアと同調する程度に柔軟な素材の布製で、ぴったりと貼り付けられているらしいことが伺えます。というか、そう解釈するほかありません。
それにしても、今どきの材質のウエアにあれほど密着して貼り付くとはどんな接着剤を使っているのか、またどの選手も綺麗に身体の真ん中に曲がることなく装着しているのはいかなるわけか、とても不思議です。

まあ。そうした大会にまつわる付加的なあれこれに思いを巡らせながらTV中継を視ているうちに、ふと気付くと随分な割合で大番狂わせが起こっていました。


オープニング・レースの女子400mHでは、昨年全米予選からリオ・オリンピックまで見事なシンデレラ・ストーリーを築いたダリラ・ムハマドが中盤からガタッとペースダウンし、5着に敗退。優勝は五輪3位のアシュリー・スペンサー(USA)。2着には前半飛ばしたシャミーア・リトルが粘りました。リトルはトレードマークのオヤジ眼鏡とおバカ・リボンをマイナーチェンジして、少し雰囲気が落ち着きましたね。ムハマドもロングヘアを束ねて、大人の雰囲気にイメチェンです。


ケニ・ハリソン、ブライアナ・ローリンズの2大女王が不在の女子100mHは、昨年鳴かず飛ばずだったジャスミン・ストワーズ(USA)が12秒59(+0.8)で快勝。キャスリン、アリの両メダリストは6着・7着に沈みました。

主役を200mの方に持って行かれながらもキャンベル‐ブラウン、アウレ、アイー、フェイシー、バートレッタといいメンバーの揃った女子100m(ポイント対象外)は、モロレイク・オカイノサン(USA)が大穴の優勝。記録は+2.1で10秒94。

そして男子100mでは、アメリカの23歳ロニー・ベイカーが9秒86(+2.4)で優勝。川崎で日本勢の後塵を拝したスー・ビンチャン(CHN)が9秒92で続き、公認の風速ならばPBを更新していたでしょう。
アンドレ・デグラス(CAN)は4着、第1戦ドーハで惨敗していたジャスティン・ガトリンはまたもや5着といいところなし。例年、DLでは絶対的な強さを見せつけながら本番の世界選手権やオリンピックでボルトの壁に敗れ続けてきたガトリンが、今季はスロー調整で8月のロンドンに合わせている過程なのか、それとも年齢的な衰えか、一過性の不調か、まだ判断はつきません。

さらに、この日のメインイベントと言ってもよい豪華メンバーによる女子200m。昨年のユージーンでもトンプソン、スキッパーズの2強をまとめてぶっ倒したトリ・ボウイが、今度は21秒77(+1.5)のPBで文句なしの快勝。400mチャンピオンの“ダイビング・フィニッシュ”ショーナ・ミラー‐ウイボが大外から2着に突っ込んで、「2強」は3着・4着と形無しでした。

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 女子200mの1・2着はAdidas勢。

フィールドでも、女子走高跳はオリンピック・チャンピオンのルース・ベイティア(ESP)が4位に敗れ、2m03というハイレベルなレコードで勝ったのはマリア・ラジツケネ(旧姓クチナ。現在IAAFに承認されていないロシアのため国名はANAと表記。何の略号なのかは分かりません)。北京世界選手権の優勝者ですから番狂わせでもないんですが、今年のロンドンには出場可能なんでしょうか?

とどめは最終種目のバウアーマン・マイル(DL1500mカテゴリ)でアスベル・キプロプ(KEN)がなんと完走選手中最下位に撃沈。リオでの惨敗から、立ち直りの兆候は見えません。

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中継はありませんでしたがユージーン大会は前日26日も一部種目が行われており、女子3000mSC(対象外)では世界記録保持者のルース・ジェベト(BRN)が3着と沈み、セリフィン・チェプティーク・チェスポル(KEN)が歴代2位の8分58秒78で優勝。ジェベトは昨年19歳でオリンピックと世界記録の頂点に立ちましたが、こちらはなんとまだ18歳。ジェベトも9分03秒で走っていますから決して不調だったわけでもなく、この種目が新たな局面に突入しっつあることを伺わせます。

また同じく26日に行われた女子5000mでは、ゲンゼベ・ディババが14分25秒22で圧勝。どうやら、今季は彼女の元気な走り、世界記録へのチャレンジが見られそうな予感です。

アプセット続きのトラックで無敵王者ぶりを発揮したのは、男子5000mのモー・ファラーと女子800mのキャスター・セメンヤ。ともに寸分の隙なし。
男子三段跳ではクリスチャン・テイラーが自己記録に迫る18m11(+0.8)のビッグジャンプで圧倒したかに見えながら、同門のウィル・クレイも18m05(+2.4)で追いすがり、リオに続く冷や汗ものの勝利となりました。

次回DLは6月9日のローマ大会。
桐生祥秀の次戦を「日本学生個人選手権か?」なんて書いてましたが、このDL第4戦にエントリーしているようです。楽しみですね。


リオ五輪陸上競技TV観戦記・Day4



Day4は好記録に沸いたMorning Sessionと、雨でドッチラケ半分、でも面白い半分のEvening Session、好対照な1日となりました。結果的には、好コンディションの午前中に決勝2種目を行ったスケジュールは大正解だったかもしれません。

◇女子200m予選(9組2着+6)
やはり、100mの新女王エレイン・トンプソン(JAM)とこの種目の世界女王ダフネ・スキッパーズ(NED)、100m2位のトリ・ボウイ(USA)が強いですねえ。タイム的には22秒31のPBで走ったマリー・ジョゼ・タルー(CIV)が1位でしたが、順当にいけば決勝は「3強」の争いになりそうです。
我らが福島千里は、脚に不安があった割には23秒21は悪くない出来だったと思いますが、本人としてはマネージメントが思うようにいかないままに本番を迎えてしまい、「終わっちゃったなあ」というコメントが全てを物語っていたようです。「この後」を問われたときに少し口ごもる(彼女はいつでも口ごもるんですけど)感じで言葉を濁したのが、もしかしたら「引退」を仄めかしたのかな、という印象で、少々気になります。

◇女子ハンマー投決勝
RIO018

Day3の「観戦記」をアップした後に、「世界新記録の期待はむしろこっちじゃないか?」という思いが脳裏をかすめたんですが、まあいいやとそのまま訂正せずにおきました。しかしっ…
出ちゃいました!女子3000mSCのレース中に飛び込んできた大歓声と「ウォールド・レコォ~~~ド!!」の場内アナウンス。アニータ・ヴォダルチク(POL)、2位に5メートル半もの大差をつけての圧勝で、もはやどこにも敵はいませんでした。
思えば2009年のベルリン世界選手権で、当時の世界新記録で優勝しながら嬉しさのあまりはしゃぎ過ぎて足首をグネってしまい、しばしのブランクと不振が続いた彼女、オリンピック初制覇というのが意外な感じすらします。
2位のチャン・ウェンシウ(CHN)は、4年前のロンドンで、競技終了時点で「3位」となり国旗を掲げて大喜びしたのが、ベティ・ハイドラー(GER)の取り消されていた(これじたいが実に不可解な判定でした)一投が“復権”して4位に下がるという、何とも理不尽な辛い思いを味わいました。ようやく4年越しに掴んだ、オリンピック・メダルです。
そのハイドラーを逆転して、ソニー・ヒチョン(GBR)が3位。またまた「6回目の大逆転」です。

◇女子3000mSC決勝
「展望」でルース・ジェベト(BRN)とハイヴィン・キエン・ジェプケモイ(KEN)の実力は互角、てなことを書きましたが、あのユージーンのレースから3カ月、ジェベトは更に実力をアップさせていたようです。序盤のスローペースがたたって世界新はなりませんでしたが、8分59秒75のみごとなPBでぶっちぎりの優勝。途中で飛び出した決断が、功を奏した感があります。
3位のエマ・コバーン(USA)も9分7秒63の北米新記録で、単独4位からじっくりと前のケニア2選手を追い詰めていった勝負強さは、さすがでした。

◇男子400mH予選(6組3着+6)
RIO019

「異常事態」だったこの種目もオリンピックともなると、48秒台がゾロゾロと出てきたのはまあ予想の範疇でしたが、そんな中で野澤啓佑が4組で独走1着、タイムも全体で6番目と期待通りの、超痛快な走りを見せてくれました。
今日(日本時間あす朝・9時35分)行われる準決勝(3組2着+2)での対戦相手は、次のとおりです。
<1組>
 1.セルジオ・フェルナンデス ESP   PB49”02   Q49"31
 2.ジャヒール・ハイド JAM 48"81 49"24
 3.野澤啓佑 JPN 48"67 48"62
 4.ジャック・グリーン GBR 48"60 48"96
 5.アブデルマリク・ラフールー ARG 48"67 48"62
 6.ボニフィス・トゥムリ KEN 48"29 48"91
 7.エリック・クレイ PHI 48"98 49"05
 8.カーロン・クレメント USA 47"24 49"17

どーです、何となく2着もありそうなメンツじゃあないですか?クレメントの実績が図抜けてますけど、彼は大ポカやらかしますからね、チャンス大ありです。
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◇男子110mH予選(5組4着+4)
雨で2組終わったところで長時間の中断。1組に出た矢澤航は13秒89の6位でタイム通過もならずガックリ、としていたところ、全組終了後に「1、2組のコンディションが悪すぎた」という理由で、両組の5着以下の選手を対象に「再レース」を行うということに。陸上競技でこんな裁定、見たことありません。2組はともかく、矢澤の出た1組はさほど深刻な大降りでもなかったように思いましたけど…とにかくラッキー!で2度目の予選レースに登場した矢澤は、13秒88とタイムを伸ばせずやっぱり不通過。
なお、元世界記録保持者のダイロン・ロブレス(CUB)は結局、最終エントリーはしてきませんでした。

◇男子800m決勝
不調が心配されたデーヴィッド・ルディシャ(KEN)でしたが、終わってみれば文句なしの圧勝。好ペースで逃げた同僚アルフレッド・キプケテルにピタリと貼りつかなかったあたりには、ロンドンの時ほどの自信がなかったが故でしょうけど、これを捕まえにいってからの走りは王者の風格でした。
全米予選で「デーヴィッド・ウォトル(1972年ミュンヘン大会優勝者)の再来」と言われたクレイトン・マーフィーが、ウォトルさながらの後方からの追い込みを決めて3着に食い込みましたが、王者には遠く及びませんでした。

◇女子400m決勝
4レーン:アリソン・フェリックス(USA)か、7レーン:ショーナ・ミラー(BAH)か?…2強の対決が注目されたこのレースは、大きくリードしたミラーが直線でイッパイになり、あわやゴール寸前アリソンの逆転??と思わされた刹那に繰り出した必殺「ダイヴィング・フィニッシュ」で、ミラーが殊勲の勝利を挙げました。まさに勝利への執念、魂のダイヴィングでした。
実は、このレースの前に行われた110mH予選の3組で、ブラジルの選手が鮮やかな「ヘッドスライディング」を決めて、通過ギリギリの4位をもぎ取ったレースがありました。豪雨の直後で走路が水たまり状態になっていたのを見越しての計画的な作戦と見えましたが、トルソーは地面に着く前に、フィニッシュラインを超えています。
RIO022

私は「連載・100m競走を語ろう」の中で、大昔の一時期に流行した「フライング・フィニッシュ」や、野球でよく見られる「一塁へのヘッド・スライディング」について、その非合理性を指摘しましたが、この「ダイヴィング・フィニッシュ」はアリですね。突き詰めれば、正当な技術である「トルソー倒し」の究極形で、体を倒したところにフィニッシュ・ラインがあれば、より速いフィニッシュとなり得るものだからです。(もちろん、スライディング状態でフィニッシュラインに到達するのは論外です。野球の場合でも、「倒れて手を伸ばしたところが一塁ベース」ならば、OKということになります)言うまでもなく、この「技」は激しい擦過傷などの危険をはらみますから、いつでもやっていいというものではなく、ここぞ!という場面では今後検討する選手も出てくるのではないでしょうか。

光電管計時による速報タイムは49秒51、これはおそらくアリソンの胸がビームを遮った時間で、その下をかいくぐったミラーの正式タイムは49秒44。面白いレースでした。

◇男子棒高跳決勝
豪雨で長時間中断(それまでに跳躍した3選手の失敗記録はキャンセル)、バー昇降機の故障でまたまた長時間お休み。こうなると、さすがにシラけます。
そんな中で、5m50を一発クリアした澤野大地が、5m65で姿を消したにも関わらず優勝候補ショーン・バーバー(CAN)らの失敗に助けられた格好で7位タイと、35歳にしてオリンピック初入賞を果たしました。
それにしても5m65を6人(5m75からスタートのラヴィレニ含む)しか越えないとはなんと低レヴェルな…と思っていたら、TV放送が終わった後にとんでもないドラマが待っていました!
RIO020

断然の優勝候補、ルノー・ラヴィレニ(FRA)が自身のオリンピック記録を破る5m98を一発で跳んで盤石かと思われましたが、5m93に成功した後この高さをパスした地元ブラジルのティアゴ・ブラズ-ダ-シルバが6m03に成功(オリンピック史上初の6m超え)、大観衆の熱狂の中でラヴィレニ(6m03を2回失敗)は6m08を落とし、開催国に3つ目の金メダルをもたらしたのです。
ダ・シルバは室内で5m93、屋外でも5m92のPBがありましたが2012年の世界ジュニア優勝以外にこれといった実績がなく、事前の下馬評ではほぼノーマークの存在。地元の大会で6mヴォルターの仲間入りとは、その精神力に恐れ入ります。

日本選手の出場場面ばかりを取り上げて、こういうシーンを放送しないテレビって、本当にバカですね。

 

リオ五輪直前展望・Day4(8/15)



あちゃー!
悲報が飛び込んできました。
「女子100m福島千里、10000m鈴木亜由子が欠場」
どうにも致し方ありませんが、残念で残念でなりません。
どうか養生に努めて、次のチャンスに捲土重来を。
その福島、回復が早ければ今回展望するDay4には200の出番が巡ってきます。

◆Day4のプログラム

―Morning Session—
 (  9:30) 男子三段跳予選/女子200m予選/男子3000mSC予選
 (10:40) 女子ハンマー投決勝
 (11:15) 女子3000mSC決勝
 (11:30) 男子400mH予選

―Evening Session—
 (  8:30) 女子円盤投予選/男子棒高跳決勝/男子110mH予選/女子400mH予選
 (10:25) 男子800m決勝/女子400m決勝


◇男子三段跳
 15WC ①18m21C.テイラー(USA) ②17m73P.P.ピチャルド(CUB) ③17m52N.エヴォラ(POR)
 15DL ①22p/5 テイラー ②20p/6 ピチャルド ③3p/3 O.クラドック(USA)
 16DL ①40p/4 テイラー ②20p/5 A.コペイヨ(CUB) ③12p/3 ドン・ビン(CHN)
 16WL ①17m78テイラー ②17m65W.クレイ ③17m30R.マヘスウォリ(IND)
25)16m88長谷川大悟
 ※WC=世界選手権
  DL=ダイヤモンドリーグ…「総ポイント数/試合数」(2015年と16年とではポイント設定が異なる)
  WL=シーズン・ランキング…1国4人目以降および欠場が明らかな選手を除外

Christian Taylor & Pedro Pablo Pichardo
 https://www.iaaf.org/news/feature/triple-jump-taylor-pichardo-2015

夢の60フィートジャンプ=世界記録を射程に入れた昨年北京での大ジャンプから1年、クリスチャン・テイラーの王座に揺るぎはありません。
今年は18m超えの好敵手ペドロ・ピチャルドの姿がなく、テイラー自身も記録的には停滞気味。17m50以上を跳んでいるのはテイラーのほか同僚のウィル・クレイだけで、そのクレイに全米で不覚をとるなど現状では唯一のライヴァルと言うべき存在ですが、大一番となればなるほど強いメンタルを発揮するテイラーに死角はないでしょう。
メダル候補には、エヴォラ、コペイヨなどのベテラン勢も狙ってくるでしょうが、跳躍全般に躍進著しい中国勢も要注意です。
日本代表の2人は、とにかく久々の17m超えを目指してもらいたいものです。全般的に記録が低調なので、17mならば入賞が見えてくると思われます。

◇女子200m

 15WC ①21"63D.スキッパーズ(NED) ②21"66E.トンプソン(JAM) ③21"97V.キャンベル-ブラウン(JAM)
 15DL ①14p/4A.フェリックス(USA) ②12p/3スキッパーズ ③9p/3J.ターモー(USA)
 16DL ①26p/3スキッパーズ ②10pトンプソン・M.アウレ(CIV)・D.アッシャースミス(GBR)・T.ボウイ(USA)
 16WL ①21"93スキッパーズ ②21"99ボウイ ③22"05S.ミラー(BAH) 34)22"88福島千里

 
Dafne Schippers
 https://www.iaaf.org/athletes/netherlands/dafne-schippers-250353

シーズン開幕当初に100と200でボウイに連敗したスキッパーズでしたが、ジワジワと調子を上げて「女王」の風格を漂わせる強さを発揮してきています。アリソン・フェリックス(USA)は全米予選で敗退しましたが、代表になったとしてももはやスキッパーズには敵わないでしょう。

そのスキッパーズを一撃で倒しそうな勢いがあるのが、世界選手権で僅差の2位に敗れたエレイン・トンプソンです。ジャマイカ選手権100mを10秒70で制した一方で、今年は200のレースが少ない(選手権も決勝DNS)のがむしろ不気味で、21秒中盤をサラッと出してくる可能性を感じます。
福島選手には、なんとか故障を回復させて元気な姿を見せてもらいたいものです。



◇男子3000mSC

 15WC ①8'11"28E.ケンボイ(KEN) ②8'12"38C.キプルト(KEN) ③8'12"54B.キプルト(KEN)
 15DL ①20p/6J.K.ビレチ(KEN) ②12p/4P.K.コエチ(KEN) ③C.キプルト
 16DL ①50p/5C.キプルト ②20p/4ビレチ・コエチ
 16WL ①8'00"12C.キプルト ②8'03"90ビレチ ③8'08"32コエチ 46)8'31"89塩尻和也


ご存知ケニアのお家芸。1968年メキシコシティで水壕を跳び越す驚異の走りでワンツーを占めて以来、不参加の76年・80年を除くすべての大会で優勝、しかも銀または銅メダルを逃したのは1回だけという圧倒的な“国力”は、今回もビクともしなさそうです。
あれだけ強い選手がウジャウジャいると、誰が誰やら区別がつかず、誰が出てきても勝てそうな気がしてきますが、そこはきちんと序列があって、今回の代表3人は現段階で不動のトリオ…アテネ・ロンドンの覇者で世界選手権4連覇中のエゼキエル・ケンボイ、今季DL5戦全勝のコンセスラス・キプルト、北京五輪と大阪世界選手権の覇者ブリミン・キプルトです。(昨年世界選手権と同じ)
昨年来DLで好成績を残しているジャイラス・キプチョゲ・ビレチあたりでもいざとなると歯が立たないようで、ケニアの国内選考会では3人が他を大きく引き離し、最後はスピードを緩めて手をつながんばかりにしてゴールしたというのですから、推して知るべし。他の国で最近これに迫る走りを見せたのは、唯一昨年のパリDLで8分00秒45の米国記録をマークした(7分台目前だったが最終障害で転倒)エヴァン・ジェイガー(USA)くらいです。
残る興味は、それぞれ3度目、2度目の五輪制覇を目論むケンボイ、B.キプルトを、21歳のC.キプルトがいかにしてねじ伏せるか、というところでしょうか。

なおこの種目では、標準記録到達者が少なかった(というかケニアとエチオピアとアメリカばっかしだった)ため、大会直前に未到達者の上位選手として塩尻和也(順大)がIAAFよりインヴィテーションを受け、急遽代表に追加となりました。日本選手権と同じく、若さに任せた積極的な走りを期待したいものです。 

◇女子ハンマー投

 15WC ①80m85A.ヴォダルチク(POL) ②76m33チャン・ウェンシウ(CHN) ③74m02A.タヴェルニエ(FRA)
 16WL ①80m26ヴォダルチク ②75m77B.ハイドラー(GER) ③75m58チャン
 ※DL非実施種目


ロンドンを制したタチアナ・リセンコ(RUS)が去って(いても今回は出られませんが)、その時の2~4位がそのまま「3強」を形成しているのが昨今の現状。特にヴォダルチクの充実ぶりは完全にリセンコから歴代世界一の称号を奪い、女性唯一の80mスロワーとして他を圧倒します。
2位争いは、波の大きいハイドラーよりも安定して75m前後を投げてくるチャン(PBは77m33)、これに劣らぬ力量を持つワン・ジェン(同77m68)の中国勢に分があると見ています。

◇男子400mH

 15WC ①47"79N.ベット(KEN) ②48"05D.クドリャフツェフ(RUS) ③48"17J.ギブソン(BAH)
 15DL ①18p/5B.ジャクソン(USA) ②9p/3J.ダッチ(USA)・9p/2ギブソン
 16DL ①25p/4K.クレメント(USA) ②24p/3M.ティンズレー(USA) ③22p/3J.クルソン(PUR)
 16WL ①48"40クレメント ②48"42Y.コペイリョ(TUR) ③48"63クルソン ⑤48"67野澤啓佑


この種目は、「異常事態」と言ってよいかもしれません。
昨年の世界選手権、DLで活躍した選手のうち、クドリャフツェフはロシアゆえエントリー不可、バーション・ジャクソンと今季WLのジョニー・ダッチは米国代表漏れ、ニコラス・ベットはDLでまるでいいところなし。
47秒台はおろか、48秒台前半で走ったのはダッチを含め3人だけ。48秒台を3回以上出したのはコペイリョ、ティンズレーと野澤の3人だけ。
オープニング・レースに選ばれることの多いDLでは、どの試合でも49秒前後の低調なレースが続いています。
オリンピック本番ともなれば、ガラリと様相が変わるだろうという声もありますが、ベットやギブソン、クルソンあたりがよほど上げてこない限りは47秒台まで行かないレヴェルなのではないか、と私は思います。
そこで、野澤にオリンピックでは初となる「決勝進出」を期待してしまうのです。
ただ、こうした状況にあることは皆が承知の上ですから、49秒前後のレヴェルにいる選手たちが目の色を変えて狙ってくることは間違いないでしょう。混戦の中で準決勝の「2着+2」を拾うことは容易ではないはずで、それは実績ある上位選手たちにも等しく言えることです。

◇女子400m

 15WC ①49"26A.フェリックス(USA) ②49"67S.ミラー(BAH) ③49"99S.ジャクソン(JAM)
 15DL ①20p/5F.マッコロリー(USA) ②14p/3ミラー ③12p/6S.A.マクファーソン(JAM)
 16DL ①30p/3ミラー ②25p/4マクファーソン ③18p/4N.ヘイスティングス(USA)
 16WL ①49"55ミラー ②49"68フェリックス ③49"94P.フランシス(USA)


Shaunae Miller
https://spikes.iaaf.org/post/shaunae-millers-words-of-wisdom?utm_source=iaaf.org&utm_medium=gridclick

予測の難しい種目の一つですが、現状では昨年の世界選手権チャンピオン、アリソン・フェリックスと今季DL3戦全勝のショーナ・ミラーの一騎討ちが濃厚でしょう。

ロングスプリント界のアイドル的存在だったフェリックスも30歳になり、全米予選で200m4着に敗れたことは明らかにスプリント力の衰えを感じさせる、という見方と、深刻な故障から癒えたばかりのコンディションではあの結果もやむなし、とする声とが交錯します。日程的に一部重複する200mに出なくて済む、と前向きに考えればよいかと思いますが、ゴール前の接戦となった時にかつての爆発的なゴール前の瞬発力があるかというと、少し不安が残るのは確かでしょう。
一方のミラーは上り調子の22歳で、おそらく49秒切りを狙って仕上げてくると思われます。私は、こちらにやや分がある、と感じています。
2人以外で49秒台はフランシスのみで、3着争いもまた混戦模様です。

 
 
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