豊大先生流・陸上競技のミカタ

陸上競技を見続けて半世紀。「かけっこ」をこよなく愛するオヤジの長文日記です。 (2016年6月9日開設)

ケンドラ・ハリソン

ロンドン世界選手権展望 ③ ~たぶん勝つだろうけど…の本命たち


前回は、私独自に「鉄板!」と認定した6人のアスリートについてご紹介しました。
続く今回は、そこまでは推しきれないながら種目の中で傑出した存在であることは間違いない、それでもどこかに不安要素を感じる「大本命」の選手たちです。
まあ、「鉄板!」という中でも本人のコンディションやアクシデントなどでアプセットが起きる可能性は常にありますから、そうした可能性が多少なりとも目に見える、というのが今回の選手たちです。

◆いまだ調子が掴めないK.ハリソン
Kendra Harrison
https://www.iaaf.org/news/report/us-championships-2017-kendra-harrison)

昨年から今季にかけて、陸上界で最も輝くヒロインの存在となっているのが、女子100mHのケンドラ・ハリソン(USA)です。

昨年のDLロンドン大会で彼女が記録した世界記録12秒20は、1980年代に東欧圏の選手たちによって量産された難攻不落のレコードの一つが攻略されたということで、大きな価値がありました。加えて、DL6戦全勝をはじめほとんどのレースで2位以下を数メートル引き離す圧倒的な力の差を見せつけながら、唯一オリンピック全米予選で失敗してリオに行けなかったこと、そのリオで彼女を除くアメリカ3選手がメダルを独占したことで、ドラマのヒロインとしてはこれ以上ない印象を残したシーズンとなりました。

そのハリソン、今季もこれまで無敗を続け、全米もしっかりと優勝して(すでに代表権は昨年のDLツアー優勝で獲得しています)一見盤石のプロセスを踏んでいるように見えるのですが、どうも昨年に比べると内容が物足りなく見えます。昨年のように、大差で圧勝、という勝ち方があまり見られないのです。
記録的にも12秒5台が続き、正確無比だったハードリングにもどことなく小さなブレが感じられます。今月上旬、ハンガリーの大会で12秒28(+0.1)を出し、その5日後には世界新記録から1年を経たDLロンドンで12秒39(+0.2)をマークして、ようやく調子が上がってきたかと思われたものの、21日のDLモナコでは12秒51(-0.1)でシャリカ・ネルヴィス(USA)に0.01秒差まで追い上げられる薄氷の勝利。今一つ、調子がはっきりしません。

ハードル王国アメリカは今季、リオの金メダリスト、ブライアナ・ローリンズが所在地報告義務(抜き打ちドーピング検査のためにトップアスリートが課されている義務)違反というチョンボを犯して出場停止中ながら、選手層の厚さはこれまで同様。久々にジャスミン・ストワーズが好調でしたが安定感のなさは相変わらずで、全米6着と敗退。ロンドンの代表はハリソンのほか、オリンピック2位のニア・アリとベテランのドーン・ハーパー‐ネルソン、クリスティナ・マニングです。
ハリソンにとっては警戒すべき同国のライバルが3人だけというのは精神的に楽でしょうが、どうしても昨年の全米で敗れたという、ここ一番でのメンタルが気に掛かります。

アメリカ勢以外では、かつての女王サリー・ピアソン(AUS)が、DLロンドンで12秒48と久々に調子を取り戻してきましたが、ハリソンに肉薄するまでは至っていません。
前回北京優勝のダニエレ・ウィリアムズ(JAM)もその後故障に苦しみ、ジャマイカ選手権で12秒56(+0.4)と復活してPBをマークしてきましが、2年間のうちに100mHのレベルは大きく上がってしまっています。
リオで姉妹揃って決勝に進出したティファニー・ポーター、シンディ・オフィリは地元の期待と人気を集めるでしょうが、今季これといった成績をまだ残していません。

もし実力どおり、ハリソンが12秒2~3あたりの記録で駆け抜けるレースをすれば、ロンドンの栄冠は容易に彼女のものとなるでしょう。それが12秒5前後のところへいってしまうと、一転して大混戦ということになりかねません。もちろん、ハードルにはつきもののちょっとしたリズムの狂いで、すべてが変わってしまうこともあり得ます。
スリリングな勝負を制して、ハリソンが真の世界一を証明するレースを期待しています。

◆限りなく「鉄板」に近いクラウザー
Ryan Crouser
(https://www.iaaf.org/news/report/crouser-meeting-record-rabat-diamond-league1)

昨年の全米五輪予選(ユージーン)で突如トップに躍り出て以来、無敵の快進撃を続けているのが、男子砲丸投リオ五輪チャンピオンのライアン・クラウザーです。
「22mクラブに仲間入り」という記事の見出しがまだ記憶に鮮やかなのに、もはや彼にとって22mプットは日常のものとなり、今季は8戦全勝、21m台に終わったのは1回だけです。今年の全米(サクラメント)で投げた22m65は歴代7位にまで上昇。今月に入ってからも、ローザンヌで22m39、ラバトで22m47と、揺るぎはありません。
こうしてみると、まったく死角のない「鉄板」と言ってもよさそうなものですが、見た目の割に波乱が起こりやすいのが砲丸投という種目、という一点が唯一気に掛かっているところです。

解説者の小山裕三さんが再三指摘するように、「一発当たれば大きいがダメな時は全然ダメ」なのが、砲丸投の回転投法。その意味では、クラウザーはおそらく史上最も安定した回転投法のプッターだと思われますが、常にその不安はつきまといます。
その証拠(?)に、今季ランキング2位につけている前回覇者のジョー・コヴァックス(USA)は22m57で、クラウザーとは8センチしか差がありません。トータルな実力比較では明らかにクラウザーが先輩を追い越していると思われる一方で、コヴァックスが一発逆転のビッグショットを放つ可能性も十分にあるのです。
「逆転候補」をもう一人挙げるならば、リオ銅メダルのトム・ウォルシュ(NZL)。昨年はリオ五輪後のDLでクラウザーを連破、DL年間王座を実力でもぎ取った実績があります。

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◆無敵の女王にも一抹の不安

女子円盤投はここ数年、サンドラ・ペルコヴィッチ(CRO)の独り舞台と言える状況が続いてきました。
そんな無敵の女王も冷や汗をかいたのが、昨年のリオ五輪。どう考えても金メダルは固いという「鉄板」の存在と思われていながら、予選、決勝ともに2投目までファウルという窮地から、3投目の一発のみで切り抜けてきました。
そのペルコヴィッチがDLストックホルム大会でヤイミ・ペレス(CUB)に逃げ切られ、前回世界選手権でデニア・カバレリョ(CUB)に金メダルを攫われて以来の敗北を喫しました。どうやらキューバ勢は彼女にとって天敵のようです。

すでにオリンピックを2連覇しているペルコヴィッチは27歳になったばかりで、投擲選手としてはまだまだこれから脂が乗ってくるところでしょう。それでも常に敗戦の可能性はあるということですね。
だったら、どの選手に対しても軽々しく「鉄板!」などと言うべきではなかろう、ということになるんですけどね。

◆文句なしの大本命だが…
男子棒高跳といえば、現在の中心選手はルノー・ラヴィレニ(FRA)です。
あのブブカの伝説的な世界記録を凌駕した男であり、IAAFダイヤモンドリーグが創設されて以来、唯一7年間すべて年間王座に輝いているPVの帝王。
そのラヴィレニが、今季はなんとDL5戦で未勝利と苦悩の渦中に沈んでいます。故障もありますが、深刻なのは完全に自分の跳躍を忘れてしまっている精神的なスランプで、地元のDLパリ大会では助走の途中でポールを放り出したり、頭からタオルを被って懊悩したり、終始こわ張った表情でファンサービスに応じたり、と王者らしからぬシーンが次々と映し出されたのが印象的でした。

一方で、DL4戦全勝と圧倒しているのがサム・ケンドリクス(USA)です。
もともとラヴィレニを「最大のアイドル」として尊敬し、ゲーム中も小猫が纏わりつくように彼の傍らを付いて回っていたケンドリクスが、今年は完全に立場を逆転させてしまった格好です。しかも、その跳躍はこの種目の宿命とも言える不安定要素がほとんど見られず、全米で遂に6mヴォールターの仲間入りをしたのをはじめ、常に5m80以上で安定しています。

昨年のリオで地元の熱狂的声援の中みごとに6mオーバーを果たして優勝したティアゴ・ブラズ(BRA)は今季5m60で、未確認ながらロンドンの参加標準記録を有効期間内に跳んでいないと思われます。
また前回王者のショーン・バーバー(CAN)は、つい3日前に5m72をクリアしてぎりぎり参加資格獲得に間に合ったとはいえ、こちらも不振は明らか。
つまりケンドリクスにとってはライバル不在の状況で、パヴェル・ヴォイチェコフスキー(POL)がDLローザンヌで5m93を跳び、試技数差で辛勝したのが今季唯一の接戦でした。ケンドリクスにとっては現状唯一警戒すべき相手ということになりそうです。

とはいえ、他のどの種目と比べても何が起きるか分からないのが棒高跳。言うまでもなく、ラヴィレニの起死回生の復活劇、ということも十分にあり得ます。ただ、現時点で無類の安定した強さを誇るケンドリクスが、間違いなく今回の主役候補筆頭ではあるのです。

◆王者キプルトに異変か?
昨季オリンピックを快勝し、DLも6戦全勝で男子3000mSC不動の王座に就いたコンセスラス・キプルト(KEN)。今季もDLローマで余裕の勝利を挙げ、22歳の若きスティープルチェイサーの次のターゲットはまだ達成していない7分台と世界選手権のタイトルだけ、それも時間の問題だろうと思われました。

順当なら「鉄板」の一人に数えてもいい現在のC.キプルトですが、ケニアの国内選手権で故障を発生した、という情報があります。そのことを裏書きするかのように、DLモナコ大会では中盤で謎の急失速。しばらく後方でレースを続けていましたが、結局DNFということになりました。
キプルトの状態が黄信号、ということにでもなれば、前回まで6連覇を続けているケニアのお家芸にも、大ピンチが訪れることになります。モナコを制したエヴァン・ジャガー(USA)が絶好調と見え、すんでのところで逃し続けている7分台も目前という走りを見せているからです。大ベテランのブリミン・キプルトや終盤の爆発力に乏しいジャイラス・ビレチでは、ジャガーがもし自分の速いペースに持ち込めば、勝てないかもしれません。
まずは、予選にC.キプルトが無事に出てくるのかどうか、そこから注目してみたいと思います。

JTレーラーがビッグスロー!~DL第1戦ドーハ


IAAFダイヤモンドリーグ開幕戦・ドーハ大会が行われ、リオ五輪の金メダリスト9人を含むトップ・アスリートが4カ月間にわたるツアー・シリーズのオープニングを彩りました。
今季はツアー方式が大きく変更になりました。従来各ゲームの順位ポイントの累計でチャンピオンが決まっていたのが、第12戦までの累計ポイント上位者(トラック8名、フィールド12名)が最終戦(第13戦と14戦に分けて実施)に進出し、そこでの勝者がツアー・チャンピオンになる、というものです。
(昨日、「全15戦」と書きましたが、今季は例年2日間開催で2戦扱いだったロンドンが1日のみとなったため、「全14戦」となります。開催地は昨季と変わらず)
また付与されるポイントも、1位の8点から8位の1点まで1点刻みとなり、昨季はトップ4で行っていたフィールド種目の6回試技が、通常の大会同様トップ8になりました。
主に参加選手の契約メーカーで色分けされるユニフォームもガラリと変わり、また記録などの画面表示方式も工夫されて、新鮮な気分で中継を眺めることができました。

好況を呈したのは男子やり投。
ドイツ三羽ガラスの一人、ヨハネス・フェテルが3投目に89m68の大投擲。PBを11㎝更新して、普通なら「今日は決まり!」の局面です。
ところが昨季のツアー・チャンピオン、ヤクブ・ヴァドレイヒ(CZE)が4投目に87m91で「このまま終わると思うなよ」とニラミを効かせた直後、今度は金メダリスト、トマス・レーラーが渾身の一発。投げた瞬間に解説の石塚浩さんが「あっ、行った!」とつぶやいたほどの会心のやりは、計測員の頭上も90mラインも遥かに超えて、正面映像を撮影するカメラの直前で地面に突き刺さりました。(カメラマン、微動だにせず)
世界歴代2位の93m90!…真夜中なのに思わず「ウォッ!」と声をあげてしまいました。
昨年に続いてDL参戦の新井涼平(スズキ浜松AC)は、3回とも75mを越せない残念な投擲で、トップ8にも残れず10人中9位。ノーポイントに終わりました。めげずにまたチャレンジしてください!
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女子800mにサプライズ・エントリーしたゲンゼベ・ディババ(ETH)でしたが、さすがに見せ場を作ることもできず5着。勝ったセメンヤ(RSA)、2着のマーガレット・ワンブイ(KEN)がともに“巨漢”女性なだけに比べるのは気の毒ですが、この種目の中に入ると線の細さが目立ってしまいます。それでも集団の軋轢を避けて前に出て行った序盤のスピード、そして2分を切ったタイムは、5000mを走る上では自信になるのではないでしょうか?

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女子200mの「オンナの熱きバトル」を制したのは、エレイン・トンプソン(JAM)。-2.3mで22秒19は、シーズン初めとしては好仕上がりと言っていいでしょう。対するダフネ・スキッパーズ(NED)はせっかくスタートが良かったのに肝心のコーナー出口でもたつき、本領の差し脚も不発。石塚さんも言ってましたが、少しぽちゃっとした感じだったので、仕上げはまだまだこれから、ということならいいんですが。

それにしても、いくらお下げに結っているとはいえスタートの構えで地面に着いちゃうほどに髪を長く伸ばしたトンプソンといい、100mHでスタートに失敗しつつ平凡な記録ながら他を寄せ付けなかったケンドラ・ハリソンのキノコ頭といい、どう見ても走るのに邪魔だろうという気がするんですけど、いかがなもんなんでしょうね?
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男子100mは、アカニ・シンビネ(RSA)が9秒99(-1.2)で優勝。南半球の国だけにすでに自国のトップシーズンを経てきているとはいえ、相当強いです。
ここ数年、抜群の安定感を誇っていたジャスティン・ガトリンは珍しく4位と大敗。好調時に見せる「檻開き」のアクションがなかったので、不調を自覚していたのでしょう。アンドレ・ドグラス(CAN)もいいところなく5着。この両者は『ワールド・リレーズ』にも出ていたので、特に調整が不順ということはないと思いますが。

男子400mH(ポイント対象外)を圧勝した地元カタールの21歳、アブデルラーマン・サンバも強力な新興勢力です。48秒31のWLが伊達ではないことを証明する48秒44。2位クレメントが49秒40ですから他の選手が軒並み不甲斐なさすぎたとも言えますが、バックストレートでの加速力は圧巻でした。昨季全般的にやや精彩を欠いたこの種目では、女子のダリラ・ムハマドのようにいきなり頭一つ抜け出す存在となるかもしれません。

女子棒高跳はエカテリニ・ステファニディ(GRE)が相変わらず定位置の4m80を綺麗にクリアして優勝。私の“I LOVE”サンディ・モリス(USA)は、金髪にピンクのメッシュを入れてますますビューティフル…成功時にはかなり高い所を跳んでいますがまだ助走にムラがあって、4m80、85で3回失敗。この高さの勝負になるとやっぱりステファニディですね。今季は着実に、自己記録を数センチ伸ばしてくるような気がします。
がっ!5mの勝負になれば、モリスのもんだぜ!
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2017DLがスタート!


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時系列的にはこっちを先に展望すべきでした。
いよいよ今季のIAAFダイヤモンドリーグ全15戦が、カタール~ドーハのスハイム・ビン・ハマド・スタジアムで開幕します。
まあ展望と言いましても、4月23日の投稿で結構なところまで書いちゃってますんで、あとは見てのお楽しみ、ということで、いつものように実施スケジュールと主な出場選手をご紹介しておきます。

(スケジュールは日本時間で紹介。太字はリオ五輪優勝者)

24:00 女子砲丸投(M.カーター,A.マールトン,Y.レオンチュク)

24:15 女子棒高跳(E.ステファニディ,S.モリス,Y.シルバ,N.ビュヒラー)

24:45 男子走高跳(M.E.バルシム,A.プロツェンコ,R.グラバーツ,D.トーマス)

25:03 男子400m(L.メリット,T.マッケイ,S.ガーディナー,K.シバンダ)

25:05 男子やり投(T.レーラー,J.イェゴ,J.ヴァドレイヒ,新井涼平)

25:14 男子1500m(E.マナンゴイ,S.キプラガト,R.ビウォット,B.ブランケンシップ)

25:25 女子800m(C.セメンヤ,E.J.スム,M.N.ワンブイ,G.ディババ)

25:35 女子200m(E.トンプソン,D.スキッパーズ,B.オカグバレ,V.キャンベル-ブラウン)

25:45 男子三段跳(C.テイラー,A.コペイヨ,ドン・ビン)

25:50 女子100mH(K.ハリソン,N.アリ,S.ネルヴィス,S.オフィリ)

26:05 女子3000mSC(R.ジェベト,H.キエン,E.コバーン,H.グリビ)

26:25 男子100m(J.ガトリン,A.デグラス,A.パウエル,K.コリンズ)

26:35 男子400mH※nonDL(K.クレメント,N.ベット,LJ.ヴァンジル)

26:45 男子3000m(Y.ケジェルチャ,M.エドリス,T.ロンゴシワ,C.キプルト



まずは女子棒高跳。ステファニディ(GRE)とモリス(USA)の頂上決戦が早くも見られます。モリスぐぁんばれ!

同じく頂上決戦は女子200m。トンプソン(JAM)とスキッパーズ(NED)のライバル関係は北京世界選手権がスキッパーズ、リオ五輪がトンプソン。今年はどっちに傾くでしょうか??

男子やり投には新井涼平が参戦。昨年日本人最多ポイント獲得者です。こちらの種目も、五輪王者レーラー(GER)に銀の剛腕イェゴ(KEN)、DL覇者のヴェドレイヒと揃いました。リストは最大4名にしようと思ったので書き切れませんでしたが、テロ・ピトカマキ(FIN)やヨハネス・フェテル(GER)もエントリー。新井はぜひともトップ4を!

驚いたのは、ゲンゼベ・ディババ(ETH)の800m参戦です。IAAFの情報では公式記録を持っていませんので、この種目は初レースということなのでしょう。日本ではあり得ないような短い距離への転身ですけど、むかし、モロッコの名ランナー、サイド・アウィタが5000mから800mにシフトしていったケースを思い出します。今年は1500mを中心とした参戦になるということでしょうか?セメンヤには勝てないまでも、最後の直線まで勝負出来たら凄いですよ。

同じように、いつもは障害物つきで走っている3000mのフラット・レースにエントリーしているのがコンセスラス・キプルト(KEN)。こちらは、本業がプログラムにないのでこっちでいいやという感じですかね。

ボルトの最終章となる今季の男子100mは、新興勢力の筆頭アンドレ・デグラス(CAN)にとってのチャンスです。さすがに上がり目の期待できないガトリン、パウエルを相手の試金石がこのレースとなるでしょう。

あとはケンドラ・ハリソン!今季はまだ12秒56がSBとゆったりめの立ち上がりですが、ここで流れに乗れるか?

放送は明日の深夜24時45分から日テレG+で、25時頃から現地映像の生中継に入るはずです。



“世界”を展望する…新世代「対決」が楽しみだ


オリンピックの翌年シーズンというのは、どの競技でも「新旧交代」が話題になるものです。
リオでの栄光や挫折そのものを機にシューズを壁に吊るす選手もいれば、もう1シーズンを花道に選び引退や転身を決めている選手も。前者の代表と言えば十種競技のアシュトン・イートン(USA)であり、後者は言わずと知れたウサイン・ボルト(JAM)やトラック撤退を明言しているモー・ファラー(GBR)が好例。
また、ビッグネームの中では“産休”を宣言している100m銅のシェリー‐アン・フレイザー‐プライス(JAM)、抜き打ちドーピング検査のための所在報告義務を怠ったために1年間資格停止となってしまった100mH金のブライアナ・ローリンズ(USA)、また五輪後の抜き打ち検査で違反が発覚したマラソン金のジェミマ・スムゴング(KEN…五輪成績には影響なし)など、引退こそしていないものの今季は活躍が見られない、というアスリートもいます。

そもそもリオ五輪の陸上競技には、大会3連覇の資格を有していた選手が5人(6種目)もおり、2種目でこれを達成したボルトを筆頭に、5人全員が出場して入賞を果たす(男子砲丸投のマイエフスキー以外の4人はメダル獲得)という、あまり記事にならなかったトピックがありました。3連覇を目指すというのは少なくとも8年以上世界の第一線で戦い続けているということで、これらの選手もまだまだ引退を表明したわけではないにしても、そろそろ一時代の変わり目を象徴する存在になりつつあることは、確かです。

一方で、昨年来急速に力をつけ、世界の陸上界でニューリーダーの役割を感じさせる選手たちがいます。私の情報収集力では、現時点でまったく無名の“超新星”を紹介するということは無理ですので、今回はこうした「ここ1年前後での上昇株」を何人かピックアップして、今季の世界選手権やDLでの活躍を展望してみましょう。

◆実現するのか、ハードル女王対決?
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昨シーズン最も輝いた陸上アスリートは、100mHのケンドラ・ハリソン(USA)。長距離のアルマズ・アヤナ(ETH)も甲乙つけがたい実績ながら、リオ・オリンピック出場を逃した悲劇の直後に劇的な世界新記録を達成したドラマ性がひときわ光っていたと思います。


5月28日のDL第4戦ユージーン大会『プレフォンテイン・クラシック』で行われた女子100mHのDL初戦。ズラリと顔を揃えたアメリカ勢の中で、この時点でDL未勝利、身長163㎝の小柄なK.ハリソンは決して目立つ存在ではありませんでした。それが、2着以下に大差をつける圧巻のハードリングで
初優勝。タイムは世界歴代2位の12秒24(+0.7)。4月にシーズンに入ってから12秒36、12秒56、12秒42と好記録を連発していたK.ハリソンが、ここしばらく混戦模様が続いていたこの種目のリーダーに躍り出た瞬間でした。

続く第6戦バーミンガム、第9戦ストックホルムでも圧勝を続けたK.ハリソンは、3枚の切符を巡る激戦が予想された全米選考会に“大本命”として乗り込みますが、快記録を出した同じオレゴンのトラックでまさかの6着敗退。しかしすぐに失意から立ち直ると目標を「DL総合優勝」に切り替え、その2週間後、ロンドンで行われた第10戦で12秒20(+0.3)をマーク、1988年以来28年間難攻不落を続けていたヨルダンカ・ドンコワ(BUL)の記録を破りました。

オリンピックに出場できなかった世界記録保持者として、結局DLではオスロ大会を欠場した以外は予選・ポイント対象外レースを含めて8戦全勝のツアー・チャンピオン。どのレースでも正確無比なハードリングで2着以下に大差をつけ、オリンピック・チャンピオンのブライアナ・ローリンズにも3タテを浴びせました。
リオでは表彰台を独占してのけたアメリカ勢の中にあっても、その強さと安定感は図抜けていました。たった一度の失敗レース(全米選考会決勝)を除けば、です。


K.ハリソンはDL制覇によってすでに今年の世界選手権ワイルドカードを手中にしており、今度こそ「大本命」としての力を如何なく発揮しての金メダルが期待されますが、もう一つの興味として、前例のない「400mHとの2冠への挑戦」が果たして試みられるのかどうか、ということがあります。
2015年にはシーズン5位となる54秒09というタイムを出しており、その後の100mHでの成長度を考えると、優に53秒台前半では行ける力があるものと思われます。
もしそれが実現したとして、その前に立ち塞がるのが、オリンピックを53秒13で制したダリラ・ムハマド(USA)です。
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ムハマド自身も、昨年の全米選考会で突如52秒台に突入して混戦の種目を抜け出した急成長株。前年までのPBが55秒76、400mのPBが昨年4月の52秒64というのですから、その急成長ぶりが伺えます。細身の体形と長い黒髪をなびかせて疾走する姿は、アリソン・フェリックスに代わるスター性も十分です。
今季は5月27日のDL第3戦・ユージーン大会に登場。早くもZ.ヘイノヴァ(CZE)、S.ペターセン(DEN)、A.スペンサーといった強豪とぶつかる予定になっています。
いっぽうのK.ハリソンは、5月20日にジャマイカで行われるワールド・チャレンジ・ミーティングに出場予定。今年もすでに室内レースで順調なところを見せており、アウトドアでの世界記録更新にも十分期待が持てそうです。
K.ハリソンとムハマドの400mH対決…ぜひとも実現してもらいたいものですね。

◆直接対決も、世界記録先陣争いも
「新世代どうしの対決」という図式で楽しみな種目は、他にもあります。
一つはA.アヤナとゲンゼベ・ディババ(ともにETH)による5000m、3000mの世界記録争い。
2015年はゲンゼベが1500mで22年ぶりに世界新記録を出し、5000mでもあと4秒少々のところへ迫りましたが、世界選手権ではアヤナがDLパリ大会の雪辱を果たして金メダル、記録ランキングでも僅かにゲンゼベを上回りました。
昨年はゲンゼベが故障でオリンピック間際での復帰となったこともあって、5000mのレースには1回も出場せず、逆にアヤナはリオの10000mで驚異的な世界新記録を叩き出し、5000でもDLローマ大会で世界記録まであと1秒44と迫りました。
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一昨年のDLチューリッヒ大会3000m以来、両者の直接対決はありませんが、ともに順調ならば嫌でもロンドン世界選手権では相まみえることになるでしょう。現状ではアヤナの勢いが一歩リードしている感があるとはいえ、ともにラスト勝負よりはロングスパートで決着をつけたい同タイプどうし。10000m29分17秒を誇るアヤナのスタミナが勝るか、1500を3分50秒で走るゲンゼベのスピードが勝つか、5000mはその時のコンディションによって勝敗が決しそうです。
同時に、DLで5000m種目の一つとして数回行われる3000mでも、レコードブックに唯一残った中国「マー軍団」の記録、1993年にワン・ジュンシャが出した8分06秒11への2人のチャレンジを期待したいところです。
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◆華やか艶やか“空中決戦”
もう一つの注目種目は、女子棒高跳です。
かつてエレーナ・イシンバエワ(RUS)が華やかに彩ったこの種目も、世代交代を象徴する2人の選手、オリンピック&DLチャンピオンのエカテリニ・ステファニディ(GRE)とランキング1位の5m00を跳んだサンディ・モリス(USA)の“対決”が注目を集めます。

ステファニディは昨年のシーズンイン時点では、同国の2015年DLチャンピオン、ニコレッタ・キリアポウロウの陰に隠れた無名の存在でした。インドアで4m90を跳んで躍進の予兆は見せていましたが、アウトドアでは4m71がPBだったのです。この種目では1月に室内で5m03を跳び3月の世界室内を4m90で制したジェニファー・サー(USA)がまだまだ健在で、世界室内前哨戦で4m95を跳び本番でも2位に食い下がったモリスがこれに続いていました。
DL第1戦のドーハはモリスが4m83で勝ち、ステファニディは3位。しかし4m73は2年ぶりの屋外PBで、ここから彼女の快進撃が始まります。
ドーハ以降はDLに姿を見せなかったモリスと対照的に、オリンピックまでのDL5大会で4勝、記録も4m75から75、77、81、80と、無類の安定感で着実に伸ばし、自国選手権でPBを4m86にまで引き上げました。その勢いのまま、リオでは4m85の同記録でモリスを振り切り金メダル。DLも最終戦を待たずにツアー優勝を確定させ、その飛躍ぶりはまさに2016年の新人賞ものでした。

モリスはDL初戦の後に負傷して全米選考会にギリギリ間に合わせ、ここでもサーに次ぐ2位でオリンピック出場権を獲得。本番で早々に姿を消したサーに代わって、ステファニディとの一騎討ちに惜敗すると、DL最終戦では逆にステファニディを圧倒、史上3人目の5mヴォルターとなりました。
元来、非常に多くの試合に出場するタイプで、今年はすでに室内4戦に出場。うち1回はステファニディとのリマッチとなり、今度はステファニディが4m82で雪辱しています。
ともに順調ならば、DLでも頻繁にマッチアップが見られそうな両者の対決。“安定感”のステファニディ(27)か、“一発5m”のモリス(24)か、はたまた“旧勢力”サー(35)やキリアポウロウ(31)、ヤリスレイ・シルヴァ(CUB=29)らの巻き返しか、もともと予断を許さない種目だけに楽しみ…もちろん、私はモリスの応援です!
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https://www.iaaf.org/news/preview/iaaf-world-indoor-tour-dusseldorf-preview

またまた女子の話題ばっかりですみませんね。他にも注目の「対決」はいろいろとあるんですけど、記録レベルが高い選手どうしの決戦が昨年までは見られそうでなかなか見られなかった、今年は見られるかな?…という意味で今回この3種目を取り上げた次第です。

間もなく『ワールド・リレーズ』が始まりますね。
国内では『ぎふ清流ハーフマラソン』に『兵庫RC』『出雲陸上』、それから混成競技後半。今日の日曜日は忙しくなりそうです。


 

ラヴィレニ7連覇!…DL16種目でチャンピオン決まる



IAAFダイヤモンドリーグ、今年のファイナル前半となる第14戦・チューリッヒ大会が終わったところです。
全般に記録的には低調でしたが、面白いレースあり、シーズン優勝争いでの大逆転ありで、見どころは満載、大いに楽しめました。
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<ダイヤモンドレース・チャンピオン>
 (ファイナル優勝者が別の選手だった場合※に表記)
 ◇男子100m アサファ・パウエル(JAM)
 ◇男子400m ラショーン・メリット(USA)
 ◇男子5000m ハゴス・ゲブリウェト(ETH)
 ◇男子400mH カーロン・クレメント(USA)
 ◇男子PV ルノー・ラヴィレニ(FRA) ※サム・ケンドリクス(USA)と1位分け合う
 ◇男子TJ クリスチャン・テイラー(USA)
 ◇男子SP トム・ウォルシュ(NZL)
 ◇男子JT ヤクブ・ヴァドレイヒ(CZE)
 ◇女子200m ダフネ・スキッパーズ(NED) ※エレイン・トンプソン(JAM)
 ◇女子800m キャスター・セメンヤ(RSA)
 ◇女子1500m ローラ・ミュアー(GBR) ※シャノン・ロウベリー(USA)
 ◇女子100mH ケンドラ・ハリソン(USA)
 ◇女子3000mSC ルース・ジェベト(BRN)
 ◇女子HJ ルース・ベイティア(ESP)
 ◇女子LJ イワナ・スパノヴィッチ(SRB) ※ブリトニー・リース(USA)
 ◇女子DT サンドラ・ペルコヴィッチ(CRO)
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DLは4カ月余りの間に15大会のうちに各種目7戦を消化するというハード・スケジュールのため、特に今年のようにオリンピック・イヤーともなると全戦参戦という選手は多くなく、男子100mのように種目によってはトップ選手がなかなか揃わないというケースも出てきます。
そこで、種目の中で必ずしもナンバーワンと目されていなくとも、コツコツと貯めたポイントで年間優勝にまで行きつく場合もあったり、シーズン途中から急速にパワーアップしてマクリを決めたりすることがあるのが、面白いところ。最終戦はダブル・ポイントで1位が20点、2位が12点、3位が8点…と大きな差がつくので、逆転可能な位置に付けている選手にとっては、十分にそのチャンスがあるのです。

たとえば、男子砲丸投は、普通に考えますとオリンピックの金・銀を占めたアメリカの2人、ライアン・クラウザーとジョー・コヴァックスがこれまでの「2強」のイメージですが、ファイナルを前にしたポイントでは5戦に出場して2勝・2位3回のトム・ウォルシュが38点でトップ。全米までは水面下の存在だったクラウザーはともかく、4戦3勝のコヴァックスが34点で2位という状況。ウォルシュはコヴァックスよりも1戦多く出ていることと、直前のパリ大会でクラウザーを1センチ差で破って優勝したことで、この状況にこぎつけてきたところです。
そのウォルシュが、ファイナルでは堂々の22m20(AR)をぶん投げて、力勝負で「2強」を圧倒、「もう2強とは呼ばせないぜ!」とばかりに年間チャンピオンの座に就いてみせました。

同じような経緯で、直前のパリ大会からの「マクリ」を放ったのが、女子1500mのローラ・ミュアー。
この種目はゲンゼベ・ディババ不在の間にフェイス・キピエゴン(KEN)が3戦3勝と圧倒的な力を見せ、ディババが出てきたオリンピックでもこれを返り討ちに仕留めたことでDL女王も不動かと思われていたのですが、パリ大会で意表を衝く大逃げで出し抜いたミュアーが8点差の2位と迫り、このファイナルで優勝すれば、キピエゴンが2着でも同点優勝に持ち込める位置に付けました。
レースはキピエゴンがパリの二の舞はご免とばかりにミュアーのロングスパートを許さず、逆に自分が先頭に出て一気に決着を図ったのですが、意外や直線でパッタリと脚が止まって集団に飲み込まれ、万事休す。優勝なら文句なしのシーズン逆転Vだったミュアーもゴール寸前にロウベリーに差されて2着。キピエゴンのほうも5着以内に粘れば優勝できたのに、最後は精根尽き果てて7着・ノーポイントで、結局ミュアーに初優勝が転がり込みました。
オリンピックでは無敵かと思われたゲンゼベを破って金メダルに輝いたキピエゴンと、自慢のロングスパートがゲンゼベに完封される形で7位に敗れたミュアー、その立場が見事なまでに逆転した、ファイナルの結果となりました。たった2週間ばかりで、こうも変わってしまうものなのですね!
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もう一つ「大逆転」が起きたのが、男子やり投です。

この種目は今シーズンを通じて、常にトーマス・レーラー(GER)が主導権を握っているという印象が強かったので、試合前の時点で2位のヴァドレイヒに4点差というのは、意外なほどの僅差でした。前2者と同じように、パリ大会で優勝したことがヴァドレイヒ逆転優勝の大きな布石となったのです。
(これまでレーラー:5戦2勝・2位2回・3位1回、ヴァドレイヒ:5戦2勝・2位、4位、6位各1回)
ゲームはレーラーが早々に85mラインを超えて余裕の笑みを浮かべていましたが、ヴァドレイヒの5投目が87mを超えて、絵に描いたような逆転劇となり、レーラーのオリンピック・DL2冠を阻止する結果となりました。

「逆転」とは言っても、本人自身「何だかなあ…」といった表情を浮かべていたのが男子100mのアサファ・パウエルです。
何しろポイント・リーダーのジャスティン・ガトリンがファイナルをパスしたために、代わってリーダーとなったのがやはりパリで10点を稼いだベン・ユセフ・メイテ(CIV)。そのメイテにしたところで2戦しか出ていないので持ち点は16に過ぎず、つまりはこの日出場した全選手に年間チャンピオンの可能性があったという変な状況でした。まあ、仮にガトリンが出ていたとしても2戦2勝の20点ですから、大して変わりありません。
で、このレースで優勝しファイナルポイント20を加えて26点としたパウエルが年間王者。9秒94のタイムは立派ですし、パウエルにしてみれば来年の世界選手権でのワイルドカードを得たわけですから、悪くない結果だったと思います。
リオ五輪の400mリレーについて書いた時、「ボルトとパウエルがいなくなれば…」みたいなことを書いてしまいましたが、パウエルじいさん、まだまだやる気は十分のように見えました。
メイテのほうは、2着なら28点で年間王者でしたが、数センチの差で3着となり大魚を逸しました。
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やる気は十分、というと、女子200mに出てきて3着になったアリソン・フェリックスにも言えます。
彼女が今季一度も出ていないこのレースに今さら出場する意義はありませんし、もしかして?と思って見ていたのですけど、レース後に「引退?」を伺わせるような動きも特になく、現在の「2強」にはなかなか勝てなくてもそうそう簡単には引き下がらないわよ、という気配が見えました。
レースはコーナーを快調に先行したスキッパーズがゴール手前でトンプソンに差されてやはりリベンジならず。思っていたよりスキッパーズの出来は良かったと思いますが、この放送では再三指摘されてきた「競り合った時に堅くなる」いつもの悪癖が出てしまいました。

…といった逆転シーンや波乱の展開もあったとはいえ、文句なしに種目ナンバーワンの地位を主張した王者・女王も数多く、7戦全勝のペルコヴィッチ、6戦全勝のハリソン、5戦全勝のテイラーなどはオリンピック・チャンピオンあるいは世界記録保持者の称号とともに、突出した実力を見せつけての最終戦となりました。
特筆すべきは、DL創設以来、7季連続チャンピオンを続けているラヴィレニ…しかし、ここ2戦でのケンドリクスとのイチャイチャぶりは、どうしたもんでしょうかねえ?
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ケンドリクスにビブを直してもらっているラヴィレニ。TVの実況では
「ケンドリクスって、本当にラヴィレニが大好きなんですねえ…」って、なんか変な感じ。


日本の野澤啓佑(ミズノ)が出場した男子400mHは、優勝タイムが48秒72とあまり高いものではありませんでしたが、野澤はオリンピックの準決勝と同じようなガチガチのレース運びで完走選手中最下位(49秒42)に終わりました。
これでいいんだと思います。これを重ねることによって、DLのレースも国内のゴールデングランプリと大差ないなと感じられるようになれば、必ず「世界」の決勝進出は見えてきますから。
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いよいよ最終戦は、9日(金)、日本時間10日(土)未明、ブリュッセルでの開催となります。
世界規模でのトラック&フィールド・シーズンの2016ラスト・シーンをお見逃しなく!
 
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