豊大先生流・陸上競技のミカタ

陸上競技を見続けて半世紀。「かけっこ」をこよなく愛するオヤジの長文日記です。 (2016年6月9日開設)

記録あれこれ

八王子ロングディスタンスの結果概要



『全日本実業団女子駅伝』に浮かれてたここ数日、同じ週末の26日(土)には、長距離ファンにはおなじみの『八王子ロングディスタンス』が、法政大学グラウンドで行われました。
私の場合、女子に比べてやや興味減なところがあるのは隠しようもありませんが、昨年は村山紘太と鎧坂哲哉(ともに旭化成)が日本記録を破る快走をした大会として、特に実業団選手の動向をチェックする上では非常に重要なレースです。と同時に、トラックの半分まで観客が入っての熱気ムンムンの応援風景や、チームの垣根を超えて記録作りをサポートする競技運営が、とても良い雰囲気を作り出している大会でもあります。
私は一度、ラジオ番組の取材でこのグラウンドを訪れたことがあるんですけど、いや遠いです、東京なのに。それでも結構な数の観客が詰めかけていまして(ちなみに有料です)、関心の高さを伺わせます。

最終第7組は、ロンドン世界選手権の標準記録27分45秒を突破するための設定ペース。ケニアのオリンピック代表であるビダン・カロキ(DeNA)がペースメーカーを務めるという、まことにもって贅沢なお膳立てです。
『ニューイヤー』の2区を走るであろう各チームの外国人ランナーがズラリと並び、誰が誰やらほとんど分かりません(苦笑)。その中に村山紘、市田孝、大六野秀畝といった旭化成勢。大石港与(トヨタ自動車)、中村匠吾(富士通)、設楽兄弟(悠太=Honda 啓太=コニカミノルタ)などの顔も見えます。
今年の幹事社はコニカミノルタ。ということは、1周ごとにマイクを通じてゲキを飛ばしているのは磯松監督あたりなんでしょうか?(去年は富士通の福島監督でした)
2日前の雪が残るグラウンドは、気温7度、湿度80%強、ほぼ無風の絶好のコンディションです。
こんな設定と環境で記録に挑めるなんて、ここに出られた選手たちは本当に恵まれてますよね。

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順調に66秒から67秒の設定ペースで引っ張っていたカロキが、3000mを過ぎたあたりで謎の(?)失速。しばらくして先頭に戻りましたが、どうしたんでしょうかね?
後半は、失速というよりも、設定ペース以上にスピードが上がった外国人ランナーをやり過ごして、日本人選手をサポートするように後方に下がって声を掛けるあたりは至れり尽くせりのサービスぶりを見せていますから、この前半でのもたつきはちょっと解せません。まあ、いかにケニア代表と言っても、このレベルのペースメイクをするのは容易なことではないとは察しますが。
この日は設楽兄弟の調子が上がらず、終盤までカロキに食らいついたのは大石。前回日本新の村山紘はこの一群の集団から千切れ気味で表情も険しく、一時は大石から20メートルほども遅れる展開。それでもラスト1周を57秒にまでビルドアップして大石を抜き去り、ただ一人標準記録を突破してみせたのは、さすがです。

第7組の結果は次のとおり。
 ①27'33"94 ロナルド・ケモイ (小森コーポレーション)
 ②27'38"24 ジェームス・ムワンギ (NTN)
 ③27'38"69 クリス・デリック (USAバウマントラック)
 ④27'39"25 アレクサンダー・ムティソ (MDソフト)
 ⑤27'41"28 パトリック・ムエンド・ムワカ (愛三工業)
 ⑥27'42"75 テレッサ・ニャコラ (マツダ)
 ⑦27'43"55 カッサ・マカショウ (八千代工業)
 ⑧27'44"39 村山紘太 (旭化成)
 ⑨27'45"27 サムエル・ムワンギ (コニカミノルタ)
 ⑩27'48"56 大石港与 (トヨタ自動車)
 ⑪27'51"67 ベナード・キマニ (ヤクルト)
 ⑫27'52"69 マミヨ・ヌグセ (安川電機)
 ⑬27'53"49 ロジャース・シュモ・ケモイ (愛三工業)
 ⑭27'53"50 サイモン・カリウキ (日本薬科大)
 ⑮27'54"75 大六野秀畝 (旭化成)
 ⑯27'58"32 ダニエル・キプケモイ (西鉄)
 ⑰28'09"35 アンドリュー・バンバロウ (USAバウマントラック)
 ⑱28'14"10 ゲノ・アルフレッド (日清食品グループ)
 ⑲28'14"40 市田 孝 (旭化成)
 ⑳28'16"95 浅岡満憲 (日立物流)
 ㉑28'17"30 サイラス・キンゴリ (SGホールディングス)
 ㉒28'26"61 設楽悠太 (Honda)
 ㉓29'11"59 設楽啓太 (コニカミノルタ)
 DNF 中村匠吾 (富士通)
 DNF(PM) ビダン・カロキ (DeNA)
 DNS 村山謙太 (旭化成)
 DNS パトリック・ワンブイ (日大)

ついでに、1つ前・第6組の結果。このほか前半の組には大学の有力ランナーなども数多く出場しています。元データのページ(東京陸協)があまりにもヒドイ作りで見にくいので、できれば全組リライトして掲載したいところですが、まあこのへんで勘弁してください。
 ①27'49"57 デヴィッド・ジュグナ (ヤクルト)
 ②27'49"89 ダニエル・ムイバ・キトニー (カネボウ)
 ③28'10"54 ベケレ・シフェラウ (マツダ)
 ④28'10"62 猪浦 舜 (八千代工業)
 ⑤28'16"49 潰滝大記 (富士通)
 ⑥28'22"17 戸田雅稀 (日清食品グループ)
 ⑦28'25"48 早川 翼 (トヨタ自動車)
 ⑧28'27"54 矢野圭吾 (日清食品グループ)
 ⑨28'58"54 堂本尚寛 (JR東日本)
 ⑩29'09"68 中川智春 (トーエネック)
 ⑪29'12"83 松本 稜(トヨタ自動車)
 ⑫29'18"53 工藤有生(駒澤大)
 ⑬29'32"28 服部弾馬(東洋大)
 DNF(PM) ウィリアム・マレル(Honda)
 DNS 竹澤健介 (住友電工)
 DNS 山中秀仁 (Honda)
 DNS 菊地賢人 (コニカミノルタ)
 DNS ジョセフ・ジェンガ (富士通)
 DNS 相葉直紀 (中電工)

幹事社のコニカミノルタ勢がやや精彩ないのが気になりますが、スーパールーキーと言われる神野大地は、日曜日に行われた『甲佐10マイル』で「元祖」の今井正人を破って優勝しています。
元旦の『全日本実業団対抗駅伝』に出場する選手の多くは、この八王子または甲佐が本番前のひと叩き。鬼が笑う来年の話にも、そろそろ目を向けていくことにしましょう。

 

戸田雅稀、メキシベナバ破る大金星!~デカネーション2016



フランス・マルセイユで行われた『DecaNation2016』の各種目上位結果です。
日本チームは男子400mのウォルシュ・ジュリアン(東洋大)と男子2000mの戸田雅稀(日清食品G)が優勝。
特に今年の日本選手権1500mチャンピオン・戸田の優勝は3000mSCのオリンピック銅メダリスト・メキシベナバを破っての金星で、地元のツィッターにも「サプライズ!」の文字が踊っていました。
また同じ特殊種目2000mの女子では、木村友香(ユニバーサルエンターテインメント)が日本新記録で2位に入りました。

その他は桐生の凡走に代表されるように見るべきところはなく、日本も「世界」も、ショボい記録に留まりました。
(こういう言い方はよくないですね。日本勢にとっては、なにごとも経験値を積むことが大事です)
国別対抗の結果は…どこに出ているのか今のところ分かりません。日本はアメリカ大陸合同チーム、フランス、ウクライナに次いで4位といったところじゃないでしょうか?


◇女子400mH
 ①55"71 カリース・スペンサー(JAM/アメリカス)
 ②56"48 アンナ・ティティメッツ(UKR)
 ③57"06 久保倉里美(JPN)

◇男子400m
 ①46"09 ウォルシュ・ジュリアン(JPN)
 ②46"48 マムイブラ・アンヌ(FRA)
 ③46"92 ヴィタリー・ブトリム(UKR)

◇女子2000m
 ①5'45"51 アイズナ・プロート(JAM/アメリカス)
 ②5'47"17 木村友香(JPN) ※日本新記録
 ③5'50"68 チャン・シュンヤン(CHN)

◇男子100m(-1.9)
 ①10"20 アサファ・パウエル(JAM/アメリカス)
 ②10"35 桐生祥秀(JPN)
 ③10"53 ZEZE Mickael-meba
DecaNation-100m
https://twitter.com/urun_fr/status/775740949314039808/photo/1

◇女子100m(-0.4)
 ①11"55 POVKH Olesya(UKR)
 ②11"67 ナターシャ・モリソン(JAM/アメリカス)
 ③11"89 齋藤愛美(JPN)

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◇男子円盤投
 ①60m67 ミキタ・ネステレンコ(UKR)
 ②59m13 ライアン・クラウザー(USA/アメリカス)
 ③58m96 DJOUHAN Lolassonn(FRA)
 ④55m23 堤雄司(JPN)

◇女子砲丸投
 ①17m61 クレオパトラ・ボレル(TRI/アメリカス)
 ②17m53 グォ・ティアンキアン(CHN)
 ③16m45 ジェシカ・セリヴァル(FRA)
 ⑥15m37 太田亜矢(JPN)

◇女子走幅跳
 ①6m57(-0.2) エロイーズ・ルシュール(FRA)
 ②6m28(+0.6) マリナ・ベック(UKR)
 ③6m20(-0.5) キンバリー・ウィリアムズ(JAM/アメリカス)
 ⑥5m85(+1.0) ヘンプヒル恵(JPN)

◇男子800m
 ①1'50"16 サミル・ダーマニ(FRA)
 ②1'50"69 チャン・デシャン(CHN)
 ③1'50"91 アヌー・アブデルラーマン(ALG)
 ⑤1'53"22 三武 潤(JPN)

◇女子400m
 ①51"06 コートニー・オコロ(USA/アメリカス)
 ②51"99 フローリア・ゲイ(FRA)
 ③53"21 オルガ・ビビカ(UKR)
 ⑤54"21 青山聖佳(JPN)

◇女子800m
 ①2'03"80 ノーリー・ヤリゴ(BEN/インターナショナル)
 ②2'03"98 ナタリヤ・ルプ(UKR)
 ③2'04"05 ケイティ・マッキー(USA/アメリカス)
 ⑥2'08"50 福田翔子(JPN)

◇男子200m(-0.4)
 ①20"23 クリストフ・ルメートル(FRA)
 ②20"63 原 翔太(JPA)
 ③20"68 ジャリオン・ローソン(USA/アメリカス)

◇女子走高跳
 ①1m88 オクサナ・オクニエワ(UKR)
 ②1m85 ブリゲッタ・バレット(USA/アメリカス)
 ③1m79 マリーヌ・ヴァレット(FRA)
 ④1m76 浅井さくら(JPN)

◇男子2000m
 ①5'14"39 戸田雅稀(JPN)
 ②5'16"05 マイディーヌ・メキシベナバ(FRA)
 ③5'16"61 アンディ・ベイヤー(USA/アメリカス)

◇男子棒高跳
 ①5m80 ルノー・ラヴィレニ(FRA)
 ②5m60 山本聖途(JPN)
 ③5m60 ジョゼフ・スタンリー(FRA/オープン)

◇女子円盤投
 ①61m40 メリナ・ロベールミション(FRA)
 ②57m27 ナタリヤ・セメノワ(UKR)
 ③56m62 チェン・ヤン(CHN)
 ⑤45m27 中田恵莉子(JPN)

◇女子100mH(-0.3)
 ①12"96 ジャクリーン・カワード(USA/アメリカス)
 ②13"08 アンナ・プロティツィナ(UKR)
 ③13"18 シンディ・ビロー(FRA)
 ⑤13"59 木村文子(JPN)

◇男子110mH(-0.1)
 ①13'24 ディミトリ・バスク(FRA)
 ②13"74 矢澤 航(JPN)
 ③13"75 ジェフリー・ジャルニス(HAI/アメリカス)

◇男子三段跳
 ①16m67(+0.2)ハロルド・コレア(FRA)
 ②16m60(0) ウー・ルイティン(CHN)
 ③16m45(0) 山本凌雅(JPN)

◇男子砲丸投
 ①20m61 ライアン・クラウザー(USA/アメリカス)
 ②20m14 フランクリン・エレンバ(COD/インターナショナル)
 ③18m65 フレデリック・ダギー(FRA)
 ⑤17m36 中村太地(JPN)

 

<連載>100m競走を語ろう ⑭~9秒台変遷史



◆連載再開!?
リオ五輪のことをいろいろ書かせていただいている間、<連載>がストップしてしまいました。本当のところはリオ五輪の100mレースをウォッチするに際して、少しでも多くの方に予備知識を吹き込んでおきたいなというつもりで書き始めた<連載>なので、いったんその目的が(一部間に合わずに)終わってしまった、という残念な気持ちもあります。
ですが、100m競走について語りたいことは、まだまだ尽きません。
今後は、何かテーマがまとまるごとに、不定期に継続していこうかと思っています。

リオ五輪ではウサイン・ボルトのトラック種目史上初の3連覇達成という大きなトピックがありました。
この大会は、3連覇に挑む選手が非常に多くいて、トラックだけでもボルトの2種目の他に、女子100mのシェリー-アン・フレイザー-プライス(3位)、同10000mのティルネッシュ・ディババ(3位)、またフィールドでは男女砲丸投のトマス・マイエフスキー(6位)とヴァレリー・アダムズ(2位)、女子やり投のバルボラ・シュポタコヴァ(3位)と、5人も挑んでいながら誰も達成できなかったことで、その困難さがよく分かるというものです。(むしろ、この6人全員が無事3連覇の舞台に駒を進め、全員入賞、1人を除く5人がメダルを獲得していることのほうが、驚くべきことかもしれません)

もう一つの話題は、100mという種目からは外れますが、400mリレーでの日本チームの大偉業でしたね。
本道の100mでも、予選を余裕で突破した山縣・ケンブリッジ両選手の走りは、陸上チームの明るい話題の一つでした。
その中であまり触れられませんでしたが、山縣選手が2つのレースで記録した0.111秒、0.109秒という驚異的なリアクションタイムは、知られざるところで大問題を投げかけたのではないか、という気がしています。

このことについては私自身、この<連載>⑧の「余談」で問題提起しているのですが、国際陸連が科学的知見に基づき「人間に可能なRTはせいぜい0.12秒程度」と判断し、若干の余裕をとって「0.1秒」という不正スタートの基準を決めているところへ、常人離れした反応時間を持つ人間もいるのだということを山縣が示してしまったことになります。私の見るところ、ドーピングによって研ぎ澄まされたベン・ジョンソン以来、「0.1秒の壁を破る」可能性を持ったスプリンターが現実に現れてしまったのです。
このことには、山縣自身いくらか懸念を持ったのかもしれず、万が一にもフライングをとられてはならないリレーの2レースではともに0.144秒という「控えめ」なスタートに徹しています。実は山縣は、6月の日本選手権でも予選から順に0.140秒、0.139秒、0.139秒と実に安定した好スタートを決めており、これだけをとっても「スタートの名手」と言って間違いない技量を確立している選手で、加えて極度の集中力を発揮した時に0.11秒前後のスタートを切る能力を示したことになります。
この事実が、IAAFのルールを司る部門にどんな衝撃を与え、どんな議論が戦わされていくのか、とても興味があります。

とはいえ、日本スプリント界の悲願である「10秒の壁突破」は、またもや見果てぬ夢に終わってしまいました。
いつ出てもおかしくないと言われて数年、それはたとえばこの秋の国体あたりかもしれず、引き続きお楽しみは続きますが、早く複数の選手が雪崩を打って9秒台に突入してもらいたいものです。
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◆「初の9秒台」いろいろ
 *手動公式計時初 1964/10/15  9秒9 ボブ・ヘイズ(USA) ※W+5.28mで非公認

 *手動公認初 1968/6/20  9秒9 ジム・ハインズ(USA)ほか
 ※電動計時(参考記録)では10秒03。この大会では他に2人の選手が9秒9を記録(誰が一番先だったのかは、手元の資料では不明)し後年「手動計時による世界記録」として公認されたが、3選手がともに全天候型トラック用に規定よりもピンの多いスパイクシューズを使用していたことが問題とされた。

 *電子計時初 1968/10/14 9秒95(A) ジム・ハインズ(USA)
 ※高地(メキシコシティ)記録


 *平地で初 1983/5/24 9秒97 カール・ルイス(USA)

 *ヨーロッパ初 1988/9/24 9秒97 リンフォード・クリスティ(GBR)

 *1980年代までに突破したのはリロイ・バレルまでの8名(ベン・ジョンソンは除外)

 *初の9秒8台 1991/8/25 9秒86 カール・ルイス(USA) ※東京世界選手権

 *アフリカ初   1991/8/25  9秒95 フランキー・フレデリクス(NAM)


 *幻の日本人初  1998/12/13 10秒00 伊東浩司(富士通) ※速報で「9.99」と表示

 *初の9秒7台
1999/6/16 9秒79 モーリス・グリーン(USA)

 *20世紀中の突破者はフランシス・オビクウェルまでの33名

 *非黒人選手初 2003/5/5 9秒93 パトリック・ジョンソン(AUS)
 ※白人/アボリジニの混血。同時にオセアニア初。


 *アジア初 2007/7/26 9秒99 サミュエル・フランシス(QAT)

 *初の9秒6台 2008/8/16 9秒69 ウサイン・ボルト(JAM)

 *初の9秒5台 2009/8/16 9秒58 ウサイン・ボルト(JAM)

 *白人選手初 2010/7/9 9秒98 クリストフ・ルメートル(FRA)

 *黄色人種初 2015/5/30 9秒99 スー・ビンチャン(CHN)

 *100人目の9秒台 2015/6/7 9秒97 アダム・ジェミリ(GBR)

 *初の「トリプル・サブ」 2016/3/12 9秒98(A)ウェイド・ヴァンニーケルク(RSA)
 ※100m9秒台・200m19秒台・400m43秒台

 *初の「ダブル・サブ」 2016/4/23 9秒99 オマー・マクレオド(JAM)
 ※100m9秒台・110mH12秒台

 *40代初 2016/5/29 9秒93 キム・コリンズ(SKN) ※40歳+54日

 *現在突破者=総計116名

 *日本人初 201X/?/? 9秒XX  ???

 

リオ五輪直前展望・Day1(8/12)



さて、1本1本がけっこう手間のかかる「連載」を2つも進行させていながらナンですが、そろそろリオの予想記事を書き始めないと、間に合わない。大会そのものは、もうサッカーから始まっちゃってますから。
陸上競技の開幕は、いよいよ1週間後…8月12日(金)の夜10時が、初日の放送開始時刻です。

Day1のプログラムは、次のとおり。


― MORNING SESSION ―
 *(9:30)男子円盤投・予選 *女子七種競技・100mH/HJ *女子砲丸投・予選 *男子800m・予選
 *(11:10)女子10000m・決勝 *女子100m予備予選 

 *(14:30)男子20kmW・決勝

― EVENING SESSION ―
 *(20:30)女子1500m・予選 *女子七種競技・SP/200m *女子ハンマー投・予選 *男子400m・予選
 *男子走幅跳・予選 *女子砲丸投・決勝 *(22:40)女子100m・予選


何ちうイレギュラーなプログラムでしょうか!
最初の決勝種目、女子10000が午前中って…!?
14時半スタートのロード種目ってのも、あまり見たことない。
で、夜のメインは女子100m予選?しかも7組終わる頃はほとんど真夜中…なんじゃこりゃ?

ソウル大会の陸上や北京大会の競泳が、アメリカのテレビ視聴の都合で決勝を午前中にやった、ってなお話を連載の中でしましたが、どうもそういうのとは違う事情なのでしょうね。(アメリカは時差少ないはずだし)
まあ、普段やり慣れない時間帯が競技に及ぼす影響とか考えても素人には分かりっこないので、気にせず展望を進めていくことにします。

◇女子七種競技

 15WC ①6669p J.エニス-ヒル(GBR) ②6554p B.テイセン-イートン(CAN)
③6516p L.イカウニーツェ・アドミディーニャ(LAT)
 16WL ①6745p テイセン-イートン ②6733p エニス-ヒル ③6626p アヌーク・フェテル(NED)
 ※WC=世界選手権 WL=シーズン・ランキング
  七種は該当しませんが、他に2015・16年のダイヤモンドリーグ順位を参考データとして掲載。
  日本選手が出場する場合は、ランキング最上位のみ掲載。(1か国4人目以降はランクより除外)

七種の100mHがトラックのオープニング・レースになるところは、レギュラーなプログラムなんですけどね。
イギリスのスーパーヒロイン、ジェシカ・エニス-ヒルの2連覇か、あるいはブリアン・テイセン-イートンがザトペック夫妻に次ぐ史上2組目の「夫婦金メダル」に王手をかけるか?

長丁場の混成競技にはどんなアクシデントが待ち構えるか、誰にも予測はできませんが、順当ならばこの「2強」のどちらかで堅そうですし、エニスの試合巧者ぶりに利がありそうです。今年度ランキングでのエニスの得点は、最初の100mHで13秒13もかかってのものですので、ここをロンドンの12秒54とまではいかなくても、そこそこにまとめておけば、かなり有利な展開となるでしょう。
楽しみな存在は、昨年世界選手権で得意の走幅跳を失敗して脱落したカタリナ・ジョンソン-トンプソン(GBR)。七種のランキングは14位ですが、DLロンドン大会では、HJでPB(1m95)、LJでも6m84を跳んでおり好調です。

Katarina Johnson-Thompson
https://www.iaaf.org/news/report/british-indoor-championships-johnson-thompson
※写真は各種目、私の個人的趣味を交えて選んどります。


◇男子800m

 15WC ① 1’45”85 D.ルディシャ(KEN) ② 1’46”08 A.クシュチョト(POL) ③ 1’46”30 A.トゥカ(BIH
 15DL   ① 16p./5 N.アモス(BOT) ② 10p./2 クシュチョト ③ 6p./2 トゥカ
 16DL   ① 30p./4 F.C.ロティッチ(KEN) ② 26p./3 P.A.ボス(FRA) ③ 10p./1 B.ビリアン(USA
 16WL  ① 1’43”35 ルディシャ ② 1’43”55 D.ブレイジャー(USA) ③ 1’43”73 A.キプケテル(KEN
    44 1’45”97 川元奬(スズキ浜松AC
 ※DL成績は「総計ポイント/試合数」で表記。15年と16年ではポイントの配分方式が異なります。 

史上最強とまで呼ばれた世界記録(1分40秒91)保持者デーヴィッド・ルディシャ(KEN)に今シーズン精彩がなく、DLではズルズルと下位に沈んでいく姿をさらし、ケニア選考会も辛うじて通過といったところ。かと言って誰が本命か、まったく予断を許さない混戦の様相です。まずは予選で、先月ようやくWLをマークするところまで来たルディシャの復調具合を確かめることにしましょう。
川元は正直なところ、準決勝進出は非常に厳しいですが、タイム的には自己記録あたりが予選通過ラインになると思われますので、自分のレースに徹するほかはありません。

◇女子10000m

 15WC ① 31’41”31 V.J.チェルイヨト ② 31’41”77 G.ブルカ(ETH) ③ 31’43”49 E.インフェルド(USA
 16WL  ① 30’07”00 A.アヤナ ② 30'26"94 A.A.ナウォヴナ(KEN) ③ 30’28”47 ブルカ
④ 30’28”53 T.ディババ(ETH) ⑧ 31'18"16 鈴木亜由子

5000の女王アルマズ・アヤナが10000とのダブル・タイトルを狙って国内予選を圧勝。差をつけられたとはいえゲレテ・ブルカ、テイルネッシュ・ディババも含めたエチオピアの「表彰台独占体制」は盤石のようです。言うまでもなく抵抗勢力となりそうなのは、アフリカ選手権を勝ったアリス・アプロット・ナウォヴナと世界女王のヴィヴィアン・チェルイヨトを擁するケニア勢。
日本の鈴木はランキングでは8位、関根花観も10位につけていますが、10000mはレース数が少ないためランク外からも予期せぬ選手が上位に飛び込んでくる可能性が大いにあります。それでも昨年から今年にかけての上昇度合いからすると、日本郵政ガールズに日本選手権以上の走りを期待してもよいかもしれません。
実力的に日本選手のライヴァルとなりそうなのがモリー・ハドルやエミリー・インフェルドらのアメリカ勢。この2人が出ていなかったパロ・アルトでアメリカ選手にことごとく勝っている鈴木にとっては、昨年銅のインフェルドあたりは与しやすい相手かもしれません。 

JAC39
 日本代表トリオに期待。


◇男子20kmW

 15WC ①1:19'14" M.A.ロペス(ESP) ②1:19'29" ワン・チン(CHN) ③1:19'57" B.ソーン(CAN)
 16WL ①1:18'26" 高橋英輝 ②1:18'45" 藤澤 勇 ③1:18'53" 松永大介

とうとう最後まで、日本代表トリオがランキング上位3人を独占するという前代未聞の状況で、本番を迎えることになってしまいました。この上にさらに、世界記録保持者の鈴木雄介がいるんですから、大したもんです。
とはいえ、5月にローマで行われた「世界競歩チーム選手権」では高橋が12位、藤澤は69位と惨敗しており、ワンツーと団体を中国勢に奪われたほか、カナダ、オーストラリア、スペイン、エクアドルといった「常連国」の選手たちに上位を占められています。日本男子は団体8位でした。
あくまでも、持ちタイムは高速レースになった場合の自信の拠り所、という程度に捉え、腰を落ち着けたチーム戦術で、「男子入賞第1号」を目指すレースに専念してもらいたいところです。

◇男子400m

 15WC 43”48 W.ヴァンニーケルク(RSA) ②43”65 メリット ③43”78 K.ジェームズ(GRN
 15DL  14p./4 ジェームズ ②11p./3 メリット ③10p./3 ヴァンニーケルク
 16DL  20p./2 メリット・ヴァンニーケルク ③17p./5 I.マクワラ(BOT) ⑥10p./1 ジェームズ
 16WL  43”97 メリット ②44”08 ジェームズ ③44”18 ヴァンニーケルク
32 45”35ウォルシュ・ジュリアン
ここ数年はキラニ・ジェームズとラショーン・メリットの「2強時代」が続き、ダイヤモンドリーグでも出場機会の多いこの両者が勝ったり負けたりを繰り返す、といった状況でしたが、そこへ昨年から割って入ってきたのが南アフリカのウェイド・ヴァンニーケルク。今年も400mでは負け知らず、そして100m9秒台・200m19秒台・400m43秒台を達成した史上唯一のスプリンターとして、名を馳せることになりました。

三つ巴の優勝争いながら、ずばり、本命はヴァンニーケルクでしょう。これに、ツェベ、マクワラの新旧ボツワナ・コンビやサウジアラビアのマスラヒなどがしのぎを削る決勝ラインに近づくことは、日の出の勢いのウォルシュ・ジュリアンと言えども容易なことではありません。
金丸祐三にはリレーにつながる走りの復活を期待したいと思いますが、調子が上がっていないとメンバーから弾かれてしまいかねないので、予選が正念場となります。
Wayde van Niekerk
https://www.iaaf.org/news/series/wayde-van-niekerk-400m-south-africa1

◇女子砲丸投

 15WC ①20m37 C.シュヴァニツ(GER) ②20m30 ゴン・リジャオ(CHN) ③19m76 M.カーター(USA)
 15DL ①26p./6 シュヴァニツ ②13p./5 カーター ③3p./2 A.マールトン(HUN)
 16DL ①36p./4 V.アダムズ(NZL) ②25p./4 T.ブルックス(USA) ③23p./5 マールトン
 16WL ①20m43 ゴン・リジャオ ②20m19 アダムズ ③20m17 シュヴァニツ

大会3連覇に挑むヴァレリー・アダムズは、産休明けの昨シーズンは18m台がベストとパッとしなかったものの、今年は着々と調子を上げて、先月には20m台に“復帰”してきました。ただ、ひと頃見せていたような圧倒的な力量差というものはなく、ややスリムになった外観は「普通の選手」といった印象でさえあります。
20m後半にまで伸ばせれば当面敵はいないでしょうが、3投目までそれ以下のところでもたつくようだと、誰が勝ってもおかしくない混戦模様となっていきます。
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◇女子100m

 15WC 10”76 S.A.フレイザー=プライス(JAM) ②10”81 D.スキッパーズ ③10”86 T.ボウイ(USA
 15DL  20p./4 フレイザープライス ②12p./4 B.オカグバレ(NGR) ③7p./4 ボウイ
 16DL  22p./3 スキッパーズ ②20p./2 E.トンプソン(JAM) ③16p./2 E.ガードナー(USA
 16WL  10”70 トンプソン ②10”74 ガ-ドナー ③10”78 M.アウレ(CIV)・T.バートレッタ(USA)・ボウイ

こちらも、トラックでは誰も成し遂げていないオリンピック3連覇に向けて、シェリー-アン・フレイザー-プライスが発進します。ただ、今季のシェリーアンは少々深刻な絶不調で、対するジャマイカの若手エレイン・トンプソンやアメリカのトリオなどがハイ・レヴェルなランキングを形成し、ダフネ・スキッパーズも虎視眈々と後半勝負を狙っているだけに、うかうかしていると決勝進出さえ取りこぼす可能性があります。
自ら経営する美容院仕込みのヘア・スタイルが世界選手権のように華やかならば上昇気配の証と見られますが、地味~な感じだとやや危険信号かも?ですね。
我らがヒロイン・福島千里は100mのSBが良くない(11秒38)のでランキングには載せませんでした(全選手中160位)が、出場選手のランキングからすると、ベスト24が11秒15あたりですので、世界選手権同様に日本記録(11秒21)の前後ならば十分予選突破は可能でしょう。決勝へ行くには10秒台が必要でしょうが…。
 Shelly-Ann Fraser-PRYCE
 これくらい“お花畑”してれば、心身ともに上昇気配と言えるでしょうが…
 (2015年世界選手権より)


Ivet Lalova-Collio
https://spikes.iaaf.org/post/did-you-know-ivet-lalova-collio?utm_source=iaaf.org&utm_medium=gridclick
 私の趣味ですいません。イヴェット・ラロワ-コリオ選手(BUL)です。


 

横江里沙が5000mで好タイム



夏の北海道・中長距離シリーズとして恒例の『ホクレンディスタンスチャレンジ2016』第3戦の網走大会が昨日行われました。
今回はオリンピックの代表選考が、5000mと10000mに限っては日本選手権で最終となり、そのため例年見られるような「日本選手権以降に標準記録を破っての追加代表狙い」でのエントリーはなく、第1・2戦はやや寂しい顔ぶれと見えましたが、網走ではトップランカーも多数出場してきました。

その中で、女子5000mAでは横江里沙選手が15分18秒11の好タイムで圧勝しました。
このタイムは日本歴代23位、今季1位にランクされるもので、リオ標準記録の15分24秒00、日本選手権優勝記録をも上回っています。前述のように代表追加とはなりませんが、昨日は標準記録有効期間の最終日だったため、横江選手は形式上はオリンピック参加資格を持ったことになります。
私は日本選手権の長距離種目優勝候補の一人として横江選手の名前を挙げていただけに、あの時この走りができていたら、と惜しまれますが、今後のさらなる飛躍に注目していくことにしましょう。
その他、5000mでは上位選手が軒並み自己ベストを更新(4位の山本選手は僅かに届かず)、また10000mでも日本選手権上位で健闘した石井寿美選手(ヤマダ電機)はじめ4人が31分台に突入しています。
また男子10000mでは、リオ代表の設楽悠太選手(Honda)が登場、27分48秒35で2位(日本人1位)となり、引き続き好調をキープしています。

◇女子5000mA

Hokuren02


◇女子10000m
Hokuren01
※いずれも http://www.jaaf.or.jp/distance/result/abashiri.pdf より


 
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