豊大先生流・陸上競技のミカタ

陸上競技を見続けて半世紀。「かけっこ」をこよなく愛するオヤジの長文日記です。 (2016年6月9日開設)

2017年11月

いよいよ明日、実業団女子駅伝


チーム・オーダーが発表されました。
 一覧ページ → http://www.jita-trackfield.jp/jita/wp-content/uploads/2017/11/2017-QueensEKIDEN%E3%80%80order%E3%80%80final.pdf

これをもとに、各区間の有力選手と区間賞争い、それに伴ってレース展開などを占ってみようと思います。

◇1区(7.0㎞)…鈴木の独走か、若手の瞬発力か?
<区間賞候補>
 ◎ 鈴木 亜由子(日本郵政G.)
 〇 木村 友香(ユニバーサル)
 ▲ 一山 麻緒(ワコール)
 △ 森 智香子(積水化学)
 △ 森田 香織(パナソニック)
 ほか、竹中 理沙(資生堂)、菅野 七虹(豊田自動織機)、石橋 麻衣(ヤマダ電機)、
 小泉 直子(デンソー)、嵯峨山 佳菜未(第一生命G.)、𠮷本ひかり(ダイハツ)、
 新井 沙紀枝(肥後銀行)、中原 海鈴(TOTO)、谷本 観月(天満屋)、
 松田 杏奈(京セラ) など

前回はある意味“無欲”の勝利となった日本郵政。今回は、現在女子長距離界のトップに君臨する鈴木が1区に入り、当然ながら連覇を強烈に意識した先手必勝の作戦となりました。
鈴木に対抗できる実力者の筆頭は、昨年5000mランキング1位の木村。10000mになるとまだまだ経験不足ですが、6㎞から7kmの距離が多い女子駅伝の1区を走るのは、高校時代から手慣れたものです。
昨年絶好調の竹中を振り切って区間賞・区間記録保持者に躍り出た一山は、今季さらに成長。この距離での実力的には鈴木と遜色ないところまで来ています。

鈴木、木村ともにスプリントの利くタイプではないため、チームの先行逃げ切りを画すならば中盤から残り1㎞にかけてのロングスパートで決着しようと試みるはずです。これに、ラストに斬れのある一山、森、森田香、あるいは菅野あたりがついて行く展開になると、勝負は俄然白熱します。
上位候補チーム以外で面白そうなのは、予選会のアンカーで獅子奮迅のゴボウ抜きを見せた京セラ・松田でしょう。

宮城コースの1区は、風光明媚な景観とは裏腹に、アップダウンの連続するタフなコース。終盤まで団子状態で行ったとしても、中継点では意外に大きな差が付くのが特徴です。
鈴木が圧倒的な走力にモノを言わせて中盤から抜け出す展開になると、早くも日本郵政のV2が見えてきます。抜け切れずにラスト勝負の後塵を拝するようだと、いよいよ「戦国」模様が鮮明になってくるでしょう。

◇2区(3.9km)…新たなるスペシャリスト現るか?
<区間賞候補>
 ◎ 渡邊 菜々美(パナソニック)
 〇 荘司 麻衣(デンソー)
 ▲ 木﨑 良子(ダイハツ)
 △ 藪下 明音(豊田自動織機)
 △ 西脇 舞(天満屋)
 ほか、宇都宮 恵理(日本郵政G.)、原田 紋里(第一生命G.)、
 渋谷 理沙(ヤマダ電機)、樋口 紀子(ワコール)、吉川 侑美(資生堂)、
 佐藤早也加(積水化学)、野田 沙織(三井住友海上)、秋山 桃子(ユニバ)

2区のスペシャリストとして“常駐”していた小泉(デンソー)、木村(ユニバ)が今回1区に回ったことで、新たなるスピードスターの台頭が期待されます。
中でも注目は、高卒ルーキーながら予選会で区間賞を奪った渡邊(パナ)。まだ5000m15分台には達していないものの、今季PB更新を連発してきた上昇株です。

小泉の後を承けて起用された荘司(デンソー)、予選会で渡邊と僅差の区間2位と復調気配を見せている藪下(豊田織機)などが続きますが、気になるのはベテラン木﨑(ダイハツ)の存在です。この区間は、本来ならばエース区間を任されるべき選手が不安材料を抱えるために投入されるケースがままあり、今季初レースとなる木﨑がまさにそれ。全国女子駅伝の4区(4km)の区間記録を持つように、本調子ならばこの短い距離でも別格の走力があるランナーです。

ここまでの2区間で、日本郵政、パナソニック、ワコール、豊田織機、ユニバーサル、積水化学といったあたりが上位グループを形成しそうです。ヤマダ電機は出来不出来の差が激しい1区・石橋の調子次第。本命・日本郵政の位置によって、その後のレース展開は大きく変わることが考えられます。
優勝候補の一角・ユニバーサルは、大卒新人の秋山。4区を走らせたかったワンジュグがメンバー落ちしたことによる抜擢ですが、ちょっと未知数です。



◇3区(10.9㎞)…絢爛豪華なエース競演、高島のV4なるか?

<区間賞候補>
 ◎ 松田 瑞生(ダイハツ)
 〇 鍋島 莉奈(日本郵政G.)
 ▲ 高島 由香(資生堂)
 △ 鷲見 梓沙(ユニバーサル)
 △ 上原 美幸(第一生命G.)
 △ 福田 有以(豊田自動織機)
 ほか、西原 加純(ヤマダ電機)、福士 加代子(ワコール)、
 堀 優花(パナソニック)、加藤 岬(九電工)、小原 怜(天満屋)、
 松﨑 璃子(積水化学)、橋本 奈海(デンソー)、高山 琴海(シスメックス)、
 阿部 有香里(しまむら)、井上 藍(ノーリツ)、藤本 彩夏(京セラ)、
 岡本 春美(三井住友海上)

いやいや、並びましたね!
それも、ここ2~3年の間に日本トップクラスに上がってきた若手勢が主力を占め、通算103人抜きの大記録を持つ福士に印が付けられないほど充実したメンバーが顔を揃えました。
日本選手権5000m、10000mでそれぞれ鈴木亜由子を破って優勝した鍋島・松田が区間賞候補の筆頭で、この両者は今季の勢いという意味で甲乙つけがたいところがあります。おそらく後位から追い上げる形になると予想される松田を僅かに有利と見ましたが、どうなるでしょう?
3年連続区間賞を継続中の高島も、今季PBを更新するなど相変わらずこの距離では引けを取りません。ここで高島が4年連続の快走を見せるようだと、前回同様、資生堂がトップに立つという場面も十分に考えられます。

私の個人的ヒイキ筋は、△印の3人。特に、豊田織機のエースに成長した福田は、その恵まれた体格やスピードもさることながら、昨年の1区や今秋の実業団選手権のように、遅れかけても終盤巻き返してくる粘り強さが注目に値します。精神的に非常に強い選手だと思います。
あとは、名古屋マラソン直前の痛恨の故障で苦しいシーズンを送り、ようやく復帰してきた小原。3区に起用されたということは、それなりに状態が戻っていることを意味していると思われます。

◇4区(3.6㎞)…最短でも重要なインターナショナル区間
<区間賞候補>
 ◎ シュル・ブロ(TOTO)
 〇 アン・カリンジ(豊田自動織機)
 ▲ ローズメリー・ワンジル(スターツ)
 △ ムルリマリアム・ワイディラ(九電工)
 △ 大森 菜月(ダイハツ)
 ほか、飯野 摩耶(第一生命G.)、石井 寿美(ヤマダ電機)、須永 千尋(資生堂)、
 伊澤 菜々花(ユニバーサル)、尾西 美咲(積水化学)、光延 友希(デンソー)、
 小﨑 まり(ノーリツ)

「つなぎ区間」と呼ばれる最短区間だけに、外国人選手のいないチームはもっぱら6番手の選手や中距離専門ランナーを起用する傾向にあるため、それぞれの選手層によって実力差が生じやすく、むしろ順位変動が起きやすい区間となっています。
3区までに上位が予想されるチームでは、カリンジを擁する豊田織機が主導権を握るチャンスを迎えます。一方の日本郵政は、ここが踏ん張りどころ。チームでは“年長組”になる柴田千歳が、安心して走れるだけのアドバンテージが3区までに築かれているでしょうか?

日本人選手の注目筆頭は、大学駅伝の花形だった大森菜月です。学生時代後半から悩まされた故障の回復に専念し、事実上ここが社会人デビュー戦となります。チームとしては本来ならば1区を任せたかったところでしょうが、走れる状態にこぎつけた点が肝心。8割程度以上の走りを見せられれば、ダイハツは優勝に大きく前進することになります。
5000mで一時代を築いた積水・尾西は、これがラストラン(都道府県対抗などに出るかもしれませんが)。彼女に有終の美をと団結してきたチームの順位ともども、目が離せません。



◇5区(10.0㎞)…試練の山越えの先に、帰趨は見えるか?

<区間賞候補>
 ◎ 関根 花観(日本郵政G.)
 〇 中村 萌乃(ユニバーサル)
 ▲ 前田 彩里(ダイハツ)
 △ 沼田 未知(豊田自動織機)
 △ 筒井 咲帆(ヤマダ電機)
 ほか、佐々木 文華(第一生命G.)、森田 詩織(パナソニック)、
 前田 穂南(天満屋)、桑原 彩(積水化学)、水口 侑子(デンソー)、
 永岡 真衣(シスメックス)、宮内 宏子(ホクレン)、堀江 美里(ノーリツ)

事実上優勝争いを決するという場面もしばしば見られる、10キロの準エース区間。高低差30m超の難コースです。
区間歴代2位の記録を持つ関根が、本調子ならば筆頭候補。ここに彼女を配置できるところが、日本郵政絶対有利の下馬評を支えていると言ってもよいでしょう。
対抗は、個人的な期待を込めて“駅伝女”の中村。4区でワンジュグを使えないユニバーサルの誤算は、中村の美しき豪脚で挽回するしかありません。
復帰3レース目ということで▲の位置に留めましたが、マラソン界のホープ前田彩里も有力な区間賞候補です。ダイハツが初優勝に王手をかけられるかどうか、すべてこの人にかかってきます。
もう一人の前田、天満屋の前田穂南も、北海道マラソンでブレイクした力の真価を問われる一戦となります。シード権の当落線上にあると思われるこの区間で、実力を証明することができるか?

豊田織機はここが正念場。本当なら横江里沙か林田みさきを投入したかった区間ですが、実力者のキャプテンがどうまとめるか。それ次第で、まだまだ優勝の目は残っています。
ヤマダ電機の筒井は、昨年ほどの勢いが感じられないところで△印。ここまでチームが隙なくつないで上位にいれば、一気にトップに立つ力は持っています。

◇6区(6.795㎞)…優勝は?シードは?20分間のドラマは必見
<区間賞候補>
 ◎ 林田 みさき(豊田自動織機)
 〇 竹地 志帆(ヤマダ電機)
 ▲ 寺内 希(日本郵政G.)
 △ 重友 梨佐(天満屋)
 △ 湯田 向日葵(第一生命G.)
 ほか、陣内 綾子(九電工)、猿見田 裕香(ユニバ)、宮内 洋子(ホクレン)、
 竹本 香奈子(ダイハツ)、大森 巴菜(TOTO)

アンカー勝負となった場合に“切り札”を持っているのは豊田織機とヤマダ電機。日本郵政・寺内は、前回鍋島が叩き出したリードを堅実に守って区間4位でまとめ、初優勝のテープを切っていますが、競り合いともなればやや分が悪いかもしれません。ダイハツも、5区までの実績あるメンバーがどれだけの順位を築き上げるかで、竹本への負担が変わってくることになります。

優勝争いとともに白熱の最終局面を迎えるシード権(いわゆるクイーンズ・エイト)争い。
前回まで3年連続9位のホクレンは、いずれもアンカーを務めた大蔵玲乃をメンバーから外して大ベテランの宮内姉妹に終盤を託します。が、エース・清水美穂の不在が何とも痛い。
シード・チームのうち、ワコール、天満屋、資生堂あたりは今回もシード権争いに汲々としそうです。
ワコールは一山の躍進が上積み要素ながら、その分、大黒柱の福士が着実に衰えてきています。今季はギリギリのチーム編成で、若い選手の奮起が入賞確保の絶対条件です。
天満屋には前田穂の躍進というプラス材料の一方、小原の休養、重友の不振と不安要素も多く、西脇、谷本といった中堅どころの成長が頼み。この大会は外さない、武富マジックが今年も見られるでしょうか。
資生堂は引退した池田睦美に代わって真柄碧が6区に入ったほかは、前回と同じオーダーで臨みます。前回の4区までが「出来過ぎ」の感があったことを思うと、昨年の都道府県対抗駅伝で大失速して以来まるでいいところのない5区・奥野有紀子の奮起次第ということになります。
予選組から這い上がってきそうなのが、パナソニックと積水化学。いずれも、主力選手の出来如何では優勝戦線にまで顔を出しそうな勢いがあります。

最後に、今回の「クイーンズ・エイト」として、
日本郵政グループ、第一生命グループ、ヤマダ電機、ユニバーサルエンターテインメント、豊田自動織機、天満屋、パナソニック、積水化学
の8チームを予想しときましょう。
とはいえ、3年前のユニバーサル、去年のデンソーのように、優勝候補がいきなりシード外に転げ落ちるようなことが普通に起きるのが駅伝。
外れても、いぢめないでくださいな。

実業団女子駅伝が楽しみだ!


私が年間で最も楽しみにしているレース、『第37回全日本実業団対抗女子駅伝』が、いよいよ26日(日)に宮城県で行われます。
今年は関東地方でも先週あたりから真冬の寒さが募ってきたところ、降雪を避けるために昨年から開催時期を11月に繰り上げたのは、良い判断だったのかもしれません。
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https://www.japanpost.jp/athlete/result/2016/index17.html
(日本郵政グループ女子陸上競技部HPより)

まずは、絢爛豪華な各チームのエントリー・メンバーを見てみましょう。
(〇=キャプテン ※=主な欠場選手)

❶前大会1位・JP日本郵政グループ
  〇鈴木 亜由子/柴田 千歳/関根 花観/寺内 希/岩髙 莉奈/
  東出 早紀子/鍋島 莉奈/宇都宮 恵理/廣瀬 亜美/澤口 真美絵

❷前大会2位・第一生命グループ
  〇飯野 摩耶/佐々木 文華/湯田 向日葵/上原 美幸/小枝 理奈/
  原田 紋里/嵯峨山 佳菜未/田中 花歩/田中 智美/向井 優香
  ※田中 華絵

❸前大会3位・ヤマダ電機
  西原 加純/高田 晴奈/石橋 麻衣/竹地 志帆/横瀬 彩也香/
  安藤 実来/渋谷 璃沙/石井 寿美/筒井 咲帆/市川 珠李

❹前大会4位・九電工
  〇加藤 岬/陣内 綾子/宮﨑 悠香/安達 佳歩/永沼 侑花/
  ムルリマリアム・ワイディラ/芦 麻生/山下 莉奈/逸木 和香菜/園田 聖子

❺前大会5位・ワコール
  福士 加代子/樋口 紀子/田渕 怜那/安川 侑那/小指 有未
  一山 麻緒/南 美沙希

❻前大会6位・天満屋
  重友 梨佐/小原 怜/翁田あかり/谷本 観月/藤田 友里恵
  西脇 舞/前田 穂南/和田 実/髙木 綾女/松下 菜摘

❼前大会7位・資生堂
  〇吉川 侑美/須永 千尋/高島 由香/竹中 理沙/奥野 有紀子/
  真柄 碧/前川 祐紀

➑前大会8位・ユニバーサルエンターテインメント
  中村 萌乃/フェリスタ・ワンジュグ/伊澤 菜々花/篠塚 麻衣/木村 友香
  和久 夢来/鷲見 梓沙/小吉川 志乃舞/秋山 桃子/猿見田 裕香
  ※青山 瑠衣

⑨予選会1位・豊田自動織機
  アン・カリンジ/〇沼田 未知/万代 美幸/籔下 明音/菅野 七虹/
  林田みさき/福田 有以/山本 菜緒/前田 梨乃/川口 桃佳
  ※横江 里沙/萩原 歩美

⑩予選会2位・パナソニック
  加藤 麻美/内藤 早紀子/森田 香織/森田 詩織/鈴木ひとみ/
  堀 優花/川路 芽生/戸部 千晶/渡邊 菜々美

⑪予選会3位・ダイハツ
  木﨑 良子/𠮷本ひかり/前田 彩里/松田 瑞生/竹本 香奈子/
  久馬 悠/大森 菜月/柴田 佑希/下田平 渚/竹上 千咲
  ※久馬 萌

⑫予選会4位・積水化学
  尾西 美咲/〇森 智香子/松﨑 璃子/桑原 彩/湯澤ほのか/
  佐藤 早也伽/中川 文華/森 京香/宇田川 侑希/中舍 朱音

⑬予選会5位・デンソー
  水口 侑子/橋本 奈海/〇小泉 直子/光延 友希/スーサン・ワイリム/
  岡 未友紀/荘司 麻衣/池内 彩乃/足立 知世/倉岡 奈々

⑭予選会6位・シスメックス
  〇大貫 真実/高山 琴海/田邊 摩希子/永岡 真衣/西田 留衣/
  瀬川 帆夏/金平 裕希/坂本 茉矢/宗廣 閑那/西川 生夏

⑮予選会7位・ホクレン
  宮内 洋子/宮内 宏子/菊地 優子/岡田 芽/内山 千夏/
  大蔵 玲乃/上村 英恵/池亀 彩花/加藤 凪紗/河辺 友依
  ※清水 美穂

⑯予選会8位・肥後銀行
  齋藤 真希/池田 絵里香/坂元 えり/濵田 美蘭/猪原 千佳/
  髙野 鈴菜/福田 妃加里/新井 沙紀枝/松下 茉由

⑰予選会9位・しまむら
  〇阿部 有香里/藤石 佳奈子/大槻みちる/豊川 真里奈/横山 友里乃/
  和田 春香/折笠 有彩/中森 紗南/星 梨佳

⑱予選会10位・TOTO
  中原 海鈴/〇一 紋野女/嘉本 彩佳/川上わかば/前之原 瑠衣/
  黒田 純菜/大森 巴菜/山本 紗生/大賀 菜央/シュル・ブロ

⑲予選会11位・スターツ
  〇佐藤 奈々/上杉 真穂/西野 まほ/西海 花/ローズメリー・ワンジル/
  小川 香澄/ 阿部 優香/西口 千尋
  ※グレース・キマンズィ(外国人枠制限により)

⑳予選会12位・ノーリツ
  〇小﨑 まり/堀江 美里/下山 かなえ/中野 円花/津崎 紀久代/
  井上 藍/海野 佳那/松山 芽生/九嶋 映莉子/新立 啓乃

㉑予選会13位・京セラ
  古瀬 麻美/足立 由真/藤本 彩夏/盛山 鈴奈/松田 杏奈/
  藤田 理恵/立山 沙綾佳/戸田 真由香/堀口あずき/中島 愛華
  ※床呂 沙紀

㉒予選会14位・三井住友海上
  日髙 侑紀/折野 加奈/中島 葵/田邉 美咲/九島 麻衣子/
  野田 沙織/野添 佑莉/溝江 愛花/岡本 春美/目野 良佳



ふえええ…年間最も楽しみなレースで、個人的に最も期待していた横江里沙(豊田自動織機)が、故障癒えずにエントリー落ちは残念!
豊田織機は優勝候補に挙げられた昨年、痛恨のタスキリレー違反で失格。臥薪嘗胆の1年を経て今年こそはというところ、福田・林田らの成長、藪下の復調、ルーキー菅野らの加入といったプラス要素を糧に予選会は順当勝ちしましたが、横江と新規加入の萩原が間に合わなかったことで、本戦も予選会と同じメンバーということになりそうです。

2連覇を狙う日本郵政グループは、「3本柱」が順調ならばかなり突出した優勝候補となるでしょう。
「前回は大エースの鈴木亜由子が本調子でないのに優勝したんだから、シニア代表が3人揃った今年は盤石だろう」
というのが、フツーの考え方ではあります。
だがしかし、なかなかそうはいかないのが駅伝の不思議なところ。ひとつ綻びを見せれば、ミスのないリレーをしたチームにあっさりと足元を掬われてしまうことも大いにあり得ます。

今季、選手個々の成績で言えば昨年に比べてパッとしないヤマダ電機などは、そのミスなし駅伝を実施できる筆頭候補ではないかと思います。スターターが予想される竹地あるいは石橋が先頭と僅差で滑り出せれば、長距離区間には信頼できる石井や筒井、アンカーには勝負強い西原と、隙の無いオーダーが組める強みを持っています。

毎回優勝候補に挙がるユニバーサルは、本来ならば大エースの鷲見の出来が大きなカギ。ここ2年でエースに成長した木村、抜群の安定感を誇る中村、さらにワンジュグと和久がいて、あとの1枚を伊澤か篠塚か猿見田か…不安は、木村以外どの選手も今季の個人レースにあまり出ていない点ですね。

タレントが揃っているのは、ダイハツ。
松田と復活した前田の強力な2枚看板に、徐々にかつての力を取り戻しつつある𠮷本。再生工場からようやく間に合った木﨑とルーキー大森。一発引っ掛かると、頂点まで行ってしまうかもしれません。

いちおう日本郵政という「本命」の存在は認めつつも、実業団女子も他の駅伝と同様に、どこが勝つかまったく予断を許さない戦国模様であるのは確かです。
その中で、以上の5チームが、私が考える「優勝候補」。5つは多過ぎますか?…できれば、第一生命と積水化学も入れたいんですけどねえ。

どの駅伝も、予測不可の戦国模様


またまた長らくご無沙汰してしまいました。
実は、先週の土曜日(11日)、私メは人生初の「講演会」というものの壇上に立たされておりまして、それまでの間、忙しい仕事の合間を縫ってはその原稿やパワーポイント資料の作成に追いまくられる日々、ブログの更新どころではなかった、というのが苦しい言い訳です。
それが終ってからのこの1週間は、まあいわゆる「燃え尽き症候群」というやつで、忙しい仕事の合間はずっとボーっとしとりました。

何の講演やったのかって?…私が人様の前でお話しできることなんて、陸上競技の話題しかありませんよ。つまりその、このブログにこれまで書いてきたことの焼き直しみたいなもんです。
人前でとは言いましても、ロケーションは母校(中学・高校)の陸上部OB会。すなわち聴き手はほとんど見知った方々なんですが、在校当時の顧問の先生やら大先輩諸氏らが居並ぶ中で、陸上競技をよく知っている人たちに陸上の話をするという、何とも大胆な講演を引き受けてしまいました。
不慣れなのと熱が入ったのとで、予定時間を20分も超過するという、本業=イベント屋としてはあるまじき暴走ぶり、その割には予定稿を大幅に端折るという有様でしたが、寛大なる諸先輩からは、幸いにも概ねご好評をいただいたという次第です。
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 講演会で「美女アスリート」について熱弁する筆者

まあそんな一大事業を乗り越えつつ、その間の陸上界の動向は、もちろんちゃんとチェックしております。
今月第1週は正月駅伝三昧に直結する、『第58回東日本実業団対抗駅伝』と『第49回全日本大学駅伝対校選手権』。
2週目の日曜は、昨年と同様、女子の3大会が丸カブリ。『第3回さいたま国際マラソン』『第33回東日本女子駅伝』『第35回福井スーパーレディス駅伝』。ただし、『福井スーパーレディス』は今年限りで終了ということで、実業団と大学の有力チームが同じ土俵で相まみえるという貴重な大会だっただけに残念です。

◇大学男子はまさに「戦国」
『全日本』を『箱根』の前哨戦と位置づけるのは毎回気が引けるのですが、事実上はその通りなんで、お許しを。大学3大駅伝のメインイベントは、現状どうしたって『箱根駅伝』なんですから。

過去3年間にわたって『箱根』で圧倒的な戦力を見せつけてきた青山学院大が、今季は『出雲』『全日本』をともに落とし、しかも東海大には連敗。相変わらず分厚い選手層は健在ながら、ここ一番を任せられる「主砲」的存在がスケールダウンの感は免れず、苦戦しています。
3連覇を担った神野大地・久保田和真・小椋裕介・一色恭志・秋山雄飛・池田生成といった大エースが卒業した後の穴が埋められていない、というのが正直な感想で、逆に言えば田村和希・下田裕太のこの2か月間での再調整、これに続く3年生以下のメンバーの底上げの余地は十分にあり、そうなるとまだまだ青学は強いだろうな、と思えてきます。

一方で『出雲』を制した東海大、『全日本』を圧勝した神奈川大の評価がうなぎ上り。特に、前回予選会から勝ち上がって5位と大躍進した神大は、『箱根』を見据えたチーム作りがしっかりと仕上がってきている印象が強く、「本命」に推す声もかなり高まってきています。
かつて箱根連覇を達成して神大旋風が吹き荒れた1998年は、プロ野球では横浜ベイスターズが日本一になり、高校野球では松坂大輔擁する横浜高校が春・夏を連覇した、まさに「横浜の年」。今年もDeNA横浜がその時以来日本シリーズにまで進出して、何やら「ヨコハマ再び」のムードが漂います。
絶対エースの鈴木健吾は、金メダルを確実視されていたユニバーシアードで調整不足のため駒澤コンビに敗れ、『出雲』メンバーを外れてまで調整に専念してきた結果が、『全日本』8区での快走でした。彼が万全の状態を維持し、山藤篤司をはじめとする主力に故障などのアクシデントがなければ、という条件付きで、「本命」説を支持してもいいかな、という気分になっています。

もう一校の雄・東海大は、タレント的には最も見どころの多い期待のチームではありますが、従来から「『出雲』向きのスピードスター軍団」のイメージが拭えません。關颯人・鬼塚翔太・館澤亨次の“3羽ガラス”をはじめとする黄金世代の2年生を中心とした顔ぶれは眩しいほどなんですが、今年の『箱根』で露呈したように、「ハーフマラソン走者を10人揃える」という“箱根仕様”のチームではない、との印象が強過ぎるのです。
ただ、1区が予想される鬼塚や前回2区で苦い経験をした關などがチームを波に乗せる走りができれば、そのまま一気に押し切るというだけの底力は持っているでしょう。問題は、5区や6区などの特殊区間にどんな人材を擁しているか、でしょうね。

これら上位候補チームがもたつくようだと、『箱根』を知り尽くした駒澤、東洋、早稲田、山梨学院、そして順天堂といった古豪チームが黙ってはいないでしょう。予選会を圧勝した帝京や、堅実さに磨きがかかってきた中央学院などもいます。
まさに、今季の『箱根』は優勝の予測がまったくつかない戦国時代。1年前、2年前からすると、嘘のように状況が一変してしまっているのは、間違いありません。



◇実業団男子は西高東低が継続?

『全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)』は、ここ数年トヨタ自動車と日清食品グループ、コニカミノルタ、富士通など東日本勢との“対決”図式が続いてきましたが、今年は“古豪”旭化成が久々に優勝してトヨタ自動車九州、MHPSも3位・4位になるなど九州勢が躍進、東日本勢はコニカの5位が最上位でした。
まだ九州大会(毎日駅伝)を残しているので全容は分かりませんが、中部・北陸大会では今回もトヨタ自動車が圧倒的な戦力を見せつけ、オープン参加のBチームまでが3位に入るという層の厚さを誇っています。
関西大会の優勝はSGHグループですが、2位でニューイヤー出場権を獲得した住友電工の充実ぶりが目を惹きます。特に区間新記録を叩き出したルーキー遠藤日向の走りに、本番では期待します。
中国大会はマツダ、中部電力。

さて唯一TVで映像を見ることができた『東日本』は、どうだったでしょうか。
優勝は設楽悠太を温存したHonda。ただし、他チームもかなり主力どころを外したり様子見の区間に配置したりの「作戦」が伺える布陣のところが多く、一概に本戦での戦力比較ができません。佐藤悠基や村澤明伸の調子が上がっていない(マラソン仕様の調整のためか)日清や、上野裕一郎を欠いたDeNAなどは力を出し切っていないようにも見えました。
Hondaは東日本での好走が本戦になかなか結び付かない、というのがいつものパターンなので、そこをどう上げていくかがポイントでしょうね。

一つ、躍進著しいチームがありました。日立物流です。
実は私が講演をやりましたOB会に、2つ年下でこの会社に勤務している奴がおりまして、前回の『ニューイヤー』では初めて現地応援団に駆り出されたんだそうです。
去年の年末に顔を会わせた時にそういう話を聞いて、
「日立物流って、強いんですか?」と聞いてくるもんですから、
「んー、そうだなあ…まあ、13位、ってとこかな?」
と適当に返事しておいたところ、結果は10位。まずまずの健闘といえる順位でした。
それが、今年のトラックシーズンに入るや、浅岡満憲、牟田祐樹といった中堅どころがなかなかの活躍ぶり、そこにかつて早稲田の中軸を務めた田口大貴、栁利幸が順調に成長してチーム力を底上げしてきました。もとよりインターナショナル区間担当のジョナサン・ディクは他チームの猛者に引けをとらない強豪であり、加えて今季半ばにあの設楽啓太が加入!
『東日本』では1区・牟田と6区・栁が区間賞、3区・ディクはビダン・カロキ(DeNA)に次ぐ2位で、弟の陰で長いスランプにあった設楽啓も5区2位。総合成績は4位。これはもう、堂々と強豪チームの一角に名乗り出たと言ってもよいでしょう。

ただ全体を見渡してみると、やはり100kmの『ニューイヤー』は人材の宝庫・旭化成と隙なし駅伝のトヨタ自動車がやや抜けている、と見るのが順当なようです。何とか食い込みたい東日本勢は、ひところに比べると少々小粒感が漂い、「このメンバーは強い!」と思わせるチームが見当たらないのが正直なところ。
とはいえ、こちらも安易に「優勝は…」と予想しきれない混戦状態であることは大学と同じです。戦力分析だけなら、旭化成は前々回も優勝して当然のメンバー並べてましたしね。
さらなる展望は、今週23日に行われる九州実業団対抗毎日駅伝、そして25日の『八王子ロングディスタンス』あたりの結果を見て、また続けていきたいと思います。

◇そしてお楽しみ『実業団女子』は?『富士山駅伝』は?
こちらも大混戦。
詳しくは、また。


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  • 連載「懐かしVHS時代の陸上競技」#10~1996/第80回日本選手権
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  • 連載「懐かしVHS時代の陸上競技」#9~1991/第10回大阪国際女子マラソン
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