豊大先生流・陸上競技のミカタ

陸上競技を見続けて半世紀。「かけっこ」をこよなく愛するオヤジの長文日記です。 (2016年6月9日開設)

この記録ラッシュは、もしかして空前?



20210606

いやー、凄いですね、陸上界。日本国内も、世界も。
このご時世下、「オリンピックやるの?やらないの?」といたたまれない不安に揺れるスポーツの 世界にあって、客観的に見ても陸上界のムーヴメントは際立っているように見えます。
こんなに不安定で、練習環境も試合も満足に提供されない時間が1年以上も続いているというのに、当事者たちのこの頑張り、闘争心はいったいどこから来るんでしょうか?…。
楽天デリバリー

先だっての日曜日。諸事情もあって、日本GPシリーズの2大会が新潟と鳥取で同日開催、さらに平塚では個人インカレの最終日までが重なって、陸上ファンは情報の洪水にもうパニック状態でしたね。
朝から私のパソコンとスマホは各大会の生配信とともに、TwitterやYahoo!ニュース・サイトをフル稼働させて、次々入るニュースを消化するのに大わらわでした。

「寺田、またまた予選から12秒台!」
「福島、日本選手権申込記録を突破!」
「山縣、標準突破の10秒01!」
「桐生も追参ながら10秒01!」
と、午前中から「布施」の予選レースでの快報が続々と入ってきます。この時点で、「布施」のライブ配信(Hulu)を視聴することができなかった私は、おまけに「布施」のHPにある「リザルト速報」のページがいつまで経っても(いま現在もなお)「只今準備中」のため、頼みとするのはTwitterからの情報だけです。

昼にさしかかってくると、
「大阪体育大の武本紗栄が、やり投日本歴代4位の62m39!」(平塚)
「堤、今季初の60mオーバー!」
「橋岡、2回目に公認8m23!」(以上デンカ)
と、フィールド競技も負けじと好記録ラッシュの盛況。
本来ならフィールドがメインながらデンカのライブ配信をじっくり見ていたいところですが、Twitterチェックが忙し過ぎて、こちらは文字通りの「速報」を載せてくれるデンカのHPと平塚のライブ配信を併走中。あとついでに、競泳JAPAN OPENの予選の動向も。

「源裕貴(環太平洋大)1分46秒50!」(デンカ)
「青木益未が12秒87日本タイ!」(布施)
え、なんと寺田負けた?

そうこうするうち、いよいよ布施の男子100m決勝の時刻が迫ります。
「今日の山縣はきっとやる。背に腹は代えられない」
とばかりに急遽Huluに1か月無料登録を敢行。(と書くといかにも大仰ですけど、私、少々有料動画サイト登録過多なもんで、Hulu加入はこれまで控えていたのです)
生視聴態勢を整えると、PCをフル画面にして「その時」を待ちます。
この配信は、関東では視聴できない北日本放送による中継とリンクしていたんでしょうか、A決勝にはちゃんとした実況と朝原さんの解説までついて、さすがYouTubeの垂れ流し中継とは一線を画した立派なものでした。
願わくば画面にタイマーを表示してほしかったところですが、山縣選手フィニッシュとともに
「おおーっ、9秒97!!」(速報)
とアナ氏が絶叫してくれたために、十分リアルタイムの興奮を味わうことができました。いやあ、ヨカッタヨカッタ!(ちなみに私の手動計時は、ちょっと失敗して10秒00でした)

それにしても…
オリンピックまで7週間と、いよいよ秒読みに入ったこの時点で、陸上界の盛り上がりぶりは何とした事でしょう。
やはり先週末に開催されていた競泳の「JAPAN OPEN 50m」が、代表選手に強化練習中の疲労が溜まる中だったとはいえ記録的に低調に終わったのと比べると、「陸上、どうしちゃったの?」と嬉しい疑問符を投げかけざるを得ません。(長年世界のトップクラスにいる競泳と比べるのは、あんまり意味ないんですけどね)
これは世界的に見ても同様で、競泳界ではさして驚くような記録の話題が聞こえてこないのに対して、陸上では
「34歳のシェリー・アンが100mで歴代2位!」
とか、女子10000mでは立て続けに、新谷仁美が周回遅れにされてしまうような世界新記録のニュースとか、威勢のいい話題が次々と飛び込んできます。

今年に入ってから樹立された日本記録を並べてみると、
 2/28 男子マラソン 鈴木 健吾 2:04’56"
 4/29 女子100mH 寺田 明日香 12"96
 4/29 男子110mH 金井 大旺 13”16
 5/1 混合4×400mR 日 本 3’18”76
 5/9 男子3000mSC 三浦 龍司 8’17”46
 5/23 女子七種競技 山﨑 有紀 5975pt.
 5/30 男子1500m 荒井 七海 3’37”05
 6/1 女子100mH 寺田 明日香 12”87
 6/1 混合4×400mR 日本選抜 3’16”67
 6/6 女子100mH 青木 益未 12”87
 6/6 男子100m 山縣 亮太 9”95


これに、昨年1年間の分を付け加えますと、
 3/1 男子マラソン 大迫 傑 2:05'29"
 3/8 女子マラソン 一山 真緒 2:20'29"
※女子単独レース

 3/27 男子円盤投 堤 雄司 62m59
 8/23 女子1500m 田中 希実 4’05”27
12/4 女子10000m 新谷 仁美 30’20”44
12/4 男子10000m 相澤 晃 27'18"75

と、トータルで実に13種目・17回に及びます。あくまでもオリンピック実施種目に限ってのことで、男女のハーフマラソンや田中希実選手の3000mなどは含めていません。

ちなみに2016年のリオデジャネイロ五輪の前はどうだったかといいますと…
男子5000m、10000m、20㎞W(世界記録)、砲丸投、女子4×400mRでそれぞれ前年の2015年に記録され、オリンピック・イヤーでの日本記録更新は、女子200mの福島千里、そして大会本番中の男子4×100mRのみでした。
また本来であれば東京五輪前年となるはずだった2019年には、男子100m、110mH、4×100mR、50㎞W、走高跳、走幅跳、女子20kmW、円盤投、やり投と9種目で日本新記録が生まれています。リオ前年の2015年を軽く上回っている上に、内容的にも多くは10年ぶり以上となる歴史的な更新であり、また多くが世界トップリストに名を連ねるハイレベルなものばかりでした。
総括すれば、この3年間で全48種目中実に20種目で日本記録が更新されているという、日本の陸上競技史上類を見ない躍進が、しかもこの困難な情勢下で達成されている、ということになります。

もはや、どう落ち着くにせよ東京オリンピックが健全な形で開催されることにはなりません。たとえ当初の予定通りのスケジュールで競技が実施されるとしても、自ら大会を回避する選手や記録を作る機会に恵まれず断念する選手などが、かなりの人数に及ぶことになるでしょう。大観衆・大声援のもとで、オリンピックならではの名勝負が演出され祝福されることも叶いません。
けれども、己のなすべきことだけを念じて競技に打ち込み、苦難を克服して結果を出してゆくアスリートたちの強い信念には、ただただ敬服するばかりです。それらを見つめるだけでも、五輪は私にとって素晴らしいスポーツの祭典となるはずです。
楽しみだ、などと言うには申し訳ない。心して、この先の日本選手権、オリンピックを見守っていきたいと思っています。

<速報>2021年版・女子実業団長距離ラインアップ



さてさて、今年もこの季節がやってまいりました。今や当ブログ唯一の存在意義となってきた感のある、「実業団女子陸上部(長距離)新年度ラインアップ」まとめ。
相変わらず各方面の情報の寄せ集めで構成しておりますが、どこのチームもひと頃に比べるとHPの更新が早くなり、ほとんど咋4月1日に一斉に新体制がアップされました。それでも当記事に不備は多々ありましょうけど、そこは追々補充させていただく形で、今回もよろしくお願いいたします。

全般に、この厳しい社会状況にあって人数面では充実していますね。女子の実業団駅伝はフルエントリーが10人なんで、2ケタのメンバーは揃えておきたいところ、多くのチームがそこをクリアしています。チーム数も増加傾向にあり、今回は過去最多の37チーム掲載となりました。駅伝予選会はヒートアップ必至でしょう。
チーム間の移籍が多くなってきたのも、近年の傾向です。「退部」と聞いて一瞬ガッカリしたのが、他チームにその名前が移っているのを見つけると、ホッとします。
そして、5月、6月にはもうトラックの代表選考レース。残された数少ない椅子をめぐって、ジョシリクの熱い季節が始まります!

<●は監督、◎は主将。太字は昨年掲載時以降の新加入選手、( )内は前所属。※は昨年4月時点での在籍選手中、現在までに引退・退部が確認された選手>
※4/3,6,11,22,5/13,7/1,10/4 一部追記


日本郵政グループ(11人)
●髙橋 昌彦
鈴木 亜由子/鍋島 莉奈/太田 琴菜
樽本 知夏大西 ひかり/菅田 雅香
/高橋 明日香/廣中 璃梨佳/
小坂井 智絵(成田高)/
土井 葉月(須磨学園高)/
三原 梓(立命館宇治高)

関根 花観/宇都宮 恵理/林 英麻

関根選手、林選手の早過ぎる引退は惜しまれますが、高校駅伝1区の3位・8位・9位を引っ張って、補強は盤石、というところでしょうか。夏に大きな山場を迎える鈴木選手の状態さえ問題なければ、今年も駅伝の大本命は揺るぎません。

◆積水化学(11人)
●野口 英盛
森 智香子/宇田川 侑希/
佐藤 早也伽/野村 蒼飯島 理子
/新谷 仁美/卜部 蘭/木村 梨七
/弟子丸 小春/長澤 日桜里/
和田 美々里(東洋大)
髙野 みなみ/和田 優香里
青木 和橋本 奈津

外部チームとの提携が奏功して大躍進となった昨年、今季は「4番手」以降の選手たちへの連鎖反応が期待されるところです。果たして新谷選手の大記録「3チームで実業団駅伝制覇」は成るでしょうか?…ところで佐藤選手と双璧の癒し系だった、和田選手がいなくなりました。お疲れ様。

豊田自動織機(10人)
松田 三笠
(長谷川重夫氏は総監督に)

沼田 未知/藪下 明音/山本 菜緒/
前田 梨乃/萩原 歩美川口 桃佳/
ヘレン・エカラレ/小笠原 安香音/
城所 日和/原田 まりん(樟南高)

福田 有以

毎年のように、エース級が若くして去っていくのがこのチームの悩ましさ…ということで、昨年末をもって福田選手が引退。「上位の常連」から突き抜けるには、何かが足りない今年の陣容と見えます。
※一部追記済。

ワコール(10人)
●永山 忠幸
福士 加代子/一山 麻緒/坪倉 琴美
谷口 真菜安藤 友香/佐藤 明日美/
枚田 茉優/清水 萌
井手 彩乃(福岡大)/柴田 来夢(桂高)

金山 琳(ルートインホテルズへ)
片山 弓華長谷川 詩乃宮下りの

駅伝引退を公言した福士選手にとっては集大成の1年。20年以上チームを引っ張ったレジェンドへの餞に、若手選手たちの心意気を期待したいものです。

デンソー(14人)
荻原 知紀(9/1就任)
小泉 直子/◎池内 綾乃/矢田みくに
森林 未来ロバゼイトナ・フーサン/
小笠原 朱里/平田 歩弓/松本 夢佳/
川北 陽菜/矢野 栞理

ブカ・デスタ・フルカ/
酒井 美玖(北九州市立高)/
鳥居 華(神村学園高)/
松田 杏奈(京セラ)
松本 亜子

3連覇の黄金時代から急降下したチームが、いつの間にやら王座奪回を窺えるほどに質・量ともに重厚なメンバーを揃えてきました。個人的には京美人・池内キャプテンの奮起に期待しています。

ヤマダホールディングス(8人)
髙木 雅一(女子中長距離部門新任)
石井 寿美/筒井 咲帆/清水 真帆
荻野 実夕田崎 優理/柴田 彩花
米澤 杏樹
岡本 春美(三井住友海上)
末山 優珠(小林高)/
星野 輝麗(常磐高)

西原 加純(シスメックスへ)/
宮城 亜支亜/市川 珠李/
鈴木 翔子竹地 志帆

監督および重鎮選手2人が抜けて、新体制で臨む試練の年。成長著しい田崎選手と、心機一転の岡本選手の走りに注目です。
(7/1 追記)田崎選手が本日付でシスメックスに移籍しました。森川監督・西原選手を追って、ということでしょうか。
(10/4追記)末山選手が退部。

パナソニック(10人)
●安養寺 俊隆
森田 詩織/内藤 早紀子/森田 香織
/堀 優花
渡邊 菜々美金丸 清香
森 麿晧/清水 萌衣乃/中村 優希
信櫻 空
山口 真実/國立 華蓮戸部 千晶

連覇当時の主力に故障が相次ぎ、また補強もないため苦しい台所事情。今季はシード権の確保に向けて策を練る必要がありそうです。

◆九電工(13人)
●藤野 圭太(女子部)
逸木 和香菜/陣内 綾子加藤 岬/
唐沢 ゆり林田 美咲/
宮田 梨奈/大倉 真歩/木本 胡実/
キプケモイ・ジョアン・チェプケモイ/
ジェロティッチ・ウィニー

小園 彩華(鹿児島女子高)/
中須 瑠菜(神村学園高)/
森田 真帆(諫早高)

横石 悠貴

ここも、ずいぶん戦力が充実してきました。何といっても大黒柱・加藤選手の復調が頼もしい。あとはもう一押し、若手の底上げを期待したいところでしょう。
(10/4追記)9/30付で陣内・大倉両選手が引退。中距離界の重鎮だった陣内選手は、実業団選手権が最後の舞台となりました。お疲れ様です。

ダイハツ(14人)
●山中 美和子
前田 彩里/久馬 悠/久馬 萌/
森 菜月/松田 瑞生竹山 楓菜
本 香奈子/水口 瞳信岡 桃英
上田 雪菜下田平 渚/柴田 佑希
武田 千/村尾 綾香/
加世田 梨花(名城大)
細田 あい(エディオンへ)
 木﨑 良子

ロンドン代表の木﨑選手が「アドバイザー」に就任。(林前監督は「エクゼクティブアドバイザー」に)特に引退の告知もなく、現役フェードアウトの模様です。スーパールーキー加世田の入社で、戦力充実度は相変わらず。前田、久馬姉妹の復調が待たれます。
(10/4追記)9/30付で水口選手が退部。

◆エディオン(10人)
●沢栁 厚志
◎西田 美咲/石澤 ゆかり/江口 美咲
緒方 美咲萩谷 楓/三ツ木 桃香/
山本 明日香/小倉 稜央/
細田 あい(ダイハツ)

工藤 杏華(日本体育大)
安 なつ美(大阪薫英女学院高)
安井 絵理奈(岩谷産業へ)/
菅野 杏華(ニトリへ)/
石尾 木乃美(TOTOへ)/森 紗也佳

移籍選手が多いのが少し気になるところですが、萩谷選手が大エースに成長してきたことで上昇気配は濃厚。補強も順調で、シード入りも狙えそうです。
(8/3追記)8/2、Twitter上で石澤選手の日立移籍が公表されました。



天満屋(11人)
●武富 豊
小原 怜/谷本 観月/前田 穂南/
高木 綾女/松下 菜摘三宅 紗蘭/
大東 優奈西川さくら
渡邉 桃子(関西大)/
小汲 紋加(玉川大)/
嵯峨山 佳菜未(第一生命G.)

青木 未晴/田中 みく
谷口 亜未坪井 晧香
 

前田選手にとって大勝負の年。補欠の小原選手らマラソン・チームは大忙しの半年になるでしょうが、それが後半戦の強化につながるといいですね。谷本・三宅両選手の復調次第では、また上位を賑わすピンク軍団が見られそうです。また新天地の嵯峨山選手に期待。

資生堂(10人)
●川村 浩之
木村 友香高島 由香/
前田 海音/五島 莉乃佐藤 成葉
/永井 智里/日隈 彩美
樺沢 和佳奈(慶應義塾大/TWOLAPS)/
木之下 沙椰(神村学園高)/
ジュディ・ジェプングティチ(益田東高)

岡本 海愛真柄 碧/高見澤 安珠
田中 華絵(以上現役引退)
今村 咲織(しまむらへ)
メリッサ・ダンカン

大器・高見澤選手が、実業団では鳴かず飛ばずで終わってしまったのが何とも残念。それを含め入れ替えが激しく、数的には入社1~2年目の若手が主力を担うことになりました。高校時代から注目されていた樺沢選手は、TWOLAPSの方は離籍したようですが、どういう練習環境になるのでしょうか?
(7/1 追記)6/1付で、岩水嘉孝HCが監督に就任、川村前監督はゼネラルマネジャーに。

三井住友海上(9人)
●鈴木 尚人
田邊 美咲/野添 佑莉/橋本 奈海/
片貝 洋美古寺 冴佳
カマウ・タビタ・ジェリ/
福居 紗希/根塚 みのり/
黒川 円佳(神村学園高)
岡本 春美(ヤマダHDへ)
玉城 かんな/関口はるか

常勝軍団も今は昔。エース岡本選手の移籍で、今年も予選会ボーダー上の厳しい戦いを余儀なくされそうです。

◆大塚製薬(10人)
●河野 匡(部長兼女子部監督)
◎川内 理江/伊藤 舞/岡田 唯/
横江 里沙/藪田 裕衣/棚池 穂乃香/
福良 郁美/棟久 由貴秋山 あみる
津熊 彩(東大阪大敬愛高)


福良選手が進境著しく意欲的にレース参戦を続けています。藪田選手も密かに3000SCでのオリンピック代表を狙っています。が、私の願いはただ一つ…「横江、カムバック!」

スターツ(9人)
●中村 悠希/
 アドバイザー:高橋 尚子

◎佐藤 奈々/ローズメリー・ワンジル
上杉 真穂/西野 まほ/小川 香澄/
赤坂 よもぎ西川 真由
山本 千絵(兵庫大学)/
北村 遥(大聖寺実業高)
※グレース・キマンズィ/清水 穂高/
原田 澪

「Qちゃん効果」でしょうか、上杉選手、赤坂選手をはじめ、個々の力がじわじわと上がってきているように見受けられます。ここもシード入りのダークホースです。
(10/4 追記)7/31付で赤坂・西野両選手が引退。また少し戦力的に苦しくなりました。

◆ユニバーサルエンターテインメント
 (13人)

深山 文夫
青山 瑠衣/伊澤 菜々花/和久 夢来/
由水 沙季/
篠塚 麻衣/鷲見 梓沙/
猿見田 裕香/大西 響/
ナオミ・ムッソーニ/髙木 結加/
白石 由佳子(順天堂大)/
奥村 沙帆(東海大)/
山﨑 夢乃(佛教大)
 秋山 桃子/三島 美咲関野 茜

ここはいつの間にやら、戦力的に地味なチームになりましたね。大砲不在、若手不在といった感じで、あんまりいい意味でなく成熟しちゃってます。名古屋での和久・青山両選手の奮闘が、いいきっかけになればと思います。何といっても「鷲見、カムバック!」でしょう。

日立(11人)
●北村 聡
◎池田 千晴/田村 紀薫(コーチ兼務)
小井戸 涼/
佐々木 芽衣/佐々木 瑠衣
橋野 玲奈/白川 恵理菜
花野 桃子(日本体育大)/
高橋 実里(水城高)/
長峯 野々花(三浦学苑高)/
バイレ・シンシア・ジェリ(神村学園高)/
石澤 ゆかり(エディオン)

※メリー・シプコ・マネラ/オマレ・ドルフィン・ニャボケ

気になる私の地元チーム。小井戸、佐々木姉妹といった中
堅が力を付けてきていますが、やはりルーキーの躍動がな
いと今一つ厳しい。ひところの低迷は脱した感があるので、
予選会突破はイケると思いますが…。
(8/3追記)8/2Twitter上で石澤選手の加入を公表。
(10/4追記)8/31付で白川選手が引退。


肥後銀行(9人)
●竹下 元久(部長兼務)
平井 見季/
髙野 鈴菜/
松下 茉由/境田 真夕/儀藤 優花/
菊地 梨紅/堤 好伽

秋山 祐妃(大東文化大)/
西田 留衣(シスメックス)
本田 絵里香猪原 千佳

(10/4追記)8/10付で元シスメックスの西田選手が加入。

◆ルートインホテルズ(11人)
木村 泰人
カムル・パウリン・カベケ/
藤田 正由加/坂本 ちほ/神田 美沙/
西谷 沙綾萩野 真紀明石 伊央/
日高 侑紀/真部 亜樹/三原 環/
金山 琳(ワコール)
加藤 海音

特に告知記事はないのですが、どうやら藤川亜希監督が
退任されたようですね。
(10/4追記)その後、木村HCが監督に就任。
シスメックス(10人)
森川 賢一(ヤマダHD)
堀江 美里/永岡 真衣/瀬川 帆夏/
北脇 亮子/鳴瀧ほのか/今枝 紗弥/
酒井 想大庭 結菜/西原 加純
田﨑 優理竹地志帆(以上ヤマダHD)
西田 留衣/金平 裕希/坂本 茉矢/
 田邊 摩希子/谷萩 史歩

(7/1 追記)本日付でヤマダHDより田崎優理選手が加入しました。
(10/4追記)公式発表はありませんが、全日本実業団女子駅伝予選会のエントリーリストに、今春ヤマダを退部した竹地選手の名があります。

ホクレン(7人)
●長渡 憲司
清水 美穂/菊地 優子/
寺島 優奈保坂 野恋花/
河辺 友依/不破 亜莉珠
岩川 侑樹(TOTO)/
佐々木 萌那(青森山田高)

宮内 洋子/宮内 宏子/
 加藤 凪紗池亀 彩花

4/5にHPが更新され、8名の陣容が判明しました。
3年ぶりにキャプテン再任となった清水選手が
復調気配でもあり、悲願のシード入りを目指し
ます。
(10/4追記)9/30付で不破選手が退部。

◆鹿児島銀行(6人)
●立迫 奈津子
池満 綾乃/
小原 諒子/久保 亜美/
倉岡 奈々/石井 里佳/立迫 美紀
上原 美幸(第一生命G.)
松枝 未代/安藤 有沙

※HP更新なし
(10/4追記)6/30付で第一生命G.を退部した上原選手が、その後郷里のこのチームへ。


第一生命グループ(12人)
●山下 佐知子
上原 美幸原田 紋里
出水田眞紀/原田まつり
鈴木 理子/古川 結美/櫻川 響晶
樽本つかさ/山本 晏佳吏/
佐野 英里佳(拓殖大)/
小海 遥(仙台育英高)/
藤岡 加梨(東海大福岡高)/
田中 華絵(資生堂)
嵯峨山 佳菜未(天満屋へ)/
向井 優香

昨季予選敗退の屈辱を味わった、2002年・2011年の優勝チーム。敗因はエース上原選手の欠場に加えて出水田選手の絶不調とはっきりしているので、今年は経験を積んだ選手たちが何とかするでしょう。しかし有望株だった嵯峨山・向井両選手の低迷~退部は痛いですね。
(7/1 追記)6/30付で上原選手が退部しました。「引退」という言葉は使われていませんので、独立もしくは移籍の可能性もあります。
(10/4 追記)8/1付で、今春資生堂を退社した田中華絵選手が復帰。

ニトリ(9人)
●倉林 俊彰
杉浦 穂乃加/鈴木 葵/
岡本 奈々依/工藤 日女花/
古川 璃音/

ツラカ・エスタ・ムソニ/
菅野 杏華(エディオン)/
長濱 夕海香(大阪芸術大)/
小代﨑 陽向子(国分中央高)
※吉田 香澄(愛知電機へ)

◆岩谷産業(10人)
廣瀬 永和
 アドバイザー:野口 みずき
中野 円花/青木 奈波/大同 美空/
藤原あかね/川村 楓/飯田 怜/
鈴木 純菜/的塲 麻歩
安井 絵理奈(エディオン)/
西尾 咲良(神戸学院大)/
萩原 柚乃(倉敷高)
※今田 麻里絵(キヤノンACへ)/
高野 智声/増田 梨美/高谷 愛奈

※5/13,7/1 追記

しまむら(12人)
●澤口 功
阿部 有香里大島 里穂齋藤 暁
中根 瑞稀今井 優/菅野 未来/
水谷 怜愛/
高野 涼夏/
今村 咲織(資生堂)/
志村 野々花(大阪芸術大)/
髙橋 優菜(順天堂大)/
渡邉 唯(国士舘大)
萩野 真理/藤石 佳奈子/
 折笠 有彩阿比留 悠奈

※4/5にHPが更新され、新加入選手の記載はあり
ませんが退部選手は明らかになりました。12名
体制での今年度ということになったようです。


◆ユニクロ(10人)
●長沼 祥吾
野村 沙世/
吉川 侑美/荘司 麻衣/
森野 夏歩/康本 花梨/
小笠原 晴季/
尾方 星華/中尾 真衣/平島 美来/
加藤 綾華(名城大)
今井 千尋

TOTO(9人)
●山本 光宏
◎前之原 瑠衣/黒田 純菜/室田 杏子
森 歩美
峠 萌香早川 可奈子/
川下 玲奈/真也加ジェルーシャ有里/
大坪 沙代(小林高)/
石尾 木乃美(エディオン)
※岩川 侑樹(ホクレンへ)/
ナンシー・ジェサング

◆十八親和銀行(7人)
●吉井 賢
本田 純麗/三宅 翔子/
光恒 悠里/北原 芽依/藤村 光紀/
古本 紗彩
瓊浦高)/
植野 菜々美(九州国際大付属高)
野上 恵子/田中 亜可梨

◆キヤノンアスリートクラブ九州(9人)
●川上 優子
中川 文華/大塚 英梨子
古川 夏海/一 紋野女
モカヤ・マータ・モラー
徳田 優里海
今村 菜々子
藤井 結愛
藤原 花音
藤川 遥(鹿屋体育大)/
松浦 亜依(白石高)/
山下 真央(諫早高)/
今田 麻理絵(岩谷産業)
後藤みのり/鹿嶋 栞名/
鹿内 弥生

※5/13,10/4 追記

◆宮崎銀行(9人)
佐伯 尚彦
黒木 裕子/陳内 桃果/鬼塚 彩花/
市原 梨花/
金丸 芽生/立山 莉緒/
福川 侑花
板井 加奈(大分東明高)/
新垣 聖那(千原台高)
中村 朱里

◆埼玉医科大学AC(10人)
飯野 摩耶(プレイング・マネジャー)
鈴木 菜々/室伏 杏花里/臼田 彩花/
髙橋 里奈/マーシャ・ヴェロニカ/
高野 美幸/今泉 野乃香/土田 佳奈/
下門 美春(埼玉陸協)/
水沼 結衣(拓殖大)/
湯田 向日葵(第一生命G.)
臼田 悠花
(7/1 追記)

◆愛媛銀行(8人)
●小林 史和
沖村 美夏/竹内 麻里子豊田 由希
/山中 柚乃/
菊地 香帆二羽 杏美/
小枝 未森(佛教大)/
中塚 瑞樹(大阪体育大)/
岡田 倫佳(聖カタリナ学園高)
畠山 実弓大城 優衣/正井 裕子/
 井手 海久


※4/11,7/1 追記

京セラ(11人)
若松 誠
足立 由真/盛山 鈴奈床呂 沙紀
中島 愛華/山ノ内みなみ
中原 海鈴/岡田 佳子兼友 良夏
白井 明衣/
川上 望華(九州国際大付属高)/
アグネス・ムカリ(倉敷高)
  ※松田 杏奈(デンソーへ)

ノーリツ(7人)
(プレイング・ヘッドコーチ)﨑 まり
川上さくら/津野 優/
内田 妃
平野 文珠(日本体育大)/
藤村 晴菜藤村 晶菜
(以上 京都光華女子大)
大蔵 玲乃

※4/22 追記

愛知電機(8人)
●渡部 絵理(プレイング・マネジャー)

◎藤田 愛子/米谷 結希/
庄司 琴美/平山 未来/
吉田 香澄(ニトリ)/
平山 璃奈(神戸学院大)/
渡辺 萌梨(山梨学院高)

※前回未調査のため退部選手不明

ダイソー(11人)
●岩本 真弥

相原 美咲/磯部 涼美/
落合 莉子/
平村 古都/
松本 のぞみ
岡崎 莉子(西京高)/
加藤 小雪(世羅高)/
加藤 美咲(世羅高)/
テレシア・ムッソーニ(世羅高)/
ムアンギ・レベッカ/山下 穂香

全員が高卒3年目以下という新興チームながら、全国高校
駅伝優勝メンバーをゴッソリ獲得して一気にパワーアップ。
今季の動向は要注目です。
※前回未調査のため退部選手不明
(7/1 追記)ムアンギ・山下両選手は4~5月時点でHP記載漏れだったようです。

東京メトロ(7人)
●志水 見千子
 アドバイザー:鈴木 博美
青山 由佳/雨宮 氷奈/高松 いずみ/
奥村 純夏(大阪芸術大)

眞田 木葉(浜松商高)/
鈴木 真実(玉川大)/
村上 愛華(日本体育大)/

※7/1 新規掲載

次は2週間後!新谷・廣中・田中希実…



『第40回全日本実業団女子駅伝』は、大方の予想通りJP日本郵政グループの圧勝2連覇、巨砲新谷仁美を擁した積水化学が歴代最高順位の2位となり、2連単はガチガチの1番人気で決着となりました。
筆者が推した天満屋、資生堂はシードにすら入れないズッコケぶりとなり、見事な赤っ恥予想となりましたことは、ご覧のとおりであります。ま、駅伝の予想なんてのはこんなもんです。

積水の森智香子、さぞかし悄気てることでしょうね。相手が鈴木亜由子とはいえ、逆転のされ方が無抵抗過ぎて、かつて大東文化大を強豪校に引っ張り上げた闘将の面影はありませんでした。最近では爽やかな笑顔が彼女のトレードマークになっていますが、それもいい走りをしてこそ輝くというもの。もともと力のあるランナーだけに、今日の悔しさを糧にしてもらいたいと願います。それと、学生時代から“本業”にしている3000mSCには、見切りをつけた方がいいと思っています。着地で止まってしまうような障害飛越の仕方では、好成績は無理だと思うのです。
特別にファンというのではないけれども、ずっと気になっているランナー・森智香子。27歳は、まだまだもう一花もふた花も咲かせられる年齢です。新谷の存在が、いい刺激になってくれればと思います。

天満屋は、9月に故障したという三宅紗蘭のブレーキが計算外でしたね。マラソンランナーの谷本美月を2区に使ったのも、不安があったからなのでしょう。1・2区での立ち遅れは致命的でした。
資生堂は、予選会同様前半のルーキーが奮闘しながら、後半の実力者3人が全くの不発ではどうにもなりませんでした。メリッサ選手は昨年春、来日初戦の鮮やかな勝ちっぷりから大いに期待していたのですが、アンカーの木村友香ともども、重度のスランプというところです。

1区の廣中璃梨佳、3区の新谷仁美は、いずれも期待に違わぬ見事なパフォーマンスで、それぞれ5000m、10000mでは世界に最も近い位置にいることを改めてアピールしてくれました。
廣中の記録は区間距離が変わったための参考記録とはいえ、昨年までの中継所通過タイムは自身の区間記録よりも速く、不断の成長ぶりを示しています。これで、駅伝では何回連続の区間賞ということになるんですかね?中3から1度も負けていないというのが本当なら、歴史に残る記録になっている筈です。
そしてもう一つの赤っ恥。「新谷が鍋島より1分も速く走るとは考えられない」なんて書いちゃいましたが、走ってしまいましたねえ。だって、鍋島は去年の日本選手権10000mで、がっぷり四つの勝負で敗れている相手ですから、そう思うのが普通でしょ?その10000mで相手に合わせるようなレースをしてしまったことへの反省から、今度は自分の独走力を信じて立ち合いの一瞬に突き放す、そんな新谷の心意気を見た3区でした。
余談ながら、横田真人コーチによるTwitterの「#レース前の新谷」というシリーズ(?)が超トピカル。今回も、食事中にゴネたり、「キツくなったらコーンを蹴飛ばして外に出ちゃおうか」とかホザく新谷選手の表情が楽しめます。


さて、新谷、廣中、そして多くの有力ランナー(もちろん男子も)が勝負に出る冬のトラック決戦、『第104回日本選手権』の長距離種目が、12月4日(金)、大阪のヤンマースタジアム長居で開催されます。
オリンピック参加標準記録の有効期間に入ること、例年この時期に行われる『実業団女子長距離記録会』で、駅伝の直後にも関わらず好記録が出ていることなどを踏まえて、この日程が組まれました。通常日本選手権は6月開催で、長距離種目にとっては必ずしも好条件には恵まれませんが、今年は“異例”がいい結果を生み出すことに期待します。
各種目のエントリーは、次のとおり。
https://www.jaaf.or.jp/files/competition/document/1535-4.pdf

注目は、言うまでもなく既に13分10秒、31分25秒の標準を突破している5000mの廣中と田中希実、10000mの新谷。
この3名は優勝した時点で代表内定。他の選手が代表内定するためには、標準記録の突破を伴う優勝が条件となります。

5000mは、廣中が高速ペースを作り、田中・萩谷楓(エディオン)・出てくれば一山麻緒(たぶん10000mの方に出るのでは?)までが追走する展開になるでしょう。過去に優勝経験のある西原加純以下のメンバーでは現状力の差があり過ぎて、追走は難しそう。オープン参加の外国人も、カマウ・タビタジェリとナオミ・ムッソーニでは少々役者不足か。
中盤から終盤にかけては廣中と田中の一騎討ちが予想されます。ラスト勝負にまで持ち込めば田中のスピードに一日の長があるとはいえ、都大路の1区では常に廣中の圧勝に終わっている過去の対戦からすると、廣中が4000mまでに突き放す可能性の方が高いような気がします。昨日の激走が疲労を残すか逆に適度な刺激となるか、そこが明暗の分かれ道になりそうです。

10000mは、「同じ過ちは二度としない」と前回のレースで肝に銘じた新谷のぶっちぎりの独走劇、咋日の3区の再現が期待されます。10㎞を30分30秒で通過した昨日の走りをすれば、誰もついては行けません。
ただ、鍋島以下の選手たちは標準記録突破も大きな目標となるため、ある程度は速いペースに持っていきたいのは同じ。標準記録に届かない限り、優勝しようが2位になろうが代表を目指す選手にとっては何の意味もない結果となる以上、捨て身の追走を試みる選手が出てくる可能性はあります。鍋島はじめ佐藤早也伽、松田瑞生あたりはその候補者。マラソン強化の一環で出てくる一山も、ハイペースは望むところでしょう。
とはいえ、標準記録を狙うペースと日本記録を狙うペースでは、1周あたり2秒近くも違います。新谷が1周73秒の容赦ないペースで、他を寄せ付けないものと信じています。

男子では大迫傑が2種目にエントリーしており、昨年ホクレンで敢行したように1日に2種目出るつもりなのかどうか、ちょっと気になります。(インターバルは1時間半ほど)

なお、現時点でこの大会のTV中継予定はBS・CSを含めて発表されておらず、陸連による(例によって拙い)ライブ配信だけが頼りになりそうな気配です。TV局にとってもこんな美味しいコンテンツなのに、何ともったいない!

ギャラリー
  • 『第42回全日本実業団対抗女子駅伝』大胆展望
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