豊大先生流・陸上競技のミカタ

陸上競技を見続けて半世紀。「かけっこ」をこよなく愛するオヤジの長文日記です。 (2016年6月9日開設)

桐生10秒01!~第100回日本陸上競技選手権のミカタ ②



『日本学生陸上競技個人選手権』の男子100mで、桐生祥秀(東洋大)が予選=10秒17(+1.2)、準決勝=10秒01(+1.8)、10秒10(-0.3)というハイ・パフォーマンスを披露し、2週間後に迫った日本選手権へ向けて絶好調をアピールしています。
先週の 『布施スプリント』では山縣亮太(セイコー)の10秒06(-0.5)に屈して2位だったものの、100mのツートップが久々に好調で頂点を争う日本選手権は、今からワクワクです。

今回の日本選手権の中でも、男子の100m・200m、男女の5000m・10000mといった人気種目には代表候補が目白押しで、実に楽しみです。
特に男子短距離は、両種目ともに3人ずつのフルエントリーが期待されており、個人代表がそのまま、すでに代表権を獲得している400mRのチームメンバー6人に落ち着く可能性が高いものと思われます。

まず100mは、今日桐生が10秒01の「派遣設定記録」に到達したことで、代表権をほぼ手中にしました。(決勝8位以内で内定)
他に「参加標準記録」の10秒16を破っているのが、山縣のほかにケンブリッジ飛鳥(ドーム=10秒10)と高瀬慧(富士通=10秒09)。高瀬は”本職”の200mに専念する意向を表明しているようですが、いちおう100mにもエントリーしてきています。山縣も選考レースの織田記念、GG川崎で日本人1位になっていることで、「桐生以外に派遣設定到達者が出てこない限り、出場すれば内定」のところにいます。

その他、近いところにいるのが長田拓也
、大瀬戸一馬(ともに法大=10秒19)、竹田一平(中大=10秒27)、多田修平(関学大=10秒27)、さらに10秒28がサニブラウン・ハキーム(城西高)、犬塚渉(順大)、10秒29に大嶋健太(日大)と、若手連中がずらりと名を連ねています。
ロンドン代表の江里口匡史(大阪ガス)は残念ながら復調ならずということになったようですが、北京リレーメダリストの塚原直貴(富士通)、ワールドリレーズ3位のメンバー谷口耕太郎(中大)、かつての山縣のライバル九鬼巧(NTN)といった名前もリストにあります。

順当に行くならば、桐生・山縣・ケンブリッジの熾烈な優勝争い。特に桐生と山縣は3年前から勝ち負けを繰り返してきている実力伯仲の、お互いを認め合うライバル同士です。またケンブリッジも、昨年の織田記念で期待を一身に集めていた桐生をガチンコ勝負で破り、今年も山縣に僅差の2着という実績があって、虎視眈々といったところ。
これはいよいよ、9秒台の戦いが見られる歴史的レースになるかもしれませんね。いい風が吹くことを祈りましょう!
もし100mメンバーからもう一人リレー要員に選ばれるとすれば、長田、大瀬戸あたりは何としても、という気持ちが強いはず。特に桐生が現れるまでの高校記録保持者だった大瀬戸は、関東インカレでは好調な走りで桐生を追いかけていました。 
「誰が決勝の8人に残るか」を予測するだけでも、期待感満点の男子100mです。

次に200mですが、こちらは藤光謙司(ゼンリン=20秒13)と高瀬(20秒14)が「派遣設定」(20秒28)を突破済みで、決勝に残れば2人ともすんなりと代表に決まるでしょう。(いちおう規定では上位者のみ内定)
これに続き「標準」を破っているのがサニブラウン(20秒34)と飯塚翔太(ミズノ=20秒38)で、他に自己ベストで標準以内のタイムを持っている選手、当日破ってきそうな選手もゴロゴロいます。
藤光・高瀬が代表にごく近い場所にいるのは確かですが、サニブラウン以下の選手が20秒28を突破して上位に来たりするようなことがあれば、その行方は混沌としてきます。飯塚などは、一発逆転を最も狙っている存在でしょう。
200mの代表は従来、ヨンケイの重要なキーマンになってきていますから、誰が選ばれるのかには二重の意味で注目したいところです。

私は、「400mリレー」を「4×100mリレー」と称することに、ちょっと抵抗を感じています。
それはなぜかというと、400mリレーは100m種目の合算で単純に割り切ることができないと考えているからです。
実際のところ、リレーとはバトンの移動速度を競う種目であり、最大で1走は110m、2走・3走は130m、4走は120mを全力疾走する必要があります。バトンワークはさておき、個々の走力に求められるのはスタンディングからのスムーズな加速と、100m以上を走ってもなおスピードが落ちないロング・スプリント力です。また、直線部分だけを走ればよい区間は、一つもありません。
ここに、従来日本チームが(純粋な100m走者だけで組む余裕がないという台所事情があったにせよ)200mの有力ランナーを効果的に投入して好結果につなげてきた理由があるのです。
すでにヨンケイ・チームの一員として実績のある藤光・高瀬・飯塚などはもとより、リレー全体の構成から言って、200ランナーは欠かせないと思っています。
むろん、200でも実績のある桐生・山縣・ケンブリッジ・長田などには何の問題もないと思いますが。 

男子100mの「アジア人種初の9秒台」はスー・ビンチャンに、400mリレー「アジア初の37秒台」も中国チームに先を越されてしまった日本に残されているのは、「アジア人種初の200m19秒台」です。今年は、その夢が叶えられる絶好のチャンスの年です。
期待して、瞬きしないで見つめましょう。 

第100回日本陸上競技選手権のミカタ ①

『第100回日本陸上技選手権』のタイムテーブルとエントリーリストが、発表されました!
 http://www.jaaf.or.jp/jch/100/pdf/timetable.pdf
 http://www.jaaf.or.jp/jch/100/entrylist.html



初日・24日の決勝注目は、男女10000mに男子棒高跳。ただしメイン・イベントの扱いは、20時28分開始予定の男子100m準決勝。室伏広治が2年ぶりの、そして室伏一家50回目のタイトルを目指す男子ハンマー投もあります。

2日目は何といっても男女100m決勝、もちろんナイターのメインとセミに組まれています。200m予選と掛け持ちの選手もいるので、早い時間帯から目が離せません。男女やり投、オリンピックの年は必ずと言っていいほど盛り上がる男子400mHにも注目です。

最終日はデーゲームで、男女200m、5000m、さらには跳躍ニッポンの復活ぶりを問われる男子走高跳に三段跳が楽しみです。

世界の強豪国の一画に名を連ねる競泳に比べて、陸上はまだまだです。
競泳がどうして強くなったか、その強さを維持し続けているのか、ということには学ぶべき点も多々あるということで、日本陸連が今回から(というか2013年世界選手権から)採用しているのが、「派遣設定記録」という代表選考のための指標です。
女子マラソンの選考過程で話題になった「2時間22分30秒」という、例のアレですね。
全種目について、世界ランキング12位を目安に設定されているもので、すなわち「世界と戦えるレベルの記録」、日本人選手にとっては非常にレベルが高いです。
トラック&フィールド種目でこの記録を有効期間内に破った選手は、日本選手権で8位以内に入れば「代表内定」となります。
従来からあるIAAFの「参加標準記録」については、破った選手が日本選手権で優勝すれば、「内定」です。

競泳界では毎年、前年・前々年の世界ランキングから、準決勝進出の目安となる16位相当(ただし1か国2人まで)の記録をもとに、「派遣標準記録」というものを公表し、4月の日本選手権・決勝でこの記録に到達し上位2位以内に入ること(リレー要員については合計タイムで到達した上位4選手)が、その年の世界大会への、唯一絶対の代表選考条件となっています。 
つまり、もんのすごくシビアなのです。
いっさいの救済措置はなく、事前にどんな物凄いタイムを出していようと、北島康介だろうと誰だろうと、条件に達しなければ選ばれない、つまりは「選考会」ではなくて「国内予選会」なんですね。
近年のオリンピックでは、競泳の選手枠としてJOCからは52人(リレーを除く個人全種目に2人ずつ別々の選手をフルエントリーできる人数)の選手枠を与えられていますが、日本水連はこの方式で勝ち残った選手しか代表にしないため、アテネで21人、北京で31人、ロンドンで27人、そしてリオでは34人という、驚くほど少数のチームを編成して余った人数は”返上”しているのです。
そして、こうして選ばれた選手たちは、順当にいけば少なくとも準決勝進出の実力を持った精鋭ぞろい、オリンピック会期前半の花形種目として、柔道や体操などとともに私たちを大いに興奮させてくれるわけです。

対して、陸上競技はどうでしょう?
従来のオリンピックでは、各種目にAとBの「参加標準記録」というものがIAAFによって設けられていて、ざっくりと言えばBは出場資格記録、Aは準決勝もしくは決勝進出のライン、というレベルのものでした。
今回は「標準A・B」という区分が撤廃されて、どちらかというと従来のBに相当する記録が「参加標準記録」となっていること、日本陸連が独自に(競泳の真似をして)「派遣設定記録」というものを設けた、という点が変わったところです。
(競泳にも、FINAの設定する「参加標準記録」というものがありますが、日本水連はハナからこのレベルの記録を相手にしていないのです)

さて陸上の日本代表選考の場合、競泳と大きく違う点は、
「有効期間内に一度でも標準記録を破っていれば、 日本選手権で優勝すれば(派遣設定記録の場合入賞すれば)代表になれる」
ということで、言い換えれば日本選手権での記録の良し悪しは、さほど問題にされないということです。

陸上競技が、いついかなる時でも同じような記録を出せるという性質のものではない以上、ある意味当然の理屈のもとに定められた指針と言えます。
特に長距離種目の場合は優勝争いを意識したレース展開、開催される6月の気象条件などの障壁があり、日本選手権本番でこうした高いレベルの記録を出して勝つ、ということはなかなか至難の業でもあります。どうしても、「記録はまあしょうがないやね」ということになりがちです。
また、「期間内に標準突破」の実績の中には、条件に恵まれた中での一世一代のパフォーマンス、的なものもあって、それがたとえば(特に世界との差が大きい)女子の種目であったり、久しく代表を送り込んでいない種目であったりすると、「できれば代表にしてやりたい」といった温情に近い後押しのもとに代表入りした、というようなケースがしばしば見られるようになります。
そして、代表枠は常に、目いっぱい使われます。標準を突破して日本選手権も好成績を収めた選手の中から、さて誰を落とそうか、という選び方をしているとも言えます。
いろいろな見方はあると思いますが、私の見るところでは、「陸上は競泳に比べて甘い」のです。

たとえば、男子の長距離種目は毎回代表を輩出しており、それなりに高い期待を負って本番のレースに臨んでいますが、結果は見事なほどの惨敗続きで、2000年シドニー五輪の高岡寿成選手以来、入賞者が出ていません。
「日本選手権だから勝ちにこだわり」「暑いからスローペースもやむなし」という意識のもとで、ラスト勝負を制して代表に名乗りを上げただけでは、どうしようもないのです。2012年、13年の女子・新谷仁美さんのように、日本選手権でも速いペースで記録と順位を狙いに行き、それ以上に暑い真夏に自己記録を更新してみせる走りができない限り、同じ惨敗が続くのは自明でしょう。
毎回50人前後の代表を出しながら、その大半が箸にも棒にも掛からない有様で予選敗退していくのは、地力の不足はもちろんのこと、こうした甘さが結果に結びついているというのが私の全般的な観測なのですが、さて、言い過ぎでしょうかね?
http://www.jaaf.or.jp/jch/100/
クレジット審査なし!法人ガソリンカード

スポーツTV中継のミカタ



あちゃー!
「今週末にDLオスロ大会!」なんてことを書いたのに、完全に1日間違えてました。
気が付いたら、生中継終わってた・・・。
録画もしてないし。
ま、時差による日付の勘違いで、よくあることです。 
G+の中継は何度か再放送もあるので、後でゆっくり見ることにします。

私はTVでスポーツ中継を見る場合、ほとんどの場合は録画をセットして、ほぼリアルタイムで見るにしても「追っかけ再生」の機能を使って気持ちディレイで見ることが多いです。
NHKの中継やG+のDLなどは本編ほぼノーカットで見られますから、まだいいとして、民放のCMまみれ、くだらない演出まみれの中継の場合は、必須ですね。時間がもったいない。

ついでに言うと、スポーツ以外のジャンルの番組であっても、同じです。特に民放のバラエティ番組とか、どんなに内容が面白くても、相も変らぬCMまたぎの演出をされるとすぐにTVを消したくなるタチなもんで、そこをいかに飛ばしてストレスなく見るか、です。
だから見たい番組はあらかじめ録画セットしておいて、番組が始まったら追っかけ再生。CMまたぎの箇所に来たらパパッと飛ばして続きを見る、というふうにすると腹も立てずに済む。だいたい、楽しい番組を見ようと思って腹を立てるような演出されたら、そりゃ本末転倒てもんですよ。
いまだにCMまたぎを「CMをしっかり見せるための演出」だと心得ているTVマンがいることには呆れますね。

話が逸れましたが、スポーツ中継ともなると、なおさらそうですね。
最近はサッカーの試合なんかは民放でも45分ノーカットで見せることが多いみたいですけど(私、最近サッカー見てないんでよく分かりませんが)、たまに野球なんか見ると、CMがあまりに長くて、やっと明けたと思ったら大概その回の先頭バッターの打席が終わってたりします。CM明けにいきなり、ホームランを打った選手がゆっくりベース回っている映像が飛び込んできたりすると、もう見る気がしなくなります。
プロ野球の人気低下をもたらしたのは、間違いなく一部の民放TV局ですよ、まったく。 

陸上の試合も、生中継の場合は、ね。
『世界陸上』と題してIAAF世界選手権を独占放送している某クソTV局のやり方は、特にヒドイ。

たとえば、その日の中継枠が4時間あったとします。
私は例によって録画をセットしておき、中継開始から、そうですね、1時間遅れてディレイ視聴を始めます。
CMはもちろん、O田Y二&N井M穂のスチャラカ・トーク、事前制作された挿入映像などをどんどん早送りして、競技部分だけを見ていきます。すると、だいたい2時間もすると、「追い付いちゃう」んです。
私は録画したスポーツ番組の多くを編集して保存してますから、その後編集作業を行うんですけど、4時間の番組だったら、CMカットだけで3時間10分くらいになります。で、競技場以外の場面を全部カットしていくと、まあいいところ、2時間少々残る、って感じですかね。
見る価値のある部分は、番組全体の半分程度、ということになります。

民放だからCMがあるのは仕方ないことです。陸上の試合というのは結構レースの間に冗長な「間」が空きますから、この間にCMやスチャラカ・トークを入れるのは、まあいいでしょう。
いちばんいいのは、フィールド種目や有益な関連情報でつなぐ、というやり方なんですが。それだと陸上ファン以外はついてこれなくなる、という考え方も理解できます。

ひどいのは、長距離種目の間に「当たり前」みたいな感じでCMをぶっこむこと。
たった8分少々の3000mSCのレースの間に、2分のCMを2回も!
陸上ファンだったら、2時間半の女子マラソンだってブレイクなしで見ますよ。(5時間半の箱根駅伝だと、さすがにブレイク入れますが)
8分くらい、一部始終見せてよ!

そういうわけで、ストレスなくTVでスポーツを楽しみたければ、「録画&ディレイ」で視聴することをオススメします。
日本国民が全部これやったら、提供スポンサー・メリットがなくなってしまうんで、 早晩民放各局は潰れてしまうことになるわけですが、その時はその時で、NHKや他の収益方法をとる民放がとって代わるだけのことでしょう。
だいたいですね、そう遠くない将来に、録画セットとかしなくても、「いまTVで見ている番組」を一時停止したり早送り・巻き戻ししたり、そういうことができるようになりますから。(もうケーブルTVなどでは試験放送が始まっています)
いずれ、TVはメディアとしての在り方を見直さなきゃいけない時代になるんです。
スポーツに限らず、よりよい番組を放映してもらうためにも、視聴者として「要らないところは見ない」姿勢をアピールすることは必要と考える次第です。

 
ギャラリー
  • 連載「懐かしVHS時代の陸上競技」#10~1996/第80回日本選手権
  • 連載「懐かしVHS時代の陸上競技」#10~1996/第80回日本選手権
  • 連載「懐かしVHS時代の陸上競技」#10~1996/第80回日本選手権
  • 連載「懐かしVHS時代の陸上競技」#10~1996/第80回日本選手権
  • 連載「懐かしVHS時代の陸上競技」#10~1996/第80回日本選手権
  • 連載「懐かしVHS時代の陸上競技」#10~1996/第80回日本選手権
  • 連載「懐かしVHS時代の陸上競技」#10~1996/第80回日本選手権
  • 連載「懐かしVHS時代の陸上競技」#9~1991/第10回大阪国際女子マラソン
  • 連載「懐かしVHS時代の陸上競技」#9~1991/第10回大阪国際女子マラソン
楽天市場
タグ絞り込み検索
  • ライブドアブログ